[Zuka] 前楽観劇

昨日は宙組公演の宝塚大劇場での前楽(千秋楽の前日)で、MY楽でした。同じ公演を複数回、観劇するときは、席をいろいろ変えてみるようにしています。2階はSS席よりも舞台から離れている分、ちょっと傍観者気分で、純粋にお芝居とショーを楽しめました。2階席からは、舞台全体が見わたせ視界が広く感じられるところが好きですね。B席だったけど、不自由は感じなかったな。

『モンテ・クリスト伯』キャストのランダム感想。

第1場Aで風羽 玲亜が演じる、上から目線のサディスティックな典獄は、いやみったらしい獄吏達とともに、シャトー・デフ監獄の不気味さを盛り上げるのに効いている。新入りをここで十分に怯えさせて、扱いやすい囚人にしようという陰湿なやりとりが、上手い演出である。

メルセデスの息子のアルベール役の愛月ひかる。素直で気だての良い好青年という、愛月ひかるの持ち味にぴったりの役柄で、終盤の鍵を握る美味しい役を好演していた。「逆転裁判3」【→感想】で、愛月ひかるが演じたタイレル・バッド刑事は、「頑張って」演じた感がしていたが、ご本人にとって難しかったのはどっちなのだろう。

これは他の舞台の配役でも思ったことだけど、元々の持ち味にぴったりの役所だと、はまり過ぎちゃって、演技なのか見分けが付かない。良いのか悪いのか(^^;)。

新聞記者のボーシャン@澄輝さやとが、なに気に重要な役割である。アルベール@愛月ひかるとモンテ・クリスト伯の決闘に、フランツ@美月悠とともに、決闘の介添人となった澄輝ボーシャンは、万が一の場合は愛月アルベールにとどめを刺してやらねばならない。澄輝ボーシャンうめく。「剣ではなく、ペンで闘う人生を選んだのに…」。第14場の見所のひとつ。

あとはやっぱり、ルイジ・ヴァンパ@七海ひろきが好きだなぁ。密輸業者で海賊なんだけど、いったん胸襟を開いた人に何かを頼まれると、「おう、判ったぜ」って言って、何も聞かずに黙々と仕事をしてくれそう。清濁併せ呑むというタイプで、「この人なら大丈夫」と信頼できる”好漢”で ある。格好いい。(←ファンのひいき目入りだ。許されよw)

レビュー『Amour de 99!!-99年の愛-』では、第二の愛の青の「祈り」がすごく好き。そういえば、群舞の時に、あのダンスのキレが良いのは誰だろうと思ってみたら、星吹 彩翔(ほしぶき あやと:もんち)だったということが2回。もんちは歌も上手いし(トリニューニヒト役での同盟万歳とか)、みっちゃん(北翔海莉)が見込んだというのも納得がいく。

みっちゃんと言えば、花組『オーシャンズ11』の後は、月組公演『ルパン -ARSÈNE LUPIN-』の特出が発表されている。各組を回って特出するのは、ほんとうに大変だろうけど、みっちゃんが舞台にかける姿勢は宝塚歌劇団の中でも有数のものだと思うので、その姿勢と心意気が月組にも伝わるように祈っています。

正直体はきつい。
誰にもわからないように手を抜くことは簡単です。
でも手を抜いたことを自分だけは知っているから、後からそんな自分を責める気持ちのほうが体がきついことの何倍も苦しいんです。
そのことがわかっているから、手を抜くことはできません。
【北翔海莉】宝塚名言bot‏

大空祐飛さんの宙組トップ時代を知っているメンバーが、各組に散らばっていることを、私は秘かに喜んでいる。大空祐飛さんの遺伝子を受け継ぐ者が増えるほど、宝塚歌劇が「伝統芸能」として輝いていくような夢を見ているのだ。これもファンのひいき目だ。許されよw。

宙組公演は本日が千秋楽。宙組の皆様、スタッフの皆様、周囲の皆様、千秋楽おめでとうございます。お疲れ様でした。東京公演まで休んで、鋭気を養ってください!