[stage] OSK SHOW『CRYSTAL PASSION 2016 ~情熱の結晶~』

(株)OSK日本歌劇団「クリスタル・パッション~情熱の結晶~」を観劇。大阪公演(於)近鉄アート館8月27日(土)~9月4日(日)、東京公演(於)三越劇場9月9日(金)~9月11日(日)だったので、もう終演してしまいましたが、感想だけあげておきます。

観劇日(8/31)は宝塚大劇場が休演日だったので、星組子と雪組子を数人みかけました。

クリスタル・パッション~情熱の結晶~」のキャッチ・コピーは、

踊って、歌って、

踊って、踊る!

日本を夢中にさせるため、さあ踊ろう!!

It’s SHOW&SHOW Time

というもので、その通りに第一部・第二部ぶっ続けで歌って、踊りまくりでした。OSKのショー・レベル、ダンス技術はすばらしい。

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[Stage][Zuka] 慰霊のラ・バヤデール・鎮魂のエリザベート(2)

宙組『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』東京劇場公演初日おめでとうございます。20周年エリザベートを宙組一丸となって深化させて行ってくれる事を願っています。まだ暑さが残りますが、千秋楽の上演回数1000回を目指してがんばってください。

[Zuka] 2016年宙組『エリザベート-愛と死の輪舞-』
[Stage][Zuka] 慰霊のラ・バヤデール・鎮魂のエリザベート(1)

宙組のエリザベート(実咲 凜音)は、努力と愛の女性であった。

実咲凜音 エリザベート役は「神様のプレゼント」 (日刊スポーツ 2016年9月1日)

シシィ(エリザベート)は、16歳でオーストリー皇帝フランツ・ヨーゼフ(真風 涼帆)と結婚し、オーストリア皇后となる。未来の皇后として母ルドヴィカ(美風 舞良)の期待を一身に受けていたのは姉のヘレネ(桜音 れい)であり、次女であったシシィ(エリザベート)は、父マックス(悠真 倫)の旅行や狩りにでかけ人生を謳歌する姿に憧れ、勉強嫌いで乗馬や外遊びを愛好する少女だった。

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[Zuka] 2017年星組『THE SCARLET PIMPERNEL』配役

追いつかない。

先週から星組情報と月組情報が立て続けに出て、追いつかない。

そして宙組『エリザベート』東京公演初日おめでとうございます。追いついてない。

気になっているのが、2017年3月10日(金)から宝塚大劇場で開幕する紅さんとあーちゃん(綺咲 愛里)のお披露目公演『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)』の主な配役。

パーシーとマルグリットまでは当然ですが、その後のキャストに専科が入る入らないという情報があり、どうなるかなと思っていたら、マルグリットの弟のアルマンがいない・・・。ということは意図的にロベスピエールにカイちゃん(七海ひろき)を当てたんだろうな、小池先生。

パーシー・ブレイクニー 紅 ゆずる
マルグリット・サン・ジュスト 綺咲 愛里
ショーヴラン 礼 真琴
ロベスピエール 七海 ひろき

9月3日(土)に宝塚ホテルで開催された七海茶でカイちゃんは、「竹中半兵衛は36歳で亡くなって、ロベスピエールも36歳で亡くなったんです。あたしは今、さんじゅう、あっ《すみれコードで言わず》なので」とよくわからないコメントをして(注:きっとかくじつに、36歳ではありません)、がんばる宣言をしていました。

ロベスピエールは、どの作品でも解釈に手間がかかるキャラクターですが、私はこういう複雑な背景を持ったキャラクターが大好きなので、カイちゃんがロベスピエールというのは、かなりのトキメキを持って待機しようと思っています(その前にバウ主演ががっ)。

ロベスピエールは、フランス革命後に恐怖政治を主導した人で、『THE SCARLET PIMPERNEL』や『愛と革命の詩』では黒い役(悪役)ですが、元々は苦労して弁護士になり啓蒙思想に傾倒し、貧しい人達の弁護についた現代で言う「人権派弁護士」だったわけです。「人権」という概念自体が、フランス革命後のフランス人権宣言(1789年)で形を見たので、激動の時代を主役として生きた人です。

市民が反乱を起こして王族・貴族を脅かすなどという歴史上類をみない革命が成功しちゃって、世界中の国を敵に回し、国内を平定するためには、恐怖と暴力で支配するしかなかったのかもしれないと思ったりもします。そこには狂気も混じるだろうし、力不足もあったから、1年で自身も粛正されてしまったわけですが、役としてやる場合には奥が深いと思うのです。桜華で川路さんを演じている経験が生きるんじゃないかな。頑張って欲しいです(その前にバウ主演ががっ)。

[Zuka] 2016年星組『桜華に舞え』(2)~身分制度がややこしい

星組公演『桜華に舞え-SAMURAI The FINAL-』

『桜華』を見ていると、明治維新における薩摩藩士(+描かれていないだけで長州藩士も)の活躍ぶりに、江戸時代から明治にかけておきた日本という国の大転換を見たりします。そりゃ、幕府側だったジェラール山下(望海風斗)さん(るろうに剣心)や会津藩士の八木永輝(礼 真琴)さんが明治維新を否定したがるわけです。勝てば官軍、負ければ賊軍です。

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[Zuka] 2016年月組~龍真咲卒業~東宝公演千秋楽

月組『NOBUNAGA<信長> -下天の夢-』『Forever LOVE!!』東宝公演、千秋楽おめでとうございます。月組の皆様、スタッフの皆様、おめでとうございました。お疲れ様でした。

龍 真咲様、萌花 ゆりあ様、有瀬 そう様、真愛 涼歌様、翔我 つばき様、夢羽 美友様、ご卒業おめでとうございます。萌花ゆりあ様は御結婚おめでとうございます!!幸せと楽しさをありがとう。これからの人生にも幸多きことを、お祈り申し上げます。

そして、月組トップスター龍真咲も退団。

宝塚・龍真咲、退団「一片の悔いはありません」

100周年の3本立て『宝塚をどり』『明日への指針 -センチュリー号の航海日誌-』『TAKARAZUKA 花詩集100!!』は、丁度、前職場を退職して体調を崩していたときで、さんざん通った。『宝塚をどり』が大好きで、獅子舞を踊る龍真咲に、いつの間にこんな見事なトップスターになったのかと思ったのを覚えている。

そして、『PUCK』『風と共に去りぬ』『1789』と来て、龍真咲の力がまさしく冴え渡っていると思ったのは、『DRAGON NIGHT!!』 (

DRAGON NIGHT!!』は、はまぁ良いとして(良いのか)、変というわけではないが、構成や演出にどこかぴりりと神経に障るものがあったのだが、龍真咲はそれをスター力でねじ伏せた。激しく歌い饒舌にしゃべり、奇抜な扮装(亀!)に臆することなく、衆目を自分に集めて、平然とパワフルに、舞台を仕切り通した。

どんな作品であろうと自分がセンターに立つ以上はその作品の価値を守り抜く。

その強い意思は「舞音-MANON-」/「GOLDEN JAZZ」、『VOICE』でも、退団公演『NOBUNAGA』/「Forever LOVE!!」でも変わる事は無かった。

(『VOICE』の客席降りで、ほぼ真正面から視線が来たことがあったが、その強い瞳にはタカラジェンヌの強い意思と誇りが溢れていて、しみじみとスター力を感じたものであった)。

ライブ・ビューイングで見た『NOBUNAGA』は、龍真咲に今まで以上の気迫が漲り、作品全体に今までにない説得力を持たせた。そして月組子もそれに応えた。『NOBUNAGA』という作品には賛否両論があるが、主演一人が全体をひっぱり上げる事によって、ここまで見事に印象が変わるものなのだ、という事を見せつけた。そして、コンビを組んだ愛希れいかを労り、次のトップスター珠城りょうにエールを送り、ライバルであった人に感謝を示し、ファンに無尽蔵の愛をもたらした。

龍真咲というタカラジェンヌの生き様をまざまざと見た。本当に見事な生き様であったよ。

ありがとう、偉大なトップスター龍真咲。ありがとう、月組。

VOICE』千秋楽で「シルバーブリッジ♪日本語では銀橋♪」と即興曲を歌ってくれたが、昨日の千秋楽では「もうそういう馬鹿なことはしないんです!」と言って、歌ってくれなかったらしい。そうか、卒業しちゃったのね(泣)。

組替えするカチャ(凪七 瑠海)、そして月組子の皆様。どうぞ龍真咲の遺したものをその血潮として、その意思を継いで輝いてください。ひとまずお疲れ様でした。ありがとう!

[Zuka] 2016年星組『桜華に舞え』 『ロマンス!!』

北翔 海莉・妃海 風の星組トップコンビの退団公演『桜華に舞え』-SAMURAI The FINAL-/『ロマンス!!(Romance)』が26日(金)から始まりました。

桜華幕映像
桜華 初日

初日は、なれない薩摩弁に、場面転換が多く、おまけに時系列も順不同だったので、物語を追いきれないところがありましたが、数日おいた観劇では、組子のテンションが一致してきて、テンポ良く流れ、ぐんと判りやすくなっていました。私は、ストーリーで舞台を見てしまうタイプなので、ある程度の流れが追えないとリピートは厳しいのですが、初日で『桜華』『ロマンス!!』はリピート決定。桐野利秋(北翔海莉)の格好良さも手伝って、観劇日を増やしたい。

『ロマンス!!』は、前半はかなりゆったりした流れのレビューですが、中詰め以降が好きかな。

薩摩弁はまだ聞き取れないところがありますが、公式の桐野利秋の生きた時代-「“かごんま弁”プチ講座」で学習するのが吉のような気がします。

頭の整理で、「桜華」の時系列の流れをメモ。

公式の桐野利秋の生きた時代-「年表&キーワード解説」を参照。

  • 第1場(1932年5月15日:五・一五事件):犬養毅(麻央 侑希)の暗殺
  • 第2場(1868年 – 1869年):戊辰戦争:会津陥落、明治天皇即位、東京奠都:明治維新(1968年)
  • 第3場(1872年 – 1873年):川路利良(七海ひろき)・衣波隼太郎(紅ゆずる)、渡欧
  • 過去
    第4場(1862年?):中村半次郎:桐野利秋(北翔海莉)・衣波隼太郎(紅ゆずる)、西郷隆盛(美城れん)に知遇を得て上洛。
  • 第5場(1874年):桐野利秋(北翔海莉)、大給恒(大輝 真琴)に預けていた会津藩の武家娘・大谷吹優(妃海 風)に会う。朝鮮派兵決定の報。
  • 第6場(1874年):八木永輝(礼真琴)、街娼に落ちぶれた会津藩の愛奈姫(真彩 希帆)と再会。
  • 第6場~9場(1974年):朝鮮派兵中止。西郷隆盛(美城れん)、桐野利秋(北翔海莉)ら鹿児島に下野。
  • 第10~13場(1877年):西南戦争。西郷隆盛(美城れん)自刃(49歳)、桐野利秋(北翔海莉)戦死(39歳)、篠原国幹(天寿 光希)戦死(40歳)。
  • 「桜華」後(1878年):大久保利通(夏美 よう)死去(47歳)
  • 「桜華」後((1879年10月13日):川路利良(七海ひろき)死去:45歳)

[Zuka] 宙組トップ娘役・実咲 凜音退団

宙組トップ娘役・実咲 凜音 退団会見のお知らせ(2016/08/23)

宙組トップ娘役・実咲 凜音が、2017年4月30日の東京宝塚劇場公演『王妃の館』『VIVA! FESTA!』の千秋楽をもって退団することとなり、2016年8月24日(水)に記者会見を行います。

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[Stage][Zuka] 慰霊のラ・バヤデール・鎮魂のエリザベート(1)で、「荒ぶる魂を抱える黄泉の帝王。なぜそんなに荒ぶっているのだ」と書いた翌日の退団発表。そりゃ荒ぶりますね、トート閣下。

みりおんで、印象深い役は、『モンテ・クリスト伯』のメルセデスと、『うたかたの恋』のマリー・ヴェッツェラ、『王家に捧ぐ歌』のアイーダ、そして『エリザベート』のシシィ。

りかさん(鳳稀かなめ)とのコンビ時代を経て、まぁ様(朝夏まなと)とのコンビ時代において、宝塚のトップ娘役としての実咲 凜音の完成形が見えてきた『エリザベート』でしたが、まだ東京公演も、轟理事との『双頭の鷲』も、退団公演もあるので、ここで息切れせずにがんばって欲しいものです。トップ娘役のがんばりが、娘役の格を決める。

『双頭の鷲』の先行画像が素敵過ぎて、のけぞりました。期待大。