[book] チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド

東浩紀を発起人とする<福島第一原発観光地化計画>の先駆けとして実施された「福島からチェルノブイリへ! 津田+開沼+東が観光地化復興の実態を探るプロジェクト」における成果を書籍化したもの。 本プロジェクトは、クラウドファンディング[CAMPFIRE]を利用して行われた。写真がふんだんに掲載されたムック本(A4型)で、思想地図β vol.4-1として刊行され、近日刊行予定のvol.4-2「福島第一原発観光化計画」と対になっているという。ただいま絶賛、おすすめの一冊です。【株式会社ゲンロン直販サイト

福島県を、「フクシマ」とカタカナやカッコ付きカタカタで言うことに抵抗がある。

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[book] 「その後」のはじまり(『さらさらさん』大野更紗)

『さらさらさん』(大野更紗 ポプラ社)の帯に載っているコピーが、秀逸である。

ビルマ女子→難病女子→おしり女子→有袋類…謎の変貌を遂げてきた大野更紗。
作家&フィールドワーカーとして、新たなる一歩を踏み出した活動の記録。

「困っているひとの本棚」(MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店)のために作成した、暑苦しい手書きPOPも完全掲載

 …この謎さ加減は、もはやプロ。エンターテイナー である。(太字・及び色を変えたのは、あおき)。

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[book] 面白い芝居には拍手を…河童が語る舞台裏おもて(2)

 河童が語る舞台裏おもて(1)の追記。本書で最後に河童さんが書いている観客へのメッセージがある。本書のどこが好きかと尋ねられれば、ここ、というくらい好きな言葉なので、ご紹介。

最後にぜひ付け加えておきたいのは、”演劇は総合芸術”だと言われている。
つまり、さまざまなパートが集まって出来ているということだが、その中に、観客の参加も重要な要素として含まれている。
”観客あっての演劇”なのである。

昔も今も、芝居を育て、あるいは滅ぼすのも観客である。
だから、面白い芝居には拍手を、つまらないものには不満を!

02/15 19:30(追記)舞台の上演は、さまざま制約の中で、出来ることと出来ないことがある。河童さんは、やれることはやるよ、というスタンスなのだと思う。観ないで文句言う人より、観て文句言ってくれる人の意見を尊重するのは、普通のことだよね。

河童が覗いたヨーロッパ (新潮文庫) 河童が覗いたヨーロッパ (新潮文庫)
妹尾 河童

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[book] 河童が語る舞台裏おもて(1)

今夏(2013年夏)に妹尾河童さん原作の『少年H』が映画公開されるというので、懐かしくなって、『河童が語る舞台裏おもて』 (妹尾河童 文春文庫)を再読した【→1998年12月感想】。残念ながら品切れ重版未定(絶版)なので図書館か古本屋で探しましょう。新潮文庫から出ている『河童が覗いた』シリーズは健在で嬉しい。

妹尾河童さんは、1930年生まれの今年83歳。舞台美術家として知られているが、ち密な手書きイラストが掲載されたエッセイ『河童が覗いた』シリーズ、自分の少年時代をもとにした自伝的小説『少年H』など著述家としても有名で、あおきもどちらかというとエッセイストとしての妹尾河童ファンだった。

その妹尾河童さんの舞台美術家としてのらつ腕ぶりと著述家としての軽妙な文章、そしてイラストレーターとしての腕前を知ることができるのが本書。一冊で3度美味しい。

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[book] 食べる人類誌

『食べる人類誌―火の発見からファーストフードの蔓延まで』(フェリペ・フェルナンデス=アルメスト 早川書房)文庫落ちを再読【2003年9月感想】。すっかり内容を忘れていた。

本書は著者が、食べ物の歴史上で起きた大きな変化を「食べ物の革命」と定義し、人類史に影響を与えた出来事として食べ物の8つの革命について、それぞれ論考したものである。解説は、小泉武夫(東京農業大学名誉教授)で、著者フェリペ フェルナンデス=アルメストは、英国の歴史家で、人類の文明史を専門とすると紹介している。

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[book]逆転無罪の事実認定

逆転無罪の事実認定』(原田國男 勁草書房) を読んでいる。逆転無罪とは裁判で出た有罪判決が、上訴審(控訴審または上告審)で覆ること。ちなみに、宙組版『逆転裁判3』とは全く関係がないです)。

本書の対象として、編集担当された勁草書房の鈴木クニエさんは、「端っこが一般に開いた本」と仰っていますが、いろんな人に読んでほしい!めっちゃ良書!!基本は、法律関係の実務家、法科大学院生、法学部生に加えて、裁判や栽培員制度に関心がある人向けとして出版されております。

日本の刑事裁判の有罪率は 99%と言われており、ほぼ起訴=有罪である。これには「間違いなく有罪であると認められる事件だけ起訴しているから」という意見もある。

だが、本当に「間違いがない」ことがあるのだろうか?

本書は、著者が東京高裁に裁判官として勤務していた8年間に言い渡した逆転無罪のうち、20事件を紹介したものだ。構成として、Ⅰ「刑事裁判へのメッセージ」で、裁判の手続きやえん罪をふせぐための審理のあり方について語り、Ⅱ「逆転無罪の事実認定」で20事件の判決文と共に、著者が一つ一つの事件について、”なぜ逆転無罪の判決になったか”を解説している。

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