[Zuka] 宙組『不滅の棘』@DC

1月29日に日本青年館で好評の大千秋楽を迎えた『不滅の棘』ですが、ドラマシティ上演時点での感想を書いておきます。

遅まきながら、愛月ひかる様、東上付き公演初主演おめでとうございます。

2017年は金沢貫一(王妃の館)、ラスプーチン(神々の土地)と怪役が続き、演出家の皆様は、宙組生え抜きの貴公子をどこに連れて行こうとしているのであろうと一抹の不安を覚えつつも、まぁ様(朝夏まなと)の退団公演における愛ちゃん(愛月ひかる)のラスプーチンの演じっぷりにはただ感嘆するしかなかった。

そして年明けの愛月ひかる単独主演第2作目は、2003年におささん(春野寿美礼)が主演した『不滅の棘』の再演でした。本作で見事に宙組の白い貴公子にカムバック。「スターは必ず蘇る」を地で行った。

ロマンス『不滅の棘』
原作/カレル・チャペック
翻訳/田才 益夫(八月舎刊「マクロプロス事件」より)
脚本・演出/木村 信司

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[Zuka] 宙組の太陽~朝夏まなと退団に寄せて

タイミングを逃した。宙組の太陽が11月19日(日)に退団した東京宝塚劇場では星組公演が始まりました。止まることなく走り続けるのが宝塚というところで、それは重々承知のはずでしたが、今回ばかりはめっちゃ寂しくて、心に穴があいたような気分になっています。

宙組も 『WEST SIDE STORY』の集合日が25日(土)で、既に宙組トップスターは真風涼帆さん、新トップ娘役に星風まどか嬢が就任しています。花組から組替えの芹香斗亜さんも2番手として集合日に集まっているはず。

真風さん、まどかちゃん、おめでとうございます!!

あ、今日(11/28)は宙組DC/日本青年館公演『不滅の棘』の集合日らしいです。愛ちゃん(愛月 ひかる)主演おめでとうございます。ヒロインはららちゃん。おめでとう!!

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[Zuka] 麗しのイレーネ~伶美うらら退団に寄せて

自己流解釈を書き連ねたブログ記事

『神々の土地』『クラシカル・ビジュー』についてはまだ書きたいこともあるんですが、ちょっとだけ、伶美うらら嬢について。歌劇11月号に上田久美子氏による「伶美うららを送る言葉」が掲載されていて、話題を呼んでいます。まぁ様こと朝夏まなとさん、ありさ(瀬音)、しーちゃん(彩花)、まやちゃん(涼華)も11月19日付けで退団されました。皆様、ご卒業おめでとうございます。

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[Zuka] 宙組『神々の土地~ロマノフたちの黄昏~』

東宝千秋楽(11/19)が明日に迫りました。東京遠征もしましたが、宙組トップスター朝夏まなと様退団公演の『神々の土地~ロマノフたちの黄昏~』『クラシカル ビジュー』。12月1日発売の宝塚イズム36に原稿を書いたら、満足しちゃってました。

ロシア帝政末期に起きた怪僧ラスプーチン暗殺事件を題材に、暗殺の実行者であるドミトリー・パブロヴィチ・ロマノフを主人公にし、ロマノフ家の終焉とロシア帝国の滅亡の史実に創作と改変を交えて書き下ろした上田久美子氏のオリジナル大劇場作品第三弾。

美しい物語だった。救われるものはおらず、悲劇性の高い物語だけれども、歴史の歯車とはこういうものかと思わせてくれた。そこに描かれていたのは、自分の生きる道を考え、自分に出来ることを成そうとした数多の人々の姿であり、大地に刻み込まれた人々の愛の姿であった。

上田せんせい。公演中もセリフや小道具など細部の改善を続け、美の追究に余念がなかったらしいですが、作品の緻密な構成と登場人物像の丁寧な造形が冴え渡り、まぁ様を中心に宙組が一丸となって取り組んでいる姿に観劇の度に感動していました。

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[Stage][Zuka] 慰霊のラ・バヤデール・鎮魂のエリザベート(2)

宙組『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』東京劇場公演初日おめでとうございます。20周年エリザベートを宙組一丸となって深化させて行ってくれる事を願っています。まだ暑さが残りますが、千秋楽の上演回数1000回を目指してがんばってください。

[Zuka] 2016年宙組『エリザベート-愛と死の輪舞-』
[Stage][Zuka] 慰霊のラ・バヤデール・鎮魂のエリザベート(1)

宙組のエリザベート(実咲 凜音)は、努力と愛の女性であった。

実咲凜音 エリザベート役は「神様のプレゼント」 (日刊スポーツ 2016年9月1日)

シシィ(エリザベート)は、16歳でオーストリー皇帝フランツ・ヨーゼフ(真風 涼帆)と結婚し、オーストリア皇后となる。未来の皇后として母ルドヴィカ(美風 舞良)の期待を一身に受けていたのは姉のヘレネ(桜音 れい)であり、次女であったシシィ(エリザベート)は、父マックス(悠真 倫)の旅行や狩りにでかけ人生を謳歌する姿に憧れ、勉強嫌いで乗馬や外遊びを愛好する少女だった。

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