[Stage][Zuka] 慰霊のラ・バヤデール・鎮魂のエリザベート(1)

宙組の『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)』大劇場公演、千秋楽おめでとうございました。宙組の皆様、スタッフの皆様、おめでとうございました。お疲れ様でした。東京公演までしばしの休養を。

そして、天玲 美音様、ご卒業おめでとうございます。幸せと楽しさをありがとう。これからの人生にも幸多きことを、お祈り申し上げます。

個性派てんれーが宙組の舞台から去るのは寂しいです。怪しげなラウシャー大司教様、ゾフィー皇太后に「(出前を)取ったことあるのね?」と突っ込まれて、「ちょ、ちょっと」とやや狼狽えながら答えるのが可愛かったです。

さて、7月8日/9日に、兵庫県立芸術劇場でノイズム(Noism) 劇的舞踊「ラ・バヤデールー幻の国』を観劇した。これが素晴らしい舞台で、8日の予定だけだったのが、観劇後に9日のチケットを追加した。その後に宙組エリザベートを見て、感触も風合いも全く異なるものの、なぜか「ラ・バヤデール」と重なったのである。

古典バレエの名作「ラ・バヤデール」を下敷きにした「ラ・バヤデール -幻の国」(脚本:平田オリザ、演出:Noism芸術監督 金森穣)は慰霊の物語と銘打たれていたが、宙組の『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)』は、鎮魂の物語と銘打ちたい。ちなみに今回は、慰霊のラ・バヤデール編。

ノイズム(Noism)::りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館が舞踊部門芸術監督に金森穣を迎えたことにより、日本初の劇場専属舞踊団として2004年4月設立。正式メンバーで構成されるメインカンパニーNoism1と研修生が所属するNoism2の2つのカンパニーからなる。

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[Zuka] 2016年宙組『エリザベート-愛と死の輪舞-』

宙組公演 『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』 が、7月22日に始まって、2週間が過ぎました。

宙組のエリザベーは、朝夏まなとを頂点とする組のピラミッド構造が見事に反映された座りの良い舞台になっていました。初見はやや物足りなかったけれど、3回目(8月7日)はそれぞれのキャストの解釈が深くなり、ボルテージが上がっていて、大劇場千秋楽、そして東宝では更に素晴らしいものになっていく予感がします。

花組の時に何を書いたかと思って、読み返しみたのですが、やはり組の個性で受ける印象が全く違う。花組は「孤独と狂気」だったけれど、宙組は「危険な愛/禁じられた愛」です。

一部、削除・修正し、追記しました。(更新:2016/08/10, 修正:2016/08/11)

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[Zuka] 花組トップ娘役・花乃まりあ退団

本気でビックリした。何を言えば良いのか判らない、うっかり言及できないくらいのショック。

8月2日(火)、花組トップ娘役・花乃まりあが、宝塚舞踊詩『雪華抄(せっかしょう)』、トラジェディ・アラベスク『金色(こんじき)の砂漠』(宝塚大劇場:2016年11月11日~12月13日、東京宝塚劇場:2017年1月2日~2月5日)をもって退団する事を発表し、記者会見を行いました。

花組トップ娘役・花乃 まりあ 退団記者会見 | ニュース | 宝塚歌劇公式ホームページ 

トップ娘役に就任したのが、2015年1月。2015年7~8月台湾公演の後にもう退団を考え始めていたとのこと。。トップ娘役に就任して以後、めきめきと美しくなって、舞台での演技も進化する一方だった。『ME AND MY GIRL』では明日海りおとのコンビも息が合った所を見せて安心していたた矢先の退団発表である。

花乃まりあのサリーは、愛らしく、お茶目で、闊達で、たくましくて、いじらしかった。下町ランベスを誇りに思い、ビル(明日海りお)を愛し、気遣い、生き抜こうとする心のたくましさを持っていた。

サリー・スミスは、花乃まりあの念願の役だったからか、『ME AND MY GIRL』初見の時にはキャストの中で彼女が、一番、役を掴んで生きていたように見えた。シャンパングラスを指でつまんで、口をとがらせてきゅーっと飲み干す姿がなぜか印象に残っている。

印象に残っている役に、『the WILD Meets the WILD』のバウンティハンターのエマを上げてくれて、ありがとう。酔っ払い姿がとても素敵で、ジェシカ(瀬音リサ)とのアドリブが生き生きしていた。

ああ、退団後も舞台に立ってくれるだろうか。それが気になる。花乃ちゃんが、あと半年の宝塚人生を充実して過ごせますように。全国ツアー『仮面のロマネスク』『Melodia-熱く美しき旋律-』では、花乃ちゃんの舞台姿を楽しみにしている。

[Zuka] 「自分のやりたいこと」」Brilliant Dreams +NEXT#26「七海ひろき」

繁忙期が一段落しまして、すこし息が付ける。下書きが溜まっているんですけれどね。(^^;)

さて、8月2日(火)に初回放送だった、Brilliant Dreams +NEXT#26「七海ひろき」。

「理想の男性像を宝塚男役の視点で徹底的に追求」の第2回目は、「家の中でキュンとするシーンを考える」と星組ゲストメンバー(十碧れいや、綺咲愛里、天華えま)が、かいちゃん(七海ひろき)に提案する胸キュンシーンを実演する。

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[Zuka] 七海ひろき単独主演決定

カイちゃん、単独主演作品決定おめでとうございます。

念願で待ちに待ったというのは、こちら(ファン側)でしょうか(笑)。

日本物というのは意外でしたが、戦国時代の信長-秀吉ラインだったら、現在月組で『NOBUNAGA』を上演中だし、馴染みやすい時代。そして演じる竹中半兵衛は、「痩身かつ”その風貌、婦人の如し”」という人物らしい。おお、ビジュアル最強伝説(かどうかは知らない)。なんか、いけそう。出来る。

鈴木 圭先生は、『THE SECOND LIFE』『逆転裁判2』出演時にご一緒しているようだし、きっとイケルイケル大丈夫。

みっさま&風ちゃんの退団公演である『桜華に舞え』『ロマンス!!(Romance)』公演がブリドリ+NEXTが6回シリーズで12月まで。公演が1月と超多忙なスケジュールで、これ以上痩せないか心配になりますが、いっぱい食べて2016年を乗り切って、2017年のバウ公演で、これが七海ひろきだ!という姿を見せてくれると嬉しい。

歌劇団様、ありがとうございます!

鈴木先生、よろしくお願いします!

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[Zuka] 2016年月組新人公演雑感@宝塚

6月28日に、月組新人公演『NOBUNAGA<信長> -下天の夢-』を観劇。雑感です。キャストの感想まで追いついていない(笑)。

暁千星の信長を観て、そうか、『NOBUNAGA』って、こういうお話だったのか!と目から鱗が落ちた。それは、終演後の挨拶でありちゃん(暁千星)が、「この作品のテーマは夢です!!!!」と叫んだ時。そうか、『NOBUNAGA』は青春物語だったのか、と。テーマは「夢」である。睡眠中の夢ではなく、将来への夢、未来への希望や願いであろう。

本公演では龍真咲が演じる信長には、何をしでかすか判らない危うさや奇天烈さがあり、龍真咲の強烈な個性と演技力が光っているが、新人公演で主演した暁千星(98期)の信長は、大らかさと真っ直ぐさな演技で、歌唱でも素直でストレートに思いをぶつけてくる。それはまだまだ未来に夢と希望を持つ若者の姿だ。

龍真咲の信長は己に寄せられる望みと怨嗟、築いてきた屍の山に痛みを感じつつもひた走るしかない、苦みがあったが、暁千星の主演する『NOBUNAGA』は信長という英雄が、夢の実現に向かって走る物語であった。(良し悪しではない)。

本公演における龍信長は、幕開けに「人間50年 下天の内をくらぶれば 夢幻の如くなり」と「敦盛」を舞い踊る。新人公演では、この「敦盛」を信長が舞う場面が割愛されていたが、「敦盛」での「夢幻」は、儚く、あっという間に過ぎ去るもの、というという意味であり、「敦盛」は、やはりトップスターの退団に相応しい。新人公演の演出は、本公演と同じく大野拓史氏が手がけているが、ラストの決めゼリフの変更も合わせて、「敦盛」の扱いも退団公演と新人公演に合わせているなと思った。

ありちゃん(暁千星)は、長身で舞台映えするスタイルで、舞台度胸も良く、回を重ねるごとに歌唱力もついているけれど、その大らかな大器は完成までに時間がかかるかもしれない、とふと思った。男役10年まであと5年か。

信長の妻の帰蝶を演じた紫乃小雪は、暁千星とは同期ということで、二人の息が合っていた。帰蝶も演じるのが難しい役だと思う。信長に故郷の美濃を滅ぼされた後、岐阜を根城にした信長に同道せずに清洲城を守り続ける。信長の危機にかけつけ、庇ってロルテスの放った銃弾に当たり、信長に介錯を乞う。死ぬ間際に信長の腕に抱かれて、「この胸に帰ってきとうございました」と呟く帰蝶。信長の性格を知り尽くす長刀を振って檄を飛ばす、賢く美しい女性であった。帰蝶にとどめを刺した事で、信長の心中に起きた変化は測りがたいほど、深いものではないか、と思う。

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輝生 かなでくんのロルテスは割と必死感がありましたが、その必死感が最後のソロに効いていたように感じた。足利義昭の蓮 つかさくんは、上手かった。声に特徴があるのは強みで、抑揚を効かせて表情をつけていた。明智光秀の夢奈 瑠音、羽柴秀吉の春海 ゆうの96期二人はもっと注目してみる。

[Zuka] 理想の男性像とは-Brilliant Dreams +NEXT「七海ひろき」

タカラヅカ・スカイ・ステージ Brilliant Dreams +NEXT#25「七海ひろき」

「Brilliant Dreams +NEXT」は各組のスター1人を中心に、組の魅力を伝える番組です。今回からは星組・七海ひろき編を、6回にわたってお送りします。本シリーズは七海プロデュースのもと、理想の男性像を宝塚男役の視点で徹底的に追求します。理想の男性を様々なシチュエーションのもと演じたり、素敵な男性の仕草を追求するコーナーなど、宝塚ファンが求める理想の男性、男役を番組を通じて表現します。第1回は、星組の夢妃杏瑠、夏樹れい、瀬央ゆりあをゲストに迎え、誕生日を迎えた彼女へのキュンとするシチュエーションを男役3人が演じます。さらに、男役3人によるチャレンジコーナーも。トークのコーナーもあり、七海と星組の魅力がいっぱい詰まった「Brilliant Dreams +NEXT」、どうぞお楽しみに!

7月3日(日)19:30 初回放送を録画して、夜中にこっそり見ました。簡単なメモ。

メンバーは、七海ひろき+星組の夢妃杏瑠、「あなたの心をわしづかみ」の夏樹れい、「あなたの心にテレポーテーション」の瀬央ゆりあの4人。

テーマは「理想の男性像の追求」。初回は、「ときめきって大事だな」と思いまして、「心に潤いを」。

かいちゃんの「恋して欲しい」って、いう気持ちの体現と考えるといいのか、”誕生日を迎えた彼女へのキュンとするシチュエーション”を考えるという設定で開始され、あんるを相手に、せおっち、夏樹のちーちゃん、かいちゃんの順で自分の考えた誕生日祝いを演じるという内容でした。

伝説のブリドリパーソナル編を思い出させる初回。かいちゃん(+ちーちゃん)が、モニターを見ながら、笑いをこらえきれないという様子も既視感あり。

中身については、「萌え死ねばいい!!」とほくそ笑んでいる、七海監督のドヤ顔しか思い浮かばない。

ギターが弾けるとカッコいいとかモテるとかいう伝説を信じて、ギターを所有している、せおっち、夏樹のちーちゃんのために、ギター教室に行って、ギターを弾く姿がめっちゃ決まっているわけです。ビジュアル最強。(しかし上手く弾けるようになるには年期が必要と結論づけたようです。ソレアタリマエ)。

赤い薔薇を抱えて、低音ヴォイスで、あんるにHAPPY BIRTHDAY!をささやきますか!(あんるのリクエストのようですが、薔薇の花束を抱える姿が祐飛さんを思い出すんですけれどナニソレ)。

娘役はあんる1人なので、マドンナだねマドンナ。うらやましい、と思って観ていたら、ちーちゃんも女装していました。いやはや、夢の世界だったわ。

次回以降には、シチュエーションだけではなく、監督・脚本・主演:七海ひろきのミニドラマを期待したいところ!

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