[Zuka] 会話の難しさ@ベルばら

フェルゼンとオスカルのいさかいシーン話@2013年月組版ベルばらの続き。ブログ内のあちこちに書き散らしたけれど、これで打ち止めにします。

2013年版で最も文脈が読めないシーンは、突如として出て来たフェルゼンがオスカルを罵るシーン、次が、フランス市民側に寝返ったオスカルを、これまた突如として走ってきたジェローデルがひっぱたくシーンである。2006年星組版フェルゼン編では、同じフェルゼンとオスカルのいさかいシーンがあったのだが、2013年版とは全く違った意味を持つように見えた。【→2006年星組ベルばら

フェルゼンとオスカルのいさかいシーンは、2006年星組版では冒頭にある。2013年月組版では、第1幕第9場にあり、前の第8場は、面会に来た衛兵隊員の家族達にオスカルが会い、平民達の置かれている状況にショックを受け、「処罰されるのは我々です」という場面である。

そして、フェルゼンがオスカルに会いに来る。2人だけの会話。ル・サンク vol.144(2013年1月発行)に脚本が載っていたので引用してみる。

フェルゼン「衛兵隊の生活はどうだ?女の君には責任が重すぎるのではないのか?」
オスカル「私の力など些細なものかも知れない。しかし、フランスのためには、誰かがやらなくてはならない使命なんだ!」

フェルゼンは、スウェーデンに帰国するとオスカルに告げる。

フェルゼン「そこで、君に頼みがあるんだ!このフェルゼン、君に王妃さまのことを託したい!王妃さまをお護りするのは君において他にはいないのだ!お願いだ!近衛隊に戻ってくれ!
オスカル「しかし、私は国民を護るための衛兵隊に転属したのだ。そうすることが今のフランスにはなによりも大切で重要な仕事だと思っているからだ」

 オスカルは「自分は衛兵隊の隊長だ」とフェルゼンの頼みを断る。それで、フェルゼンは腹いせのごとく言う。

フェルゼン「女でありながら女を捨てた君にはこの苦しい胸のうちをいくら説明しても無駄なことだったのか?」「愛することの苦しみを知っているならば、この私の願いを聞き届けてくれるはずだ!」

このフェルゼンの言葉を、「女のオスカル」として受けとめるか、「軍人のオスカル」として受けとけるかで、オスカルの演技が全く異なってくる。ほとんどの観客は、ここまでをオスカルに共感して観ているだろうし、前後の脈絡をどう読むか、微妙な場面だと思う。

それにしても会話って、同じ次元に立っていないと、こうもすれ違うものですか、という。コミュニケーションって本当に難しいよね。。oO (個人的には、聞けるかア●と言いたい。)

フランス市民側に寝返ったオスカルを、ジェローデルがひっぱたくシーンも考えてみれば、オスカルは王党派の名門ジャルジェ家の跡継ぎだったので、誰か裏切りをいさめる人ということなのかもしれない。オスカルをいさめることが出来るのは、本当はジャルジェ将軍かアンドレなんだろうけど、2人がここに出るのは変だからね。ジェローデルは便利に使われているなぁ。