宙組『シェイクスピア/Hot eyes!!』より先に、星組『LOVE&DREAM』の感想を書いておきます。
『LOVE&DREAM』は、I. はディズニーソング、II.は 宝塚歌劇の代表曲をメドレー形式で歌い綴る2時間5分のレビュー1本物。
みっさま(北翔海莉)と風ちゃん(妃海風)率いる星組子36名の歌とダンスが満載。しかもメドレー形式で曲数が多くて、展開が早いです。初日は緊張していたのですが、2日目は素直に楽しめました。(初日はなぜかやたら緊張していて、その理由は、ディズニーソングをあまり知らない、ショーはあらすじがないので展開が読めない、誰が出てくるか判らないから判別に気を取られるからだと、自分を納得させた)。
やはり、北翔海莉と妃海風の歌唱力抜群のコンビが素晴らしかった。
第一部は、娘役の活躍するパートが多く、ディズニー・プリンセスで女性が主役のものが多いというのもあるけれど、娘役の配置が上手いのは、齋藤 吉正氏のショーの特徴でもある。トップ娘役以外でソロやデュエットがあったのは、綺咲 愛里(十輝いりすと「いつか王子様が」)、夢妃杏瑠(「私は不思議」、七海ひろきと「輝く未来に」)、妃白 ゆあ(チム・チム・チェリー)、小桜ほのか(カゲソロ)、天彩 峰里あたりで、大劇場ではなかなか聞けない歌声を聞けるのは嬉しい。
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一部での、みっちゃん、北翔海莉の持ち歌は飛び抜けて多かったが、どの楽曲もその歌が使われているディズニー映画を見たい!と思わせるような、役としての歌いっぷりで、さすがの北翔海莉であった。
メモによると、、北翔海莉がメインで歌っているのは、ジッパ・ディー・ドゥー・ダー(南部の唄)、You’ll be in my heart(ターザン)、Under the Sea(リトル・マーメイド)、サムデイ(ノートルダムの鐘)、Go the Distance(ヘラクレス)、フレンド・ライク・ミー(アラジン)。
風ちゃん、妃海風は、ビビディ・バビディ・ブー(シンデレラ)、自由への扉(塔の上のラプンツェル)、パート・オブ・ユア・ワールド(リトル・マーメイド)、レット・イット・ゴー(アナと雪の女王)。
妃海風も、海に住む人魚アリエルの想いを歌い上げるパート・オブ・ユア・ワールドや、雪山でエルサが一人で歌うレット・イット・ゴーに、歌声からその背景が立ち現れるような気がした。
二人のデュエットが、想いを伝えて(魔法にかけられて)、愛の芽生え(美女と野獣)、ホール・ニュー・ワールド(アラジン)、これが恋かしら(シンデレラ)、夢はひそかに(シンデレラ)。
これくらい?メモが追いつかず漏れがあるかもしれない。
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cは、4th LOVE Miracle of the Sea の一部で、七海ひろきが中心となった「彼こそが海賊(パイレーツ・オブ・カリビアン)」に続くナンバーなのだけれど、ここの流れがすごく好きだった。
4th LOVE Miracle of the Seaでは、雷鳴と共に長髪鬘にターバンを巻き、全身白のお衣装の七海ひろきを中心とした海賊どもが、舞台中央に設置された階段上に現れる。
海賊どもが、パイレーツ・オブ・カリビアンのテーマ「彼こそが海賊」に乗ってオラオラ踊りまくっているところに、曲調が変わり、黒地にラメの入ったターバンで黒のお衣装の北翔海莉が、Under the Seaを歌い出し、娘役達もヒトデ?のシャンシャンを持って踊る。
北翔海莉が、手をひらひら泳がせながら、Under the Seaを歌う姿が楽しくて(曲も楽しいし)、この人も海賊なのかな??と不思議に思うくらい、笑顔が可愛すぎる。それに対して、「なんだよ、こいつ」というような困り顔で、たじたじと舞台中央から上手に下がっていく七海ひろきの姿も見ていて楽しい。
海賊達の変貌ぶりもそれぞれで、個性豊かだった。目が足りない。
4th LOVE Miracle of the Seaでは、彼こそが海賊→Under the Sea→パート・オブ・ユア・ワールドと続く。
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★ネタバレ★
可笑しかったのは、演出・構成の齊藤先生が「サイトー・スパイス」をしっかりまぶしていた事だった。パンフレットの裏表紙で、宇宙にかかっているのは天の川じゃなくて星の架け橋なんだね!とか。
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北翔海莉 Dramatic Revue
『LOVE & DREAM』 —I. Sings Disney/II. Sings TAKARAZUKA —
構成・演出/齋藤 吉正
100年の歴史の中で“愛”と“夢”を育み続けてきた宝塚歌劇団が“夢”と“魔法”を全世界に贈り届けてきたディズニーの楽曲を披露するI幕のレビュー、そしてII幕は宝塚歌劇の楽曲で綴る“愛”のショーケース。新しい年の幕開けを飾る“愛”と“夢”に溢れたレビューをお届け致します。