現在の月組トップは龍真咲。準トップは明日海りお。こんな体制は5組中、月組のみ。
月組ベルばらで、龍オスカルが輝かしいトップオーラを放っているのに対し、明日海アンドレは何か痛々しく見えた。それに比して役替わりでベルナールをやっている明日海は、とても元気だった。
明日海ベルナールからは、ロザリー(愛希れいか)を大事にしていて、そして2人の恩人であるオスカルをとても敬愛していることが伝わってきた。衛兵隊がパリに進駐 してくると言うニュースを聞いた明日海ベルナールは、叫ぶ。「オスカルとは戦えない!」。
そのベルナールを見て、ロザリーは自分がオスカルにパリ進駐をやめるよう頼みに行くと決意する。愛希ロザリーは、明日海ベルナールと龍オスカルを繋ぐのは自分しかないことを理解している。明日海ベルナールと愛希ロザリーにとって、龍オ スカルは、「身内」なのである。当たり前だよね、オスカルはトップスター、ロザリーはトップ娘役、ベルナールは準トップなんだもん。ゆえに、明日海りおのアンドレは痛々しい。「身内」として、龍オスカルの感情に呼応する。龍オスカルが傷つけば、自分も傷つく。アンドレを演じるのは、心構えとして、オスカルと対等またはそれより上のポジションに立たないと、厳しいと思う。
(ちなみに、愛希のロザリーは強くてまっすぐで好感度高し。トップ娘役としてすくすくと成長してほしい。楽しみ)。
ベルナール役でも、独立独歩の市民活動のリーダー色は、明日海りおより、美弥るりかのほうが強く出ていた。これは、美弥るりかが星組から組替えして来て1年たってないからかもしれない。ジェローデルでも、美弥るりかは、龍オスカルと同じ目線に立って演技している。フェルゼン@紫門 ゆりやより、よっぽど堂々としていた。(いやでも、オスカル様を平手打ちする場面は最悪ですよ)。
明日海は、3月25日付けで花組に組替えが公表されているが、月組にとっては、ちょうど良い頃合いだろう。毎公演役替わりという、ファンには楽しいかもしれないが、演じる側には相当なプレッシャーだったはず。明日海りおが月組から組替えになるのと同時に、雪組からは、沙央くらま、宙組からは凪七瑠海が、月組に組替えしてくる。彼女達も将来を嘱望されているスター達だし、月組は体制固めができる。 明日海りおは、蘭寿とむの元で、さらに研鑽を積むだろう。双方にとって良い方向にと考えられた組替えだと思う。ちょっと寂しいけどね。
月組ベルばらのベストシーン
- 今宵一夜の龍オスカル
- 愛希ロザリーをそっと抱きしめる明日海ベルナール
やめてくれシーン
- オスカル様をののしるフェルゼン
- オスカル様をひっぱたくジェローデル
- 星条アランの足下に這いつくばる(実際は匍匐前進)明日海アンドレ←明日海アンドレは、アランの足下に伏せたので土下座しているみたいに見えた。蘭寿アンドレは銃を構えながら、客席を向いて伏せたので、スナイパーに見えました。ちょっとした違いなんだけど、客席からの見え方に気をつけよう。