[Zuka] 星組『ANOTHER WORLD』(3)同じ阿呆なら

星組大劇場公演、千秋楽(6/4)おめでとうございます。星組の皆様、スタッフの皆様、お疲れ様でした。とっても楽しい公演でした。東京公演までしばしの休養を。

十碧れいや様、白鳥ゆりや様、ご卒業おめでとうございます。幸せと楽しさをありがとう。これからの人生にも幸多きことを、お祈り申し上げます。

季節は夏に向かいますが、熱い熱い演目2本を東京公演千秋楽まで極めていけますように。大阪と東京では笑いのツボが違うらしいですよ。

私、今回は自己新記録の観劇回数となりました。毎回毎回楽しかったけれど、千秋楽は仕事で観劇できずしんみりして、つわものどもが夢の跡という気分でした。翌日は『1789』を観劇して、心機一転。がんばろ。

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[Zuka] 星組新人公演『ANOTHER WORLD』

星組新人公演『ANOTHER WORLD』
作・演出 谷正純
新人公演担当 指田珠子

星組新人公演

指田先生の演出は下級生のパワーを生かしていました。キャストもハードルの高い、難しい演目だと思うのですが、作者ではない人が演出するのも難易度が高い作品だろうと思います。

演出上の改変がいくつか。

  • 冥土で康次郎(天華えま)に出会った喜六(極美慎)が「瀬を早み、岩にせかるる」と叫びながら、上手幕に走り去って、くるっと回って、に戻ってくるとか、艶冶(桜庭舞)の場面で閻魔大王様(遥斗勇帆)に「鬼どもを集めぃ」と命じられた青鬼青次郎(颯香凜)と青鬼達がダッシュで上手幕にはけて呼び戻されるとか、数か所の改変があり、その勢いが、「余ってなんとやら」感が新人公演っぽくて、面白かった。
  • 冥土では四谷怪談のお岩さんや番町皿屋敷のお菊さんが登場し、何でもあり感に拍車をかける。
  • 冥土歌劇団の演目は、「ベルサイユのはす」から「ANOTHER WORLD」に変更。谷先生の師匠が植田紳爾先生なら、指田先生の師匠は谷先生。貧ちゃん(夕陽 真輝)がポスターの「近日来園」を読み上げ、徳三郎(天飛 華音)が、あの先生まだまだお元気だぜ」、喜六が「本人はなあんも知らんと、新人公演を観てはるんやろうなぁ」といれて、大笑い。本公演も新公も「近日来園」はキャンセル、演出家不在で上演をお願いしたい。
  • (ショーで使われている楽曲「情熱の嵐」「炎」を歌っていた西城秀樹さんの死去はびっくりしました。ご冥福をお祈り申し上げます。)

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[Zuka] 星組『ANOTHER WORLD』(2)存在が罪

落語の宝塚化を、RAKUGO MUSICALと銘打ちますが、『ANOTHER WORLD』は落語だけではなくて和物ショーに歌舞伎、人形浄瑠璃、吉本新喜劇エッセンス、初音ミク、歌劇、日本昔話まで入った何でもあり。何という難易度の高い世界。華やかさや楽しさで隠しきれない、どう見ても難しい演目なんだけれど、考えると負けだ!という気になるほど、何でもあり。

物語を作るのも運ぶのも、紅ゆずるの康次郎。徳三郎(礼 真琴)や喜六(七海ひろき)は一緒にいると心強い仲間だが、冥土道中の方向性を決めるのはあくまで康次郎。これはあくまでも星組トップスター紅ゆずるの道行きなのだった。

(パンフレットの康次郎は全然、紅さんの素じゃんと思って見ていたら、役柄や性格が判ってないうちに撮影した模様。これはお澄さんのあーちゃんも徳三郎の琴ちゃんも同様です)。

というわけで初っぱなから紅さんが立て板に水と饒舌に船場言葉で話しまくる。一人で何人分かの語りをする落語を複数名の芝居に仕立てると、ボケと突っ込みの掛け合いが分担された吉本新喜劇的な雰囲気を醸し出す。喜六のかいちゃん(七海ひろき)も合わせて怒濤の早口で、「コロッっと逝ってなはった」と歯切れ良く言ってはるけれど、テンション上げまくりやな、がんばりなはれ、と手に汗握るw

私はですね、喜六さんを偏愛していて、初見(4/28)では「なんだ、こやつは。ワケ判らん」とか思ったりしたのですが、情深い喜六はんが日々愛おしくなっていく。居方が難しい役で、愛すべき阿呆と言っても、人間、何も気にせずにただひたすら明るく笑顔で居続けるというのはあり得ない。康次郎はんや徳三郎はんは仲間扱いしてくれるけれど、大店の旦那方と手伝やさかい、本来の立ち位置は違うはずなんですよ。それに本当のアホは、貧乏神(華形ひかる)の貧ちゃんに「あんたは自分だけ良かったらええんか」って言えないと思うし、「人間は罪深い」という思考は出てこない気がする。

極楽行きか地獄行きかで、自分の罪を思い出そうとする一行。徳三郎が女は何人も殺したぜ的な発言をした後に、喜六ちゃんの背中をツンツン突いているんですが、これは「お前さんはどっちだ?」的なツンツンなんですかね。ツンツンされて言いたくない言えない的な素振りを見せる喜六ちゃん。可愛いっす。わては閻魔大王様怒られるようなことはしてまへん、とハッタリかまして、康次郎と徳三郎に「お前は存在が罪や」って言ってもらえるけれど、「存在が罪な」阿呆ってどんな人なんだろうか。喜六の過去はいかに、と思うけれど、浄土真宗的な悪人、自分自身では煩悩を断ずる事ができない「罪悪深重の凡夫」を自覚する者なのかもしれないとか深読みする自分でした。可愛いすぎる罪か。おもろいキャラですよ、喜六はん。超がんがれ。

喜六はんのことだけで1回分が終わってしまった。えろうすんまへん。

[Zuka] 星組振り分け

近所のスーパーでサバ缶詰が安売りしていました。メーカーが違うので値段が違いますが、同じ棚でサバ特集。人気はやはり味噌煮かな。私はSABARS*を思いながら真ん中のSABA缶を買いましたYO!

ブログの更新が遅れているのは星組公演が始まったためです(ひとのせい)。観るのに忙しいw

(*)「Brilliant Dreams + NEXT 朝夏まなと」で出来たユニット:朝夏まなと蓮水ゆうや七海ひろき桜木みなと和希そら

サバ缶詰

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[Zuka] 星組『ANOTHER WORLD』(1)

他の記事も書いているのですが、ひとまず手短に。

万里 柚美組長から、104期生、40名初舞台生の口上の告知があり、3名ずつの口上。パンフレットにも顔写真と日程が掲載されています。タカラジェンヌ、忙しいので、大変だと思うけれど、憧れの舞台に立てる喜びを忘れないでがんばってください。

初舞台生の私服が、黒>>>>>>紺>>>>茶>>白(インナー)の色合いで、高身長のスタイルの良い集団が、黒一色で歩いているのは、目を引きます。初舞台が終わるとこの縛りは終わるらしいので、初舞台公演の風物詩ですね。

初舞台生口上日程大階段板付きの日本舞踊のチョンパで始まる。和物ショーと見まがうばかりの華やかな幕開き。総踊りに続き、男役衆の踊り、紅さんとあーちゃんの二人舞。一気に明るいお祝いムードになるのが、谷先生の初舞台生への心遣いかなと思ってみております。

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[Zuka] 今月のお言葉~七海ひろき

「歌劇」誌創刊100周年にちなんで、スターが”100”にまつわる様々な質問に答えます!About”100″ という企画が4月号から始まりました。4月号はかいちゃん(七海ひろき)となぎしょ(彩凪翔)が、OFFとONの二つに絡んで答えています。かいちゃんのお答えで私が好きだなと思ったのを今月のお言葉として置いておきます。全貌はぜひ歌劇誌をお買い求めください。

Q.100年先も変わらない譲れない信念

「(略)すべての方に好きになっていただくのは無理なので、100人いたら80人の方に楽しんでもらえるような、あとの20人の方にも ”好きじゃない” でもいいので、何かを残せるような芝居をし続けていきたい」

(About”100″ / 七海ひろき / 歌劇2018年4月号 )

89期、みんなそうですが、4月1日付けで研究科16年です。私はかいちゃんのお芝居が好きで(もちろんビジュアルも好きです)、創り上げる人物像が好きなので舞台に立ち続けて欲しいと思っているのですが、上のようなスタンスだったのね、とキュンとしました(こんなところでときめく)。

細やかなお芝居の割に、About”100″ の答え方は「心」一つに、心のこもった舞台、感謝の気持ち、自分のスタイルを貫く心の強さ等々を全部放り込んでいるシンプルなお答え。アバウトと言えばアバウト、包容力といえば包容力。25ansインタビューでも「メンタルが全て。心が全て見えるのが舞台だから…」とコメントしていて、本音なんだろうなぁと思いますが、底知れぬ中身よ(笑)。

男役を極めたいと言っていたら、ショーで女泥棒が来ちゃったみたいですが、それこそ男役だからこそできる女役をカッコよく決めてください♡

[stage] 第43回菊田一夫演劇賞

第43回菊田一夫演劇賞の演劇賞を原田諒氏が受賞したそうです。

  • 演劇賞
    「ベルリン、わが愛」「ドクトル・ジバゴ」の脚本・演出の成果に対して』

SNSヅカ方面が騒然としていましたが、なにはともあれ、

原田先生、おめでとうございます。スタッフの皆様、おめでとうございます!

轟理事、凪七瑠海様、星組の皆様、おめでとうございます!!!!

星組本「ザ・タカラヅカⅦ星組特集」で紅さんが「特にお芝居(ベルリン、わが愛)は演出家の先生といろいろ話し合って創りましたし、主演としてはすごく責任感が芽生えました」と話していて、その甲斐があったというものでしょう。

「ベルリン」に関しては、細かいツッコミどころ(引っかかる箇所)はともかく、人種差別や表現の自由の干渉(思想統制)と弾圧(焚書と発禁)に宝塚歌劇で切り込んでいくというのはチャレンジだと思います。ナチズムへの抵抗を映画を創る若者たちの成長と恋に絡め、宝塚歌劇的物語に仕上げて大劇場で上演したというのはエポックメイキングなトピックスだったのかなと思ったりしました(こういうテーマが、物語の不整合云々より、イデオロギー的に響く人たちもいるし←一言多いw)。

私的には「ベルリン」より、「ジバゴ」の2幕後半のストーリーがね、思うところ(💢)あるんですが、舞台美術や音楽、轟理事と星組子の熱演が素晴らしかったので報われて良かったなと思います。

原田先生の脚本・演出ですから、そのお名前で演目への栄誉も不名誉も受けるわけですが、舞台は総合芸術で一人では創れない。そこは先生がよく判っておられると思います。花組『MESSIAH(メサイア) −異聞・天草四郎−』も頑張っていただきたいです。ショーも待望。

私も大劇場から東宝千秋楽まで追っかけて、3月になってもなぜまだ「ベルリン」なのか(自分で書くって言ったんですよはい)、と思いつつ原稿を書いたのが報われました。うんうんおめでたい。

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