[Zuka] 月組『舞音』『GOLDEN JAZZ』大千秋楽

月組東京公演千秋楽おめでとうございます。月組の皆様、スタッフの皆様、おめでとうございました。お疲れ様でした。東京に一回遠征に行きたかった『舞音』と『GOLDEN JAZZ』は素晴らしい二本立てでした。

ゆうきくん(煌月 爽矢)、ゆたかくん(星那 由貴)、お疲れ様でした。ご卒業おめでとうございます。あきさやで印象に残っているのは、『ME AND MY GIRL』のランベスキングと『THE MERRY WIDOW』のカスカーダ子爵です。明るい役が似合うんだなと思っていたので、今回『GOLDEN JAZZ』の振りのイキイキとした指導っぷりが見ていて楽しかったです。ゆたかくんも『GOLDEN JAZZ』で踊る姿が印象に残りました。

幸せと楽しさをありがとう。これからの人生にも幸多きことを、お祈り申し上げます。

[ZUKA] 2015年『舞音—MANON—』(1)
[ZUKA] 2015年『舞音—MANON—』(2)

二本立てだと、どうしてもお芝居を優先して感想を書くことになるのですが、『GOLDEN JAZZ』は大好きなショーでした。座付きショー作家として躍進著しい稲葉太地氏の『GOLDEN JAZZ』。その一つ前の『宝塚幻想曲(タカラヅカ ファンタジア)』は明日海りお率いる花組の華やかさと躍動感、繊細な美しさを堪能できるショーでしたが、『GOLDEN JAZZ』は龍真咲の月組の隆盛と輝き、そして大いなる多様性をひとつの舞台に乗せてまとめ上げたショーでした。楽しかった!

ショー作家として今度の星組公演では野口幸作氏が大劇場デビューということで、若手でショーが作れる人が増えるのは喜ばしい限りです。星組公演では岡田 敬二氏のロマンチック・レビューも復活されるようですし、これで引っ張りだこで休む暇もなさげだった藤井大介氏の負荷も少し減るでしょうか。

舞音で好きな場面に、マノン(愛希れいか)に傾倒していくシャルル(龍真咲)をいさめるクリストフ(凪七 瑠海)による”理性の声と真実の声”の輪唱だった。総督の一人娘カロリーヌ(早乙女 わかば)との婚約も控え、フランス海軍でのシャルルの先行きは約束されていた。それなのにインドシナの高級娼婦に入れあげるなよ!と説得にかかるクリストフと状況も道理も頭では理解しているが、どこかで納得しきれていないシャルル。

ここの、歌唱力が素晴らしい。凪七瑠海の歌唱力は『The Merry Widow』でぐっと深まったと思っているのだが、そのカチャと”歌の妖精”龍真咲との深みのある低音での輪唱は聴き応えがあり、引き込まれる。

凪七瑠海は、ここのところ似た役柄(主人公の友人役)が続いている気がするが、彼女の魅力のひとつはあの細身の身体から出るとは思えない豊かな声量と確かな歌唱力である。お芝居でも何かブレイクスルーがあれば良いなと思っているのだが、次は明智光秀役!どんな役になるのか、楽しみである。

憧花 ゆりの宇月 颯の紅虎家の場面も大好きなのだが、割愛します。

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  • 以前に書いたメモ(のまま)

シャルルとマノンの愛は当初は相互依存的であり、その関係性は兄クオンによって支配されていた。
シャルルはマノンの愛を維持するために欲しいものを買い与え、賭博→悪事に手を出す典型コースを辿る。それがマノンが困窮する召使に惜しげもなく宝石を与えるのを見てシャルルが変わった。

それまではクオンの言葉を信じていたシャルルは、ようやくマノンそのものを見るようになる。
フランスとインドシナの狭間に生まれ、拠り所を無くして彷徨う哀しみ。生きるためにマノンにできる唯一の手立ては踊り子と高級娼婦になる事であった。そしてクオンの死とマノンの逮捕。

マノンと引き離されたシャルルが己のうちに見出したマノンへの愛。海軍をやめてインドシナの生活に触れ、独立運動家に出会い、気づく矛盾。シャルルの中で、それらが統合され噴出したのが、船着場での、あの反乱ではなかったか。