[Zuka] 星組『The Lost Glory』新人公演

壮一帆様、お誕生日おめでとうございます。昨夜はスカステで「So 伝説」を見て、ぽんぽんハキハキと心境を語る壮さんに爽快感を覚えておりました。卒業後も、壮さんは壮さんのままでいて欲しいなぁと思う(外見のことではありませぬ※念のため)。

__

さて、星組新人公演『The Lost Glory―美しき幻影―』の感想を簡単に。配役は、本公演で轟理事が演じるオットー・ゴールドスタインを麻央 侑希、柚希礼音のイヴァーノ・リッチを礼真琴、夢咲ねねのディアナ・キャンベルを綺咲 愛里

麻央 侑希は、『眠らない男・ナポレオン ―愛と栄光の涯(はて)に―』のアレクサンドルI世は、きりりとした演技で印象に残っていた。長身ルックス抜群。あまり派手な演技はしないが、堅実に力を積み重ねている。

轟理事のオットーは、人としての弱さや脆さを見せながらも、度量の深さを感じさせる。熟練の轟悠だからこその人物像にであり、新公学年ではなかなか真似できないと思う。しかし麻央 侑希は、そういう本役のすごさを踏まえて、歌は自分の声域で歌えるように工夫し、自分なりの落ち着きのあるオットー像を作り上げていた。12月には十碧 れいやとバウ公演のW主演が決まっているが、新公の長の学年で、轟理事の役に当たって良かったね。

バウ公演『かもめ』主演(←感想を書いてないわ^^;)を経験した礼真琴。歌唱力がつき、佇まいにも風格が出てきた。身のこなしのしなやかさやまとう雰囲気に柚希 礼音と共通するものを感じる。ダンサー同士だからかもしれない。礼真琴のイヴァーノは、悪賢く見えた。ちょいとマフィアが入っている(褒めている)。

綺咲 愛里は、まだ幼さの残る女性役(『南太平洋』『眠らない男』『太陽王』)が多かったが、今回は自立しようとする女性ディアナ・キャンベル(本役:夢咲ねね)を可憐に演じていた。髪型やメイクも決まっていたし、男役が入れ替わり相手役を務めるタンゴも見事にこなして、またワンステップ登った印象を持った。

紫藤 りゅうのカーティス・ダンフォード(本役:真風 涼帆)が、酒場でチャールストンを踊る時のチャラい演技がよかった。カーティスの「酒と女に溺れるロストゼネレーションそのもののような男」という設定が強調された。瀬央 ゆりあのロナルド・マーティン(本役:紅 ゆずる)は、気の弱さを押し出して、不安定感を巧く出していた。

総合力が高い新人公演でした。個々で見るとまだまだ荒い部分があったりするのだが、舞台としてはまとまっていて、見応えがあった。さすが星組。しっかし、スーツに合わせた体型補正が難しそうな演目ですね。