[diary]COVID-19パンデミック雑記(8)生活の中での距離置き

kukuru88さんによる写真ACからの写真
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生活の中での距離置き

韓国の生活防疫の概要が毎日新聞に掲載されていました。

「韓国政府の指針は、職場や買い物など31の生活シーンについての細目を記しており、公開された冊子はA4で68ページにのぼる」

力が入っている。

「生活防疫」とは、「生活の中での距離置き」。

本日(5/20)の参議院予算委員会国会中継の参考人質疑で新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の副座長である尾身茂先生は、「Physical distanceは公衆衛生学的には感染予防の最も強力な策である」、という意味合いで話されていました。

身体的距離を2メートル(最低1メートル)。

劇場の座席と座席で、2メートルの距離を取るのは経営的には成り立たない。社会経済活動と感染予防策との折り合いをどうつけるか、という模索は始まったばかりです。

個々が生活の中で行う感染拡大防止策とともに、第2波第3波に備えた医療体制の整備と拡充も必要と思います。これは政治の責任ですね。国民皆保険制度と医療提供体制はパンデミックに抗する砦です。


5大ルール
(1)調子が悪かったら、3~4日は家で休む。
(2)人と人の間は、両腕を広げた距離を置く。
(3)30秒の手洗いと、せきエチケット。
(4)毎日2回以上の換気と、定期的な消毒。
(5)距離は置いても、心は近くに。

せきなどの呼吸器症状や発熱のある人、14日以内に海外から帰国した人は基本的に自宅にとどまるよう求められている。社会的距離として2メートル、それが難しい場合でも1メートルは間隔を空けねばならないし、多くの場合にマスクを着用すべきで、大声で歌ったり、叫んだりというつばの飛ぶような行為を自粛することも、多くの生活シーンで基本マナーとして求められている。

高齢者や妊婦、慢性疾患のある人は「高危険群」と分類され、指針案では公共交通機関、スーパー、図書館、宗教施設、旅行、遊園地、動物園、理美容室、銭湯、劇場、映画館、野球観戦を含むほとんどの日常活動で「自粛」を求められていた。ただ、さすがに反発が強かったようで、高危険群が自粛すべきものとして最終的に残ったのはカラオケボックスやネットカフェ、遊興施設などにとどまった。

【劇場・映画館】

  • 入場券はできるだけ事前にオンラインで購入する。
  • 時間に余裕を持って入場する。
  • 売店などに密集しないようにする。
  • 座席は1席ずつ空けて、前後はジグザグに販売する。
  • 劇場内での飲食は自粛する。

高校野球を失った2020年

夏の全国高校野球大会の中止が本日発表されました。大会が中止となるのは戦後初めて。春夏連続で中止となるのは史上初とか。

学業への影響、練習不足、大規模な移動と長期の宿泊による感染リスク、試合中の感染予防対策など多岐に渡る課題があり、選手の安全を考慮した決定だそうです。憧れの甲子園を目指して練習してきた高校球児たちには過酷な年となりました。

関西大の宮本勝浩名誉教授(理論経済学)の試算では、夏の高校野球中止の場合、経済損失は672億4415万円にのぼり、春のセンバツ中止の経済損失は290億円(試算)。合わせて1兆円弱ですか。

緊急事態宣言が全面解除になっても、新型コロナウイルスが消え去ったわけではない。日常の感染防止対策と同時に観光のための移動は控えてオンラインや近場での楽しみをみつけろという方向性。厳しい局面です。


感染拡大防止の成功例である台湾でも経済ダメージは大きく、観光客の激減、ホテルなどの倒産が出てきているよう。台湾では「コロナ後の新たな暮らしの模索を「防疫新生活運動」と呼んでいるそうです。