[Zuka] 花組『金色の砂漠』(1)・花乃まりあ退団

花組東京宝塚劇場公演、千秋楽おめでとうございます。

上田久美子氏の大劇場作品第2弾は、花組トップ娘役花乃まりあの退団公演となるトラジェディ・アラベスク『金色の砂漠』 。『金色の砂漠』は、古代の中東の砂漠にある王国を舞台に、設定に趣向を凝らして濃密な愛憎の世界を描くもの。攻めていきたいという上田氏の言の通り、トップスター明日海りお、二番手・芹香斗亜に王女付きの奴隷の役を配した、複雑性と芸術性を備えたアラベスク。

“[Zuka] 花組『金色の砂漠』(1)・花乃まりあ退団” の続きを読む

[Zuka] 2016年振り返りと花組東京公演開幕

花組 東京公演開幕、おめでとうございます

上田久美子氏の大劇場作品第2弾。トップ娘役花乃まりあ退団公演である。大劇場で5回観劇したが、観る度に方向性が微妙に変わっていた。こんな作品も珍しい。東京公演もどこかで行きたい。

上田久美子氏の作品は、複雑な愛憎が交錯し、人間性が際立つ。明日海りおが出演してみたいと望んでいたというのも判る。宝塚大劇場公演中、毎日のように上田氏からダメだしやセリフの変更等があったそうだが、上田氏自身が、「走りながら直す」人であるので、みりおさんには良かったのではないか(大変だろうけれど)。

“[Zuka] 2016年振り返りと花組東京公演開幕” の続きを読む

[Zuka] 2016年花組 宝塚舞踊詩 『雪華抄』

2016年を締めくくる花組公演。トップ娘役の花乃まりあ、かのちゃんの退団公演となる 和物ショー宝塚舞踊詩『雪華抄』とトラジェディ・アラベスク『金色の砂漠』 の2本立て。

ショーの全体感想。『雪華抄』(作・演出/原田 諒)は、春夏秋冬と花鳥風月を組み合せ、伝統的な日本舞踊に現代的なアレンジを加えたきらびやかで美しいショーだった。場面と場面のつなぎが流れるように自然体で構成されていて美しく、原田先生の演出のセンスが冴え渡る。丸山敬太氏が衣装デザイン・監修をしたお着物の数々は色使いが鮮やかだが、原色の組み合わせが少ないので柔らかさもある。

“[Zuka] 2016年花組 宝塚舞踊詩 『雪華抄』” の続きを読む

[Zuka] 次期、花組トップ娘役決定

花組 トップ娘役について | ニュース | 宝塚歌劇公式ホームページ  2016/09/30

この度、花組 次期トップ娘役に仙名 彩世が決定しましたので、お知らせいたします。

なお、新トップ娘役としてのお披露目公演は、2017年3月18日に初日を迎える花組全国ツアー公演(『仮面のロマネスク』『EXCITER!!2017』)となります。

__

ゆきちゃん、トップ娘役決定おめでとうございます。歌劇団の決定には拍手を送りたいと思います。

明日海りおが、トップスターに就任して2年が経過し、脂の乗ってきた時期で、相手役の経験の浅い娘役さんでは心許ない気もして、友人とゆきちゃんならという話をしていたところでした。(キキちゃんのガーシュインでのヒロインが印象深かったので、キキちゃんの相手役でも良いくらいな勢いだった私たち)。

歌姫で、ダンスも華やか、演技も達者なゆきちゃんですが、お芝居が変わったな、開かれたなと思ったのは、『ME AND MY GIRL』のマリア公爵夫人でした。めっちゃ感覚的で主観的ものなので、上手く説明ができないんですが、周りがよく見えるようになっているな、という印象でした。その前の出演作が『For the people —リンカーン 自由を求めた男—』でのリンカーン(轟 悠)の妻メアリー・トッド役だったので、理事の相手役が何かの転機だったのでしょうか。何はともあれ、経験を積んだ娘役にしか出来ない舞台を期待しています。

そういうワタクシメは花乃ちゃんのお見送りをしたいと思っているのでした。『雪華抄』『『金色の砂漠』が楽しみです。

[Zuka] 2016年花組バウ『アイラブアインシュタイン』★ネタバレ★

あきらさん、初主演おめでとうございます!

花組のアニキ・瀬戸かずやのバウ初主演作品『アイラブアインシュタイン』は、谷貴矢氏のバウホール・デビュー作品でもありました。谷貴矢先生、おめでとうございます。

SFで題材はアンドロイドですが、時代背景は「20世紀中盤」。パラレルワールドものだったのか。アンドロイドネタのギミックをてんこ盛りにし、ミステリー仕立てにした意欲作なんですが、英真なおき+瀬戸かずや+花組子の熱演が勝利を収めていた割りに、作品は物語の主軸となる設定に矛盾が多すぎて、いちいち突っ込みながら見ざるを得ないという、久しぶりの私的注目作品となりました。1回しか観ることが出来なかったのが残念です。

演出や音楽、衣装、舞台セットなどはとてもしっくり来ていただけに、どこが引っかかったのか、あれこれ考えている。何が描きたいのかすら、いまいち判らなかったんですが、谷氏はパンフレットの挨拶で「トマス・ハーベイ博士」を挙げていて、そこ?と思ったのですが、そこ?それで「アインシュタイン」か!→数奇な運命をたどった9人の著名人の遺体の一部 – エキサイトニュース /(全文)数奇な運命をたどった9人の著名人の遺体の一部 : カラパイア

うーん。変。

これもネタ元っぽい。→ロボットに感情は必要なのか? アンドロイド研究の第一人者に聞いた|ギズモード・ジャパン

ちなみに盛大にネタバレします。

“[Zuka] 2016年花組バウ『アイラブアインシュタイン』★ネタバレ★” の続きを読む

[Zuka] 花組トップ娘役・花乃まりあ退団

本気でビックリした。何を言えば良いのか判らない、うっかり言及できないくらいのショック。

8月2日(火)、花組トップ娘役・花乃まりあが、宝塚舞踊詩『雪華抄(せっかしょう)』、トラジェディ・アラベスク『金色(こんじき)の砂漠』(宝塚大劇場:2016年11月11日~12月13日、東京宝塚劇場:2017年1月2日~2月5日)をもって退団する事を発表し、記者会見を行いました。

花組トップ娘役・花乃 まりあ 退団記者会見 | ニュース | 宝塚歌劇公式ホームページ 

トップ娘役に就任したのが、2015年1月。2015年7~8月台湾公演の後にもう退団を考え始めていたとのこと。。トップ娘役に就任して以後、めきめきと美しくなって、舞台での演技も進化する一方だった。『ME AND MY GIRL』では明日海りおとのコンビも息が合った所を見せて安心していたた矢先の退団発表である。

花乃まりあのサリーは、愛らしく、お茶目で、闊達で、たくましくて、いじらしかった。下町ランベスを誇りに思い、ビル(明日海りお)を愛し、気遣い、生き抜こうとする心のたくましさを持っていた。

サリー・スミスは、花乃まりあの念願の役だったからか、『ME AND MY GIRL』初見の時にはキャストの中で彼女が、一番、役を掴んで生きていたように見えた。シャンパングラスを指でつまんで、口をとがらせてきゅーっと飲み干す姿がなぜか印象に残っている。

印象に残っている役に、『the WILD Meets the WILD』のバウンティハンターのエマを上げてくれて、ありがとう。酔っ払い姿がとても素敵で、ジェシカ(瀬音リサ)とのアドリブが生き生きしていた。

ああ、退団後も舞台に立ってくれるだろうか。それが気になる。花乃ちゃんが、あと半年の宝塚人生を充実して過ごせますように。全国ツアー『仮面のロマネスク』『Melodia-熱く美しき旋律-』では、花乃ちゃんの舞台姿を楽しみにしている。

[Zuka] 2016年花組『ME AND MY GIRL』(2)

花組『ME AND MY GIRL』大劇場公演、千秋楽おめでとうございます。花組の皆様、スタッフの皆様、おめでとうございました。お疲れ様でした。東京公演までしばしの休養を。

そして、鳳 真由様、七輝 かおる様、ご卒業おめでとうございます。幸せと楽しさをありがとう。これからの人生にも幸多きことを、お祈り申し上げます。

ふじP、Pちゃん、鳳 真由様。私がPちゃんの役で印象が強いのといえば、『Victorian Jazz』のアーサー・コナン・ドイルです。誠実な顔で、どこかちょっと外した感じのコナン・ドイル。Pちゃんの演技にはいつも温もりがありました。

『ME AND MY GIRL』のパーチェスターも、真面目なのにどこか外している。「お屋敷の弁護士」を歌う瞬間が来ると、「来た来た来た、来ましたよー、私の出番が!」と一世一代の晴れ舞台に臨むように歌い出す姿が、かっこつけていないのに、かっこ良くて、Pちゃんならではのかっこ良さに見惚れました。どうぞこれからも幸せでいてください。

七輝 かおるくんは、七海さん(かいちゃん)に、星宙バックを作ってくれた七つながり下級生という印象ですが、ダンスが特異なのかな。早い退団がもったいないですが、第二の人生を幸せに歩いて行けますように。

“[Zuka] 2016年花組『ME AND MY GIRL』(2)” の続きを読む