[diary] COVID-19パンデミック雑記(22)イベント開催制限の緩和(油断は禁物)

8月4日明治神宮球場 ヤクルトvs.広島

8月4日に日本青年館ホテルに宿泊した際の明治神宮球場の写真です。プロ野球ヤクルトvs.広島戦。明治神宮球場の公式によると収容人員は30,969名なので、動員5,000人だと観客席はスカスカに見えますね。


イベント開催制限緩和について

9月11日現在、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、イベントは、(1)屋外では5000人まで、(2)屋内では5000人または収容人数の50%以内の少ない方と設定していますが、全国的な感染状況が落ち着いてきたとの理由で、その制限が9月19日から緩和されます。当面11月末まで。

詳細は、新型コロナウイルス感染症対策分科会:令和2年 9月11日 第9回資料(PDF):今後のイベント開催制限のあり方について(35~52p/116p)参照

イベント開催の新たな目安(収容率及び人数上限の緩和)

第9回資料(PDF)によると、現在はイベントを屋外と屋内に分けて制限していますが、分類区分が見直されました。新しい分類基準は、「大声の歓声や声援による飛沫(ひまつ)が発生するイベントかどうか」。その分類に基づいて収容率と収容人員上限を設定しています。

またイベント開催は「新しい生活様式の定着」や「業種別ガイドラインの遵守」が前提とされています。

  • 新区分(飛沫の飛ぶ歓声・声援等の有無)

(1)大声での歓声・声援等がないことを前提としうるもの

(例示)クラシック音楽等のコンサート、演劇等、舞踊、伝統芸能、芸能・演芸、展示会 ※映画館、美術館、博物館、動植物園、水族館、遊園地等についても同様の考え方を適用することとし、関係業界における感染拡大予防ガイドライン改訂を呼びかけ

(2)大声での歓声・声援等が想定されるもの

(例示)ロックコンサート、ポップコンサート音楽等のコンサート、スポーツイベント、公営競技、公演、ライブハウス・ナイトクラブ ※遊園地(いわゆる絶叫系のアトラクション)についても同様の考え方を適用することとし、関係業界における感染拡大予防ガイドライン改訂を呼びかけ

収容率 収容人員上限
(1)大声での歓声・声援等がないことを前提としうるもの 100%以内(席がない場合は適切な間隔) ①収容人数10,000人超
⇒収容人数の50%
②収容人数10,000人以下
⇒5,000人
(注)収容率と人数上限でどちらか小さいほうを限度(両方の条件を満たす必要)。
(2)大声での歓声・声援等が想定されるもの 50%以内(席がない場合は十分な間隔)
この制限は9月19日から当面11月末まで

(1)観客が大声を出して飛沫を発生させる可能性が低いと考えられる、クラシック音楽等のコンサートや演劇(現代演劇、ミュージカル等)、歌舞伎などについては、収容人員10,000人以下の場合、収容率を100%まで許容する。

👉たとえば、宝塚歌劇の公演(宝塚大劇場2,550席、東京宝塚劇場2,065席)は、「観客が大声を出して飛沫を発生させる可能性が低く」、「収容人員は10,000人以下」であるため、収容率100%以内が適用されます

(2)観客が大声を出して飛沫を拡散させる可能性が高い、プロスポーツやロックコンサート、ライブハウスなどについては、収容人員の50%を上限とする。

👉たとえば、明治神宮球場で開催されるプロ野球(収容人員30,969人)は「歓声・声援が想定される大規模イベント」であり、「収容人数は10,000人超」であるため、収容人員の50%上限が適用され、約1万5千人が限度になります。


収容率及び人数上限の緩和を適用する場合の条件について

新たな目安(収容率及び人数上限の緩和)に基づくイベント開催は、「新しい生活様式の定着」と「業種別ガイドラインの遵守」に加えて「感染防止の取組が公表されている場合」が前提となります。

それ以外の場合は、従来の目安(屋内または屋外)を原則として、イベント開催の判断は各都道府県に委ねられるとのこと。

イベント開催制限の緩和に伴うリスクを軽減するための措置(第9回資料39p, 46p)として、以下のような感染防止策(抜粋)を講じる必要があります。

事業者、出演者、観客のすべてが意識して取り組むことになります。油断したらまたすぐ、感染は拡大します。

感染防止策(抜粋)

  • エビデンス(科学的根拠)に基づき効果的な感染防止策を講じる。
  • 消毒の徹底(頻繁に手指で触れる表面を優先的に行う。出入口、トイレ等での手指消毒等)
  • 手洗いの奨励。手洗い場に手洗い用せっけんを設置。
  • マスク着用の担保(マスクを持参していない者がいた場合は主催者側でマスクを用意)
  • 参加者及び出演者の制限(検温、体調不良時のチケット料金の払い戻し仕組み等)
  • 屋内では十分な換気が重要。屋外は通気性から十分な換気のある屋内と同様に扱う。
  • 参加者の把握。感染発生時に感染可能性がある者を把握する仕組みの構築(座席固定、名簿管理の徹底、接触確認アプリ(COCOA)や各地域の通知サービス導入 等)
  • 入退場列や休憩時間の密集を回避する措置(人員の配置、導線の確保等)
  • 演者が発声する場合には、舞台から観客の間隔を2m確保

飛沫感染のリスク評価・エビデンス(科学的根拠)について

分科会資料には、スーパーコンピューター富岳によるシミュレーション「コンサートホール内近接飛沫感染リスク評価」が掲載されていますが、民間でも飛沫感染のリスク評価は行われていました。

クラシック音楽公演運営推進協議会日本管打・吹奏楽学会によって、楽器演奏時の飛沫の拡散、客席における飛沫の拡散の実験結果が、クラシック⾳楽演奏・鑑賞にともなう ⾶沫感染リスク検証実験報告書」にまとめられています。

またヤマハ株式会社も管楽器・教育楽器の飛沫可視化実験を公開しています。

劇団四季の取り組みもNHKが取材し、クローズアップ現代+で7月28日に放送されました。

これらに基づいて、9月10日に三者(公益社団法人全国公立文化施設協会、クラシック音楽公演運営推進協議会、緊急事態舞台芸術ネットワーク)合同で、「緊急要望:イベント(舞台芸術公演)における客席の収容率50%制限の撤廃について」を新型コロナウイルス対策担当の西村康稔大臣に提出しています。

地道な検証実験をやっていただいた。
関係各位の尽力に敬意を評します。
こういうのが大事なんですよね。

パンデミックなんですよ。感染を拡大させない、新規感染者を減らす取り組みが社会経済の回復を進める。「圧倒的に東京の問題」「東京中心の問題」とか政府が言わない。禁句にしたい。