宝塚大劇場では、7月12日(金)から、星組トップコンビ紅ゆずると綺咲愛里の退団公演となる2本立て公演『GOD OF STARS-食聖-』『Éclair Brillant(エクレール ブリアン)』が開演しています。
ブログの更新を溜め込んでいるので思案中ですが、観劇はしていて、花組も雪組も大劇場公演は観劇しています。星組公演は初日と3回くらい見ました。
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『GOD OF STARS-食聖-』『Éclair Brillant(エクレール ブリアン)』の2本立てはとっても好きな組み合わせです。
フルコース満漢全席オールスターコメディ『GOD OF STARS-食聖-』と端正で緊密な美しさ、紅ゆずると綺咲愛里の星組の群舞の美しさを堪能できる『Éclair Brillant』。
『食聖』は、かなり小柳菜穂子先生の趣味に走っているなとは思うけれど、今これが出来るのは紅ゆずるの星組だけ、再演なんか考えないぜ、えいやっ!!ていう、愛がてんこ盛りに満ち満ちていて勢いを止めようがない。
座付き作家の夢を叶えてきた紅さんへの最後の愛を受ける星組は大変だなって思うけれど、見ているほうは愛され星組が見れて幸せですね。
初日こそ、まだ間がドタバタしている感があったけれど、舞台上にキャストがたくさん並び、個性的なキャラクターのオンパレードのコメディをスッキリと演じ上げる星組の力は大したものだと思う。ヒャダイン氏の音楽、ダンスパフォーマンス集団・梅棒さんの振り付けも『食聖』の世界観にマッチして、楽しい。
『Éclair Brillant』は、「宇宙から地球に舞い降りた青年」が「世界各地を舞台に歌い踊る姿」ということで、宇宙人なんですよ。そういえば『食聖』もホン・シンシンも魔界の王子・紅孩児なので、人間じゃない。まぁタカラジェンヌはフェアリー設定だから何でもありです。
酒井澄夫先生は、星組の個の押し出しをクローズアップした『Bouquet de TAKARAZUKA』から打って変わって、『Éclair Brillant』では星組の均整の取れた群舞に焦点を当ててくださいました。全編好きですが、第11場のスペイン~燃える情熱の煌めき~のボレロから、第16場フィナーレ~至高の煌めき~Cに至るまでの流れが圧巻。まだこれから精緻さを増していくのでしょうが、構成がいいです。
第11場のスペイン~燃える情熱の煌めき~は、ラヴェルの『ボレロ』に乗せた総踊り。
上手から下手に降りていく階段が現れ、満点の星空を背景に、階段上の組子と下手から舞台に登場した紅さんを中心とした組子の足踏みと手拍子が響き、ボレロの盛り上がりに合わせて、流星群のような組子の総踊りに入っていく。
くすんだ黄緑から黄色のブラウスと黒のパンツの男役と同じ黄緑色のドレスの娘役。この渋さがボレロの緊迫感と振り付けの緊密さを引き立てる。
煌めく星空。階段上に一人立つ礼真琴と舞台上の紅ゆずるの交差。最後に紅さんがマタドール風のラメとスパンコールで飾られた緑系のお衣装に着替えて現れ、フィニッシュ。美しかー。
1階と2階の両方で見ましたが、このあたりは2階から見ると、流れるようにフォーメーションが移行していくのが美しくてうっとりします。
風の精の礼真琴と舞空瞳ちゃんもシンメトリー感のある似合いの一対でした。次期トップコンビおめでとうございます。
また書きたいですが、紅さんとあーちゃんの退団公演が素敵な2本立てで、よかった嬉しい。先生方ありがとうございます。暑い季節になりますが、星組子は水分補給をしてご飯をちゃんと食べてがんばってくださいませ。