[Zuka] 2016年月組~龍真咲卒業~東宝公演千秋楽

月組『NOBUNAGA<信長> -下天の夢-』『Forever LOVE!!』東宝公演、千秋楽おめでとうございます。月組の皆様、スタッフの皆様、おめでとうございました。お疲れ様でした。

龍 真咲様、萌花 ゆりあ様、有瀬 そう様、真愛 涼歌様、翔我 つばき様、夢羽 美友様、ご卒業おめでとうございます。萌花ゆりあ様は御結婚おめでとうございます!!幸せと楽しさをありがとう。これからの人生にも幸多きことを、お祈り申し上げます。

そして、月組トップスター龍真咲も退団。

宝塚・龍真咲、退団「一片の悔いはありません」

100周年の3本立て『宝塚をどり』『明日への指針 -センチュリー号の航海日誌-』『TAKARAZUKA 花詩集100!!』は、丁度、前職場を退職して体調を崩していたときで、さんざん通った。『宝塚をどり』が大好きで、獅子舞を踊る龍真咲に、いつの間にこんな見事なトップスターになったのかと思ったのを覚えている。

そして、『PUCK』『風と共に去りぬ』『1789』と来て、龍真咲の力がまさしく冴え渡っていると思ったのは、『DRAGON NIGHT!!』 (

DRAGON NIGHT!!』は、はまぁ良いとして(良いのか)、変というわけではないが、構成や演出にどこかぴりりと神経に障るものがあったのだが、龍真咲はそれをスター力でねじ伏せた。激しく歌い饒舌にしゃべり、奇抜な扮装(亀!)に臆することなく、衆目を自分に集めて、平然とパワフルに、舞台を仕切り通した。

どんな作品であろうと自分がセンターに立つ以上はその作品の価値を守り抜く。

その強い意思は「舞音-MANON-」/「GOLDEN JAZZ」、『VOICE』でも、退団公演『NOBUNAGA』/「Forever LOVE!!」でも変わる事は無かった。

(『VOICE』の客席降りで、ほぼ真正面から視線が来たことがあったが、その強い瞳にはタカラジェンヌの強い意思と誇りが溢れていて、しみじみとスター力を感じたものであった)。

ライブ・ビューイングで見た『NOBUNAGA』は、龍真咲に今まで以上の気迫が漲り、作品全体に今までにない説得力を持たせた。そして月組子もそれに応えた。『NOBUNAGA』という作品には賛否両論があるが、主演一人が全体をひっぱり上げる事によって、ここまで見事に印象が変わるものなのだ、という事を見せつけた。そして、コンビを組んだ愛希れいかを労り、次のトップスター珠城りょうにエールを送り、ライバルであった人に感謝を示し、ファンに無尽蔵の愛をもたらした。

龍真咲というタカラジェンヌの生き様をまざまざと見た。本当に見事な生き様であったよ。

ありがとう、偉大なトップスター龍真咲。ありがとう、月組。

VOICE』千秋楽で「シルバーブリッジ♪日本語では銀橋♪」と即興曲を歌ってくれたが、昨日の千秋楽では「もうそういう馬鹿なことはしないんです!」と言って、歌ってくれなかったらしい。そうか、卒業しちゃったのね(泣)。

組替えするカチャ(凪七 瑠海)、そして月組子の皆様。どうぞ龍真咲の遺したものをその血潮として、その意思を継いで輝いてください。ひとまずお疲れ様でした。ありがとう!

[Zuka] 2016年月組新人公演雑感@宝塚

6月28日に、月組新人公演『NOBUNAGA<信長> -下天の夢-』を観劇。雑感です。キャストの感想まで追いついていない(笑)。

暁千星の信長を観て、そうか、『NOBUNAGA』って、こういうお話だったのか!と目から鱗が落ちた。それは、終演後の挨拶でありちゃん(暁千星)が、「この作品のテーマは夢です!!!!」と叫んだ時。そうか、『NOBUNAGA』は青春物語だったのか、と。テーマは「夢」である。睡眠中の夢ではなく、将来への夢、未来への希望や願いであろう。

本公演では龍真咲が演じる信長には、何をしでかすか判らない危うさや奇天烈さがあり、龍真咲の強烈な個性と演技力が光っているが、新人公演で主演した暁千星(98期)の信長は、大らかさと真っ直ぐさな演技で、歌唱でも素直でストレートに思いをぶつけてくる。それはまだまだ未来に夢と希望を持つ若者の姿だ。

龍真咲の信長は己に寄せられる望みと怨嗟、築いてきた屍の山に痛みを感じつつもひた走るしかない、苦みがあったが、暁千星の主演する『NOBUNAGA』は信長という英雄が、夢の実現に向かって走る物語であった。(良し悪しではない)。

本公演における龍信長は、幕開けに「人間50年 下天の内をくらぶれば 夢幻の如くなり」と「敦盛」を舞い踊る。新人公演では、この「敦盛」を信長が舞う場面が割愛されていたが、「敦盛」での「夢幻」は、儚く、あっという間に過ぎ去るもの、というという意味であり、「敦盛」は、やはりトップスターの退団に相応しい。新人公演の演出は、本公演と同じく大野拓史氏が手がけているが、ラストの決めゼリフの変更も合わせて、「敦盛」の扱いも退団公演と新人公演に合わせているなと思った。

ありちゃん(暁千星)は、長身で舞台映えするスタイルで、舞台度胸も良く、回を重ねるごとに歌唱力もついているけれど、その大らかな大器は完成までに時間がかかるかもしれない、とふと思った。男役10年まであと5年か。

信長の妻の帰蝶を演じた紫乃小雪は、暁千星とは同期ということで、二人の息が合っていた。帰蝶も演じるのが難しい役だと思う。信長に故郷の美濃を滅ぼされた後、岐阜を根城にした信長に同道せずに清洲城を守り続ける。信長の危機にかけつけ、庇ってロルテスの放った銃弾に当たり、信長に介錯を乞う。死ぬ間際に信長の腕に抱かれて、「この胸に帰ってきとうございました」と呟く帰蝶。信長の性格を知り尽くす長刀を振って檄を飛ばす、賢く美しい女性であった。帰蝶にとどめを刺した事で、信長の心中に起きた変化は測りがたいほど、深いものではないか、と思う。

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輝生 かなでくんのロルテスは割と必死感がありましたが、その必死感が最後のソロに効いていたように感じた。足利義昭の蓮 つかさくんは、上手かった。声に特徴があるのは強みで、抑揚を効かせて表情をつけていた。明智光秀の夢奈 瑠音、羽柴秀吉の春海 ゆうの96期二人はもっと注目してみる。

[Zuka] 2016年月組『NOBUNAGA<信長> -下天の夢-』

真咲さんが演じてみたかったという織田信長を主役に据えた『NOBUNAGA<信長> -下天の夢-』。

織田信長の肖像画を見ると細面な人だったらしいですが、歴史として残る信長像は、武芸を好み、神をも恐れぬ苛烈な性格であったと言われます。真咲さんはどんな信長像を創ってくるかと楽しみにしていたら、孤高に理想に邁進する王者でありました。(パンフレットの「物語」のページの信長様が睫毛がバサバサで麗しいのに髭があるというものすごいギャップで、意表を突かれました。

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[Zuka] 2016年月組『Voice』

4月14日と16日に熊本県を中心に震度7の地震が、起きました。被災者の皆様、地元の皆様、お見舞い申し上げます。僅かながら募金はしましたが、地震から10日経って中・長期の支援に移行していく時期なのだと思い、今後も出来ることを考えていきたいと思います。

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さて、4月17日(日)月組全国ツアーが福岡市民会館(福岡県)にて千秋楽、龍真咲コンサート『Voice』が4月20日(水)に梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて千秋楽でした。おめでとうございました!

舞雛かのんちゃん、ご卒業おめでとうございます。

真咲さんのコンサート『Voice』は、超絶、楽しかった。

第1幕は、龍真咲の月組ここにあり!というような、真咲さんが主演した演目「PUCK」、「ロミオとジュリエット」、「Fantastic Energy!」、「明日への指針」、「舞音」、「1789」からのナンバーを歌い継ぐ。龍真咲の声は七色の声。声色を自由に操りながら、PUCK、ロミオ、ティボルト、ロナンと様々な顔を見せていく。

1幕の設定は、近未来の廃墟と化した劇場に迷い込んだ考古学者ルリ(美弥るりか)とミツキ(海乃美月)が、眠る幾体もの万能人型ロボットVOICEに出会う。VOICE達は、歌と踊りのスペシャリスト達だったが、歌うことや踊ることは自由すぎるという理由で禁じられ、閉じ込められていた。ルリとミツキを見たVOICE達は、「人間は敵」だと言うが、リーダーのMASAO(龍真咲)は、ルリとミツキのあまりの音痴ぶりに驚くが、歌えたら帰してあげるという。VOICE達による特訓が始まった。

「1789」の場面は、龍真咲&月組の「サイラモナムール」を聴けたのが嬉しかった。最後にフランス人権宣言でオランプ役だった海乃美月が、「自由とは他人を害しない全ての事である」と力強く宣言して締めくくる。照明で真っ赤に染まった舞台に、白のお衣装を着た真咲さんと黒のお衣装を着た組子達がすくっと立っているという、強さを感じさせる場面だった。

ロボットであるVOICE達が、人間であるルリとミツキに、「歌う(踊る)ためには感情を理解することが必要だ」(うろ覚え)と話し、歌うこと、踊ることの自由さを、素晴らしさを、伝授していく。プログラミングされた行動を取るロボットだからこそ、真理を知り、忘れない。逆説的でありながらも示唆的な、1幕の演出でありました。

続く…のか?

[Zuka] 2016年月組全ツ『激情』『Apasionado!! III』

月組の次期トップスターに決まった珠城りょうと、現トップ娘役愛希 れいかが主演を務める全国ツアー公演初日@梅芸に行ってきました。

たまきさん、次期トップ決定おめでとうございます!

研9での就任は責務が重く感じられる事もあると思いますが、応援します!

初日の感想は「たまきち!そのまま前を向いて走れ!」でした。

人数は半分ですが、組長と副組長も全ツ組というのもあり、新体制に向けた月組子の決意を見た、としみじみ感じられる初日のレベルの高さでした。たまきさんが本気だから、みんな本気で着いて行こう、自分も本気になろうと思うんだね。

真咲さんも後顧の憂いなく、新たな旅立ちに赴ける気がした。しかし、私にとって月組トップはずーっと龍真咲だったので、一抹の寂しさがあります。ご本人はきっとコンサート『VOICE』に向けてお稽古に励んでいるのだろうと推察しますけれどね。

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ミュージカル・プレイ『激情』—ホセとカルメン—
脚本/柴田 侑宏
演出・振付/謝 珠栄

メリメ原作「カルメン」をモチーフに、ドン・ホセが宿命の女カルメンに翻弄され、彼女への愛ゆえに堕ちて行く様を情熱的に描き出したミュージカル作品です。1999年の姿月あさと、花總まりを中心とした宙組による初演時には、第54回文化庁芸術祭演劇部門優秀賞を受賞。2010年の柚希礼音、夢咲ねねを中心とした星組による全国ツアーでの再演も好評を博した秀作に、月組選抜メンバーが挑みます。

ファナティック・ショー『Apasionado(アパショナード)!!III』
作・演出/藤井 大介

“Apasionado”は、スペイン語で「熱い」「情熱の男」という意味。「熱」をテーマに、熱いリズム、熱い血潮、燃え上がる恋、嫉妬の炎、命を賭けた情熱など、様々な「熱」の形を具現化した、情熱的でエネルギーに満ちたダンシング・レビューです。2008年に瀬奈じゅんを中心とした月組で、2009年に大空祐飛を中心とした宙組で上演された大人の雰囲気溢れるショー作品を、ブラッシュ・アップしてお届け致します。

[Zuka] 月組『舞音』『GOLDEN JAZZ』大千秋楽

月組東京公演千秋楽おめでとうございます。月組の皆様、スタッフの皆様、おめでとうございました。お疲れ様でした。東京に一回遠征に行きたかった『舞音』と『GOLDEN JAZZ』は素晴らしい二本立てでした。

ゆうきくん(煌月 爽矢)、ゆたかくん(星那 由貴)、お疲れ様でした。ご卒業おめでとうございます。あきさやで印象に残っているのは、『ME AND MY GIRL』のランベスキングと『THE MERRY WIDOW』のカスカーダ子爵です。明るい役が似合うんだなと思っていたので、今回『GOLDEN JAZZ』の振りのイキイキとした指導っぷりが見ていて楽しかったです。ゆたかくんも『GOLDEN JAZZ』で踊る姿が印象に残りました。

幸せと楽しさをありがとう。これからの人生にも幸多きことを、お祈り申し上げます。

[ZUKA] 2015年『舞音—MANON—』(1)
[ZUKA] 2015年『舞音—MANON—』(2)

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[ZUKA] 2015年『舞音—MANON—』(2)

宙組が元旦から大劇場で公演を行っている中、1月3日に月組が東京公演初日を迎えましたおめでとうございます。(遅い!!)

観劇始めは1月2日のミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』 。初見でしたが、めちゃくちゃ楽しくて、すっごく開放されました。3日には宙組『Shakespeare 〜空に満つるは、尽きせぬ言の葉〜』『HOT EYES!!』でした。相変わらずいろいろ追いつかない生活です。

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