[dairy] 仙台・福島旅行-中島潔「生命の無常と輝き」展

福島県立美術館を出たら、台風18号の影響で土砂降りになっておりました。タクシーで地元の方に教えて頂いた『京都 清水寺成就院奉納襖絵 風の画家 中島潔が描く「生命の無常と輝き」展』が開催されている福島県立文化センターへ向かいました。中島潔氏は、可愛らしい子どものイラストが有名なのでイラストレーターだと思っていて、京都の「清水の舞台から飛び降りる」の清水寺と結びつかなかったのですが、本作品展は、中島潔氏が2012年4月に京都・清水寺成就院に奉納した、ふすま絵46面を展示したものだそうです。

中島氏が平成22年4月に京都・清水寺成就院に奉納した襖(ふすま)絵46面を展示する。さらに、奉納後に描いた新作を中心に、画業30余年を代表する作品100点も会場に並ぶ。奉納襖絵は成就院の4つの部屋に描いた「かぐや姫」(12面)「風の故郷(ふるさと)(春・夏)」(12面)「風の故郷(秋・冬)」(14面)「大漁」(8面)で構成する。制作に5年を費やし、四季の移ろいの中に生命の美しさやはかなさ、輝きを表現した大作だ。
福島民報 2013/08/30 10:58

展示品の一部は、公式のGallery・Umeで見ることができますが、屏風やふすまに描かれた絵の迫力は、リアルの作品を見るのが一番良いです。映画館の大きなスクリーンで見た方が映える映画があるのと同じです。ふすま1面は、だいたい巾95cm×縦185~200cmくらいだそうで、それを4面というと壁一面に描かれた壁画のようになります。

(参考blog) 京の四季 名勝散策 写真集 清水寺・成就院 中島潔氏襖絵展 2010

「生命の無常と輝き」展

『京都 清水寺成就院奉納襖絵 風の画家 中島潔が描く「生命の無常と輝き」展』ポスター

絵は、金子みすゞの詩「大漁」をモチーフにした「大漁」

チケットホルダーを買った
チケットホルダーを買った

中島潔氏は、透明水彩絵の具で彩色されているようですが、色使いがものすごく鮮やかです。子ども達を描いた童画ではパステルカラーのピンクや黄色などを使い、襖絵は紅葉の赤や、向日葵の黄色が目を引きます。上のチケットホルダーを購入したときの袋には、『風の故郷(秋)紅葉』がプリントされていますが、同じ赤でも、赤・朱・紅を丹念に塗りわけ、細部まで丁寧に描かれています。

ポスターに使われている「大漁」は、金子みすゞの詩「大漁」をモチーフに描いた作品で、ふすま8面全面に描かれている鰯に圧倒されます。「鰯は弱し」と言われますが、中島氏は「弱いからこそ生きることの大切さを秘めている」と、5年かけて鰯の群れを描いたそうです。

2012年に襖絵を奉納して以降も中島氏は、精力的に作品を描いていますが、それまでと比べて、子どもの表情が明るくなり、絵に生の輝きが増したような気がします。5年間、作品に向き合う中で、中島氏の心境に何か変化が起きたのでしょうか。これはギャラリーの勝手な感想ですけどね。素晴らしい作品群でした。中島氏の成就院奉納襖絵は一見の価値があり!です。

2012年に開催された松坂屋美術館のフライヤー
2012年に開催された松坂屋美術館のフライヤー
2012年福岡アジア美術館のフライヤー
2012年福岡アジア美術館のフライヤー

文化センターからタクシーで福島駅へ。いわきへ向かうつもりだったのですが、タクシーの運転手さんが「今日は、常磐線はどっかなぁ」と首をひねっていたように、案の定、台風18号により常磐線は運転中止で、東北新幹線のみ運行していました。台風18号による大雨は午後から本格化という日だったので、予定を変更して、郡山で一泊することにしました。

夕飯は、どん辰の郡山店限定「海鮮どんぶり」。郡山駅付近で、美味いものを揃えて、ホテルにイン。酪王カフェオレは、「郡山のソウルドリンクです!」というコピーで、コンビニで売られていました。三万石の三千里はお土産を買ったら、試食品を頂いたのです。そしてしつこく桃。ホテルでテレビを付けて、iPadminiに詰め込んできた電子書籍を用意して、台風を避けておこもりです。

郡山駅
郡山駅
海鮮丼1200円
海鮮丼1200円
酪王カフェオレ・三千里・桃
酪王カフェオレ・三千里・桃