[Zuka] 花組『MESSIAH』(2)海乱鬼・夜叉王丸

『MESSIAH』が、天草四郎の「異聞」であるのは、天草四郎の設定や時系列や人間関係が本作オリジナルになっているためと思われます。演劇はフィクション(虚構)で、史実検証ではないので、オリジナル創作でも構わない。けれど、その場合は創作者による世界観の構築がとても重要になる。

VISAの明日海りおさんからの今月のメッセージ(7/20(金)に届いたもの)で、みりおさんが天草四郎の役作りのポイントを話してくれていますが、さすが土台作りが緻密だなと思います。

外部でも、日本版『マタ・ハリ』(柚希礼音主演)の訳詞・翻訳・演出を手がけた石丸さち子さんのインタビューで伺えるように、年表を自分達で作り直すくらいの作業がいるんだと思いますね。→【マタ・ハリ通信(4)】演出家・石丸さち子に訊く(げきぴあ編集部(2017年12月27日 )

ネタバレあり。まとまってません。

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[Zuka] 花組『MESSIAH(メサイア)−異聞・天草四郎−』

ミュージカル『MESSIAH(メサイア) −異聞・天草四郎−』
作・演出/原田諒

MESSIAH ポスター

『MESSIAH』観劇後。ポスターのみりおさん(明日海りお)は妖術使いか魔界転生と思う四郎だけれど、MESSIAHでみりおさんが演じている四郎は真っ直ぐであったかい、良いヤツだよね、先行画像とポスターの四郎から実際の舞台上の四郎には乖離があるなぁ。かれーちゃん(柚香光)の山田右衛門作もちょっと違う。ゆきちゃん(仙名 彩世)の流雨はポスターと舞台姿は近い。どこでそうなったんでしょうか。

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[Zuka] 花組『ポーの一族』(2)宝塚化とは

いったろう、不死身だって。年もとらない。病気も大ケガもしない。わたしたちが生きていくためには、すこしばかりの…

人間の血(エナジイ)がいるだけだよ。
老ハンナ / メリーベルと銀のばら / ポーの一族(小学館)萩尾望都

「永遠のこども」というアイディアを書くために萩尾望都氏が選んだのが、吸血鬼という存在である。バンパネラはマンイーター、人間のエナジィと赤いバラを食用にする。エナジイは、「血」であり「生気」である。

花組版では、バンパネラになったばかりのエドガー(明日海りお)は、コベントガーデンで花売り娘のディリー(音くり寿)のエナジイを吸う。音くりちゃんのディリー(ソロがあって印象的だった)のその後は判らないが、原作でエドガーに最初にエナジイを吸われた少女ディリーは死んでしまう。

騒ぎになり、エドガー達は町を出る。人間からバンパネラに変化すると意識も変わるらしい。

人ひとり殺しても後悔もないなんて。
まるで、この手と同じように冷たい。
エドガー(前掲書)

ポーツネル男爵は、エドガーを叱り飛ばして、言う。

みのった麦を刈って、人間が生命をつなぐなら、われわれは人間を刈って、生命をつないでいる。ただ、われわれの麦は知恵を持っている。あなどるとこちらがやられる。
ポーツネル男爵(前掲書)

吸血鬼のイメージを一変させた幽玄で繊細、美しく残酷な世界『ポーの一族』。

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[Zuka] 花組『ポーの一族』(1)

萩尾望都氏の傑作漫画『ポーの一族』。公式の公演解説(下に引用)にあるように、小池修一郎氏が舞台化の夢を30年かけて実現させた舞台が花組公演『ポーの一族』です。宝塚大劇場公演が元旦から始まり、東宝千秋楽は3月25日(日)でした。

ミュージカル・ゴシック『ポーの一族』
原作/萩尾 望都「ポーの一族」(小学館フラワーコミックス)
脚本・演出/小池 修一郎

1972年に「別冊少女コミック」に第1作目を発表以来、少女まんがの枠を超えて幅広い読者を獲得してきた、漫画史上の傑作・萩尾望都の「ポーの一族」が宝塚歌劇に登場する。
永遠に年を取らず生き永らえていくバンパネラ“ポーの一族”。その一族に加わったエドガーが、アランやメリーベルを仲間に加え、哀しみをたたえつつ時空を超えて旅を続けるゴシック・ロマン。同作品をミュージカル化したいと夢見て宝塚歌劇団に入団した小池修一郎が、1985年に「いつか劇化させて欲しい」と申し出て以来30年余り、萩尾望都があらゆる上演希望を断り続けた幻の舞台が遂に実現する。
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[Zuka] 花組『邪馬台国の風』『Santé!!』大千秋楽@東宝

8月27日(日)花組『邪馬台国の風』『Santé!!』東京宝塚劇場が大千秋楽を迎えました。明日海りおと仙名彩世の花組新トップコンビのお披露目公演でした。花組の皆様、スタッフの皆様、おめでとうございました。お疲れ様でした。

夕霧らい様、梅咲衣舞様、お二人ともご卒業おめでとうございます!!らいらいもイブ氏も花組公演を観劇すると探してしまう人でありました。おひげをつけたジャスパー・トリング卿を演じているときでさえ、ひそかに色気を隠し持つらいらいと、ちゃきちゃきと動き回る働き者のイブ氏。『Santé!!』で二人が豪奢なお衣装を着て銀橋を渡る場面は大いなる喜びでした。千秋楽にはお揃いの赤い花のコサージュをつけ、最後の銀橋に向かうらいらいとイブ氏の幸せそうな笑顔をライブビューイングで見ながら、内心で藤井大介先生にお礼を言いました。

幸せと楽しさをありがとう。これからの人生にも幸多きことを、お祈り申し上げます。

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