[Zuka] 2013年月組『ルパン』観劇2回目

28日(日)15時公演を観劇しました。大劇場はほぼ満席で、わたしの前後は男性の二人連れ。前の列の男性2人は、『ルパン』が終わったら帰ってしまい、後ろの列の男性2人は、『ルパン』が終わったら、「え、ここで終わり?帰るの?」とキョロキョロしていたので、明らかに一見さん。ミステリマガジンあたりから情報を得てきたミステリ系の人かなと推察しました。

さて、公演は中日も過ぎ、演者も落ち着いて演技しているのが窺える。龍真咲は、アルセーヌ・ルパンという役を手中に収めたようで、安定の怪盗紳士ぶりを発揮していた。愛する人の前では狼狽えたり、心配したりという素顔を覗かせるが、それ以外の人間には重々しく相対する、というギャップも醸しだし、シリアスな舞台で、華やかな魅力を発揮している。

【★ネタバレ警報】

前回の観劇の時も目を引いたのだが、宇月 颯のオックスフォード公が良い!秘書のトニー・カーベット@沙央 くらまは、オックスフォード公@宇月を利用して、権力を得ようとしているのだが、オックスフォード公@宇月のほうは、カーベット@沙央を自分を支えてくれている忠誠心のある部下で、無二の友と思っている。

そのため、カーベット@沙央の死亡後に行われた、カーラ@愛希れいかとの婚約披露宴で、「カーベットがここにいてくれたら!」と彼の死を嘆き悲しみ、カーベット@沙央に暴行されかかったカーラ@愛希をどん引きさせる。真相を知るルパン@やカーラ@愛希は、じっと黙っているが、オックスフォード公@宇月の嘆きがそれほど正直なものだったので、黙らざるを得ないという状況になっているのだ。

オックスフォード公@宇月がカーベット@沙央の死で受ける衝撃を見ていると、カーベット@沙央は、なんだかんだ言いつつ、主人に忠実に仕えていたんだろうな、と思わせる場面でもある。カーベットの役割が、原作から若干、変更がなされて、それを受けて、オックスフォード公の役柄も変わり、この場面のキーパースンになっている。見事にこなした宇月 颯にGJ!とエールを送ります。

そして、相変わらず、ガニマール警部@星条 海斗と予審判事フラヴィ@憧花 ゆりののコンビ乳母ビクトワール@飛鳥 裕 とその夫ヘリンボーン @越乃 リュウのコンビが、良い味出しているよ!

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〇魅惑のタカラヅカ
■インタヴュー 龍真咲(宝塚歌劇団・月組トップスター)
「ルパン―ARSENE LUPIN―」プロデューサーが語る舞台化への想い

■脚本 「マジシャンの憂鬱」正塚晴彦
■資料と研究

特集エッセイ 円堂都司昭、近藤史恵、日向郁
花組公演「『戦国BASARA』―真田雪村編―」公開リハーサルレポート

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