[Zuka] 星組『ANOTHER WORLD』(1)

他の記事も書いているのですが、ひとまず手短に。

万里 柚美組長から、104期生、40名初舞台生の口上の告知があり、3名ずつの口上。パンフレットにも顔写真と日程が掲載されています。タカラジェンヌ、忙しいので、大変だと思うけれど、憧れの舞台に立てる喜びを忘れないでがんばってください。

初舞台生の私服が、黒>>>>>>紺>>>>茶>>白(インナー)の色合いで、高身長のスタイルの良い集団が、黒一色で歩いているのは、目を引きます。初舞台が終わるとこの縛りは終わるらしいので、初舞台公演の風物詩ですね。

初舞台生口上日程大階段板付きの日本舞踊のチョンパで始まる。和物ショーと見まがうばかりの華やかな幕開き。総踊りに続き、男役衆の踊り、紅さんとあーちゃんの二人舞。一気に明るいお祝いムードになるのが、谷先生の初舞台生への心遣いかなと思ってみております。

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RAKUGO MUSICAL『ANOTHER WORLD』作・演出/谷 正純

落語をネタに紅・綺咲の星組のお芝居の細やかさや大胆さが生かされた演目で、楽しかった!!!! お薦め!!!!

Youtubeで『ANOTHER WORLD』の元ネタになっている落語をいくつか聞いてみました。

瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に あはむとぞ思ふ

恋煩いで寝付いた商家の若旦那のために、出入職人の熊五郎が、歳は十七八の、水のたれるような美しい、いとはん(お嬢さん)を捜し求める噺。手がかりは、いとはんが若旦那に書き残した崇徳院さんの和歌のみ。

熊五郎が七海ひろき演じる喜六さんに変換されているのがANOTHER WORLD。見つけられずに、若旦那の康次郎(紅ゆずる)も、いとはんのお澄(綺咲愛里)も恋煩いでANOTHER WORLDに行ってしまい、喜六さんも5日目のサバにあたってANOTHER WORLDへ、という一所懸命な残念さんが喜六さん(笑)。

熊五郎は若旦那の幼馴染みのような関係で、心を許せる相手という設定のようです。喜六さんは、貧乏暮らしで、手伝いしているお店の若旦那の康次郎にタメ口をきいているのですが、その関係性はやっぱり康次郎さんの幼馴染みだったのだろうか。康さんのことは好きなんじゃないかと思いますが、割と冷たくあしらわれているので、伝わると良いな。

「崇徳院」は熊五郎が主役で走りまわるけれど、ANOTHER WORLDでの喜六さんのお役目は取っ掛かり(恋煩いで冥土行き)だけで、康次郎の合いの手は徳三郎(礼 真琴)が入れるし、康さん・徳さん一行についていくだけなので、居方が難しいなと思いますが、七海ひろきの喜六さんはあくまで陽気に居ます。陽気で居続けることも喜六さんのお役目なのかな。この人は生きている時はどんな暮らしをしているどんな人だったんだろうと思う。不思議。公演は始まったばかりだし、まだまだ進化していくんでしょうね。

Eテレで、5月6日(日)~ 落語ディーパー!~東出・一之輔の噺(はなし)のはなし』で、「地獄八景亡者戯」 を取り上げるそうです。再放送は、 ~ 

サイトで、桂米團治「地獄八景亡者戯」の動画を、番組の放送後~5月12日(土)午後11時59分まで配信。