[diary] COVID-19パンデミック雑記(52)東京2020オリンピックと高校野球の夏

宝塚南口駅前の旧宝塚ホテル撤去工事中

日本の夏は高校野球!

夏の高校野球(第103回全国高校野球選手権大会)が2年ぶりに開幕しました。

開会式をテレビ視聴。山崎育三郎さんが「栄冠は君に輝く」を豊かに朗々と歌う声が甲子園球場に響き渡るのを聞いて、日本の夏は高校野球!と思いました。毎年の染み付いた習慣ですね。

日本の夏は体温を越える気温の猛暑日が続きます。感染対策も考慮しながら、熱中症への警戒を怠りなく。猛暑日に屋外でのマスクを着用するのも体への負荷です。熱中症で意識低下などが起きると、怪我や事故に繋がります。水分や塩分、栄養補給や日陰で休養を取るようにしましょう。

朝日新聞社と日本高校野球連盟は新型コロナウイルス感染防止のガイドラインなどに基づき、観客数を以下のように決定しています。


東京オリンピック2020の19日間

パンデミック下でなければ東京オリンピック2020をもっと気楽に気軽に楽しめただろうと思う。

開会式(2021/07/23)で、205か国もの人達が、自国の国旗を掲げ、意匠を凝らしたウェアを身に着けて集まるようなイベントはオリンピックくらいだと実感して、ほんとうに感動した。

最終聖火ランナーの大坂なおみ選手はとてもチャーミング。3回戦敗退は残念だったが、リフレッシュして次の試合に挑んで欲しいと願っている。水泳の大橋悠依選手の金メダルふたつという大活躍や競泳の池江璃花子選手は白血病を克服してのオリンピック出場にエールを送った。

日本のスポーツは、プロ野球もプロサッカーも相撲も甲子園の高校野球も男性選手中心なので、オリンピックでの女性選手の活躍は素直に嬉しかった。ベラルーシの選手のスピード亡命にも驚いたが、関係者の協力で成功したという。普段は馴染みが薄い国の実像を垣間見た事件だった。

ただ柔道や卓球などの競技の選手団が、選手村に入らず、村外の宿泊施設を利用するというニュースは気になった。日本選手は体が暑さに馴れている(暑熱順化)という面で圧倒的に有利なのだが、それに加えて「移動負担の軽減や、使い慣れた練習施設での調整」を図るという。他の五輪大会も開催国の選手は「地の利」が認められているのだろうか。

テレビ局、特にNHKはオリンピック関連で埋まり、民法の番組もオリンピック関連で盛り上がっていた。東京オリンピック2020は7月21日に開幕し、開催期間19日間だという。その間に、私は、宝塚大劇場の宙組公演、フェスティバル・ホールの「ジーザスクライストスーパースターinコンサート」、梅田芸術劇場の望海風斗コンサート『SPERO』には3日続で通い、七海ひろきのライブ『One-manLIVE773“FIVESTAR”』を配信で見るという、いつもの観劇ライフを送った。


オリンピック・コミュニティと日本国内

国内については開催地/開催国が考えるというのがIOCの基本スタンスだと感じた。IOC王国であるオリンピック・コミュニティでは、プレイブックに基づいて、選手達には毎日のように定期検査が課され、外出制限も厳しい。陽性であれば棄権だが、濃厚接触者は特例として試合開始6時間前を目安に実施したPCR検査で陰性なら出場が可能とされた。

コミュニティ内での陽性者についてはどういう状況での感染かきちんとした調査が行われているのだろうか。委託事業者やボランティアの扱いが懸念される。

国内の感染拡大に対する政府や組織委の国民への対応や説明は、ちぐはぐで不信感が強い。新規感染者が急増しているにも関わらず、濃厚接触者へのPCR検査等が追いつかず、東京都の陽性率が異常なほど上昇している。

つまり感染者の増加に検査の拡充が追いついておらず、未検査の感染者達が潜在化している可能性が高いのだ。

そういう状況に対して政府が発表したのは「入院は重症者に限定する、自宅療養が基本」(2021/08/02)という対応だった。医療リソースには限りがあり、止む得ない状況に備えてトリアージ(治療優先度)を示しておこうというであれば理解できるのだが、国民は唐突に一方的に、もう重症者しか入院できないと宣言されたのである。

批判を受け、この方針は「中等症も原則入院」(2021/08/06)と見直された。

政府が繰り返していた「安心・安全」というキャッチフレーズはオリンピック・コミュニティ内部のことを指していたのか。

オリンピックを開催し、メダルが取れれば政権の支持率は上がるという報道も、オリンピズムに基づくオリンピック精神、選手たちが競技に挑む努力を政治利用していると感じられた。ちなみに閉幕後に支持率は急落しているようである。


天国と地獄

IOCが「パラレルワールド(別の世界)と呼んだオリンピック・コミュニティとCOVID-19の治療を行う自院を行き来する救急医は、「天国と地獄のよう」と話している。

横堀さんが行き来する東京五輪の「バブル」の内と外は対照的だ。選手村のアスリートや関係者はワクチンの接種率が8割を超える。PCR検査が義務付けられ、行動も制限されている。一方、東京都など首都圏の接種率は低いまま。検査数は十分ではなく、行動制限も厳格とは言えない。

コロナ最前線の医師が見た「五輪バブル」の内と外|2021年8月6日(金)NwsWeek

オリンピックは、パラレルワールド、異次元を国内に呼び込むものなのだと感じた19日間だった。8月24日からはパラリンピックが予定されているが、それまでに日本国内はどうなっているのだろうか。

高校球児の夏(2021/08/10 – 2021/08/24)が無事に終わることを願っている。


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