[Zuka] 花組大千秋楽と新たなる時代に

昨日2019年11月24日(日)は。東京宝塚劇場の花組公演『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』/『シャルム!』の千秋楽でした。

明日海りお様、芽吹幸奈様、白姫あかり様、乙羽映見様、城妃美伶様。ご卒業おめでとうございます。幸せと楽しさをありがとう。これからの人生にも幸多きことを、お祈り申し上げます。

くみちゃん、芽吹幸奈様。美しい声と周りを思いやる温かな人柄。『ポーの一族』のブラヴァツキーには度肝を抜かれました。『MY HERO』のメイベル・ヒルは三人目のヒロインでした。短い副組長期間でしたが、『恋するARENA』での写真撮影など気の回る副組長姿でした。

あかりさん、白姫あかり様。すらりとした姿で踊る姿が記憶に残っています。『A Fairy Tale』ではアウラ(更紗那知)とともにエリュ(明日海りお)のそばに佇む精霊クラルスでしたが、長い髪と白く長いドレスの着こなしは背の高さがあってこそだなぁと思いました。

えみちゃん、乙羽映見様は、【ここ】にも書きましたが、上品な歌声と柔らかな物腰で、最後の大役を果たしていた。すばらしい光の女神でした。

しろきみちゃん、城妃美伶様。『シャルム!』の地底のキャバレーで側転2連続はびっくりでしたが、えいやっとばかりに得意技を披露する、潔い姿が爽快でした。優しく気高いフローレンス・ウィールドン夫人は『花より男子』の牧野つくしと共にしろきみちゃんの集大成だったと思います。

翌25日には、歌劇団公式の花組ページやVISAのイメージキャラクターのページが変わり、偉大な花組トップスター・明日海りおさんのご卒業を実感しました。

柚香光様、花組新トップスターおめでとうございます。プレッシャーもあるでしょうけれど、柚香光さんは自分に足りないものがあることを知っているから、いいんだろうなと私は思っているのでした。花組ポーズはみりおさんから受け継がれたのか。花組子と共にがんばってくださいね。次の機会を楽しみにしてます。

11月21日宝塚大劇場にて

梅田駅と梅芸で永久輝せあさんの看板も見ました。
新VISAイメージキャラクターおめでとうございます。

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明日海りおさんの退団

みりおさんが、2014年5月12日(月)付で前花組トップスター蘭寿さん(蘭寿とむ)の後を受けてから5年半。【宝塚イズム40】の「さよなら 明日海りお」特集を読んで、そういえば再演物ばかりと言われてた時期があったとか、見てたけれど今となってはそれも過渡期だったなとか、色々思い出しました。

「偉大な」トップスターというのは、ひたすらストイックに花組の主演男役を追求してきた成果で、偉大になろうと思ってなったわけではない、と千秋楽後に思うのです。

「宝塚に全てを捧げました」
「男役として生きることに懸けてきた」
「人生を懸けて夢中になれるものに出合い、それを17年間、続けてこられたことは奇跡」

音楽学校時代を含めると20年近く。宝塚歌劇そのものの魅力にどっぷりはまり込み、一途に夢を追い続けられる条件が整うことは、とてつもなく幸福なことだったでしょう。

「一生、男役をやっていればよかった」「この瞬間に消えて無くなりたい」というのも本音だったでしょう。

それでも10代なかばの若い身空からの長い年月の苛酷さというのも垣間見えているだけに、削げ落ちた頬が心配でしたが、最後のご挨拶でそれも笑い飛ばしてくれた。本当にありがとう。お疲れさまでした。

予定の入っていない時間、少しくらい朝寝を楽しめるでしょうか。

私がみりおさんの舞台を見れたのは、長い年月の最後の6年ほどでしたが、トップスター直前からご卒業まで舞台姿を見させて頂いて(自分でチケットを取って見に行っただけです)、とても光栄でした。

明日海りおというタカラジェンヌは観客に希望を与え、明日を信じさせてくれた。タカラジェンヌが「清く正しく美しく」あろうと努力する姿が、見るものを勇気づけ、感動を与える。私にとっては七海ひろきさんが在団していた3月までが宝塚観劇ライフの黄金期だったなと感じていますが、これからも大好きな人達が残したものを受け継いだタカラジェンヌ達の作る舞台を見守って行きたいと思っています。

「これからもこの愛する舞台に、花を咲かせていく仲間たちが恥ずかしい思いをしないよう、卒業生として清く正しく美しく生きてまいりたい」

『シャルム!』での「CHE SARA」ソロは、『Mr.Swing!』でみりおさんが蘭寿さん達と歌った「生命」と同じくらいか、それ以上の多幸感がありました。歌ってくれてありがとう。

どうかこれからも、清く正しく美しく人生を謳歌していってくださいますよう。(聞き直して、「生命」の娘役ソロがきぃちゃん、真彩希帆なことに気づく)。

『シャルム!』は、『A Fairy Tale』では青い薔薇の妖精さんだったみりおさんが、孔雀羽を背負い、濃いピンク基調のマント付きお衣装でオラつき、男役ヴォイスでアドリブを決めて観客をわかせ、紫のスーツで男役群舞を率いてスタイリッシュに決め、赤い宮廷服や真っ白なお衣装の王子様姿で舞い、華優希ちゃんとのデュエットダンスもあったし、最後は黒燕尾で銀橋という、男役集大成的なショーでした。黒燕尾姿のみりおさんにLEGENDの CHE SARAを歌わせてくれた稲葉先生にはほんと感謝状を差し上げたい。

優波慧、綺城ひか理、飛龍つかさ、帆純まひろ、一之瀬航季、聖乃あすかの若者たちも千秋楽には鍛えられていた気がします。千秋楽のゆーなみのアドリブは秀逸でした。

【花組】明日海りお、結婚の予定は「まったくありません」
– SANSPO.COM
千秋楽後の記者会見i一問一答記事のタイトルがなぜこれなのか。理由を知りたい。

華優希ちゃんのトップ娘役お披露目公演

今公演は明日海りおさんご本人が挨拶で言われたとおり、「明日海りおさんの退団公演ということになっていますが、華優希ちゃんのトップ娘役お披露目公演でもありました」。

みりおさんが華ちゃんをもり立てようとすると、恥ずかしそうに「私より明日海さんが!」と後ろに下がりがちな華ちゃんですが、この時は嬉しそうでした。お披露目公演おめでとうございました。お疲れさまでした。

『A Fairy Tale』のシャーロットの姿は、嵐に耐え忍んで最後の最後まで花を咲かせようと生きていた歴史の中の女性たちの象徴のようでした。「ここに夢がないと、現実に負けてしまいそうになるの」と胸を叩く力強さに、華ちゃんの思いを感じて涙が出ました。

ショーでも可愛いフルフルちゃんとして活躍でしたが、みりおさんの後ろでキリッとした顔つきで踊る姿もギャップがあって素敵でした。柚香光さんと一緒に花組のトップコンビとして華ちゃんらしい姿を舞台で見せてくれることを期待しています。