福島県立美術館で開催されている「若冲が来てくれました―プライスコレクション 江戸絵画の美と生命―」。JR福島駅のすぐそばにある【福島交通飯坂線】に乗って、美術館図書館前駅で下車し、徒歩3分くらい。(電車の本数は1時間に4本ぐらいです)。9月23日(月)まで。
展覧会の『テーマは「美」と「生命力」』。プライス夫妻の「東北の人々に美しいものをお見せしたい」【→公式】との思いを受けて開催されたものだそうです。自分にとって心地よい”美しいもの”というのは、「心の栄養補給」だと思うのです。わたしも、疲れた時や心が荒んでいる時に、自分の好きなものや美しいものに触れると、エネルギーが沸いてくる気がするのでした。絵や写真、音楽、舞台、自然なんでも良いんですけどね。
今回の展覧会では、すべての作品に、親しみやすいタイトルが付けられています。これは、プライスさんの、子ども達に来て親しんでもらいたいという意向を受けたものだそうです。『鳥獣花木図屏風』(伊藤若冲)は、『花も木も動物もみんな生きている』という、素直で、明るく響くタイトルがついていて、江戸絵画の展覧会としては、斬新な印象を受けました。『若冲が来てくれました‐プライスコレクション江戸絵画の美と生命』のカタログはアマゾンでも購入可能です。
若冲が来てくれました‐プライスコレクション江戸絵画の美と生命 日本経済新聞社 日本経済新聞社 2013-03-01 by G-Tools |
『花も木も動物もみんな生きている-鳥獣花木図屏風』は、構図や色使いが江戸時代とは思えない斬新さ!青い空、緑の木々、赤い実、鳥たちの白い羽、白い大きな象。周囲を縁取るエスニックな模様は、トルコ絨毯との関連が示唆されていました。伊藤若冲の絵が呼び物ですが、私が気に入った作品は円山応挙など、若冲以外のものも多かったです。会場内を、2巡して、「プライスさんちの江戸絵画コレクション」を堪能しました。
静岡県立美術館では、同じく伊藤若冲筆とされる『樹花獣図屏風』が、2014年 夏に展示予定だそうです。
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ロビーに展示されていた高繊細複製品の長沢芦雪『白い象と黒い牛-白象黒牛図屏風』。
以下、好きな作品
- 『松をめざしてたくさんのツルがやってきた-松に鶴図屏風』(森徹山)
- 『雪の夜の白いウサギと黒いカラス-雪中松に兎・梅に鴉図屏風』(葛蛇玉)
- 『花も木も動物もみんな生きている-鳥獣花木図屏風』(伊藤若冲)
- 『山奥の滝からながれくだる川-懸崖飛泉図屏風』『こちらを見るトラ-虎図』(円山応挙)