[outing] マリー・アントワネット物語展

 【兵庫県立美術館】で開催中の「マリー・アントワネット物語展」。マリー・アントワネットは、フランス国王ルイ16世の妃であり、フランス革命で処刑された「悲劇の王妃」です(←いらぬ説明)。

フランス革命、マリー・アントワネットといえば、池田理代子氏の『ベルサイユのばら』。「マリー・アントワネット物語展」の音声ガイドのナビゲーターは池田理代子氏が担当しています。ほかにも池田理代子氏画の一筆箋とかチケットファイルとか、グッズも販売中です。

展覧会は、マリー・アントワネットの生い立ちにまつわる品物や結婚式の絵、フランス王妃として愛用していたアクセサリーや小物類を見ることができます。あの「首飾り事件」の”王妃の首飾り”の復元(レプリカ)【→Wikipediaに写真あり】が展示の目玉の一つで出展されています。いやー、大小540個のダイアモンドから成るという、超豪華だけど、重そうな首飾り。当時で160万ルーブルって言われてもピンとこないので、重さを知りたい。1kgを超えますかって感じです。

マリー・アントワネット物語展
マリー・アントワネット物語展
池田理代子によるアントワネット
池田理代子氏によるアントワネット

そして展覧会場で唯一、撮影が許可されているのが、マリーアントワネットが着用していたドレス(復元)の展示です。5着あったのですが、人だかりで4着しか撮影できませんでした。フラッシュは禁止で、薄暗い写真ですが、勘弁してください。ブルボン王朝からつづく老舗テーラーPrelle社に布地を依頼し、肖像画や資料に基づいて精巧に再現されているそうです。触らずとも、見ただけで、最高級の生地であることが判ります。

このような豪奢なドレスに、盛り盛りの髪型【→参考】が、上流貴族の貴婦人である証でした。宝塚大劇場で上演中の『愛と革命の詩-アンドレア・シェニエ』における舞踏会でのコワニー伯爵夫人@花野じゅりあのお衣装と髪型は当時の様子を正確に再現していると言って良いのでしょう。しかし、ドレス+アクセサリー+髪飾りで、総重量何キロだろう…。

「フランス風」舞踏会用ドレス
「フランス風」舞踏会用ドレス
「フランス風」舞踏会用ドレス 刺繍
「フランス風」舞踏会用ドレス 刺繍

プチ・トリノアンに作らせた農園で着用していたという、「羊飼いのドレス」。現代の結婚式のお色直し衣装より豪勢ですよ(当たり前か)。

羊飼いのドレス
羊飼いのドレス
羊飼いのドレス
羊飼いのドレス

 イギリス風のドレスは、背後に掛けられている肖像画でマリー・アントワネットが着ているもので、レースも上質なものでした。部屋着は柔らかそうなシフォンが使われています。

イギリス風ドレス
イギリス風ドレス
ドレス
部屋着

マリー・アントワネットの衣装代は、年間で10億円にのぼったと言われますが、フランス財政を傾けるほどの出費ではなかったとの話もあり、マリー・アントワネットを巡る逸話には誇張やデマも多いようです。有名な『パンがなければ…』の発言も、マリー・アントワネットの言葉だったという記録はなく、その信憑性は薄いそうです。【→Wiki「ケーキを食べればいいじゃない」

しかし、食べ物の恨みはやはり恐ろしく、1789年10月5日の早朝、パリから約7,000人の主婦らが「パンを寄越せ」などと叫びながら、ヴェルサイユに向かって行進したのが、フランス革命の始まりでした。

当時の特権階級と平民の格差はすさまじいものがあります…マジで。

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