[diary] COVID-19パンデミック雑記(35)新型コロナワクチンの副反応報告(2)

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のワクチン接種が進んでいる3番目の国はアメリカ合衆国。米国CDC(アメリカ疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention))からも安全性についての報告が出されています。


アメリカでの新型コロナワクチン副反応報告

使用しているワクチンはアメリカの製薬企業モデルナ社製mRNAワクチンです。2回の接種が必要。

モデルナ社製のワクチンの主な副反応は接種部位の痛みや腫れ、頭痛、悪寒、発熱で、ファイザー社製ワクチンとほぼ同様の傾向のようです。新型コロナウイルスワクチンの副反応の収集・評価について(2020(令和2)年12月25日)厚生労働省資料

CDCの報告ではアナフィラキシー反応を示したのは、400万人中10人全員女性で、9人は何らかのアレルギーの既往があったとのこと。ワクチン接種率は女性が男性の2倍ということで、まだはっきりしませんが、女性の方が副反応が出やすい傾向なのかもしれません。

アメリカの製薬会社モデルナが開発したワクチンを接種した人は先月21日から今月10日までに全米でおよそ404万人で、性別は61%が女性、36%が男性。

健康に関する報告は、ワクチンと関係があるかわからないものも含めて、1266件、0.03%だった

激しいアレルギー反応であるアナフィラキシーの症状を示した人は10人、100万人当たり2.5人

モデルナのワクチン接種 400万人中激しいアレルギー反応10人 | 2021年1月23日| NHKニュース

  • 10人のうち9人は、過去に薬や食べ物などでアレルギー反応が出たことがあった
  • 症状を示した10人はすべてが女性
  • 9人は接種後15分以内で症状が出た
  • 10人のうち、その後の経過が追跡できた8人は全員すでに回復している

ワクチン接種のメリットとリスクを定期的に評価

CDCは、有効性の高いCOVID-19予防のワクチンを広範囲に接種することは、パンデミックを制御し、命を救う取り組みのための重要なツールであるとし、CDCとFDA(アメリカ食品医薬品局 (Food and Drug Administration))はCOVID-19ワクチン投与後のアナフィラキシーを含む有害事象を引き続き監視し、ワクチン接種のメリットとリスクを定期的に評価していくとまとめています。

Mortality from COVID-19 in populations at increased risk for severe illness is substantial (10), and treatment options are limited. Widespread vaccination against COVID-19 with highly effective vaccines represents a critical tool in efforts to control the pandemic and save lives. CDC and FDA will continue to monitor for adverse events, including anaphylaxis, after administration of COVID-19 vaccines and will regularly assess the benefits and risks of vaccination in the context of the evolving epidemiology of the pandemic.

Allergic Reactions Including Anaphylaxis After Receipt of the First Dose of Moderna COVID-19 Vaccine
— United States, December 21, 2020–January 10, 2021
Weekly / January 29, 2021 / 70(4);125–129
On January 22, 2021, this report was posted online as an MMWR Early Release.
CDC COVID-19 Response Team; Food and Drug Administration (View author affiliations) View suggested citation


アメリカのブロードウェイ再開の時期は

米国立アレルギー感染症研究所のファウチ博士の講演によると、米国でブロードウェイの劇場やその他のライブパフォーマンス公演が通常通り公演できるようになるのは、ワクチン接種進行状況に応じて。2021年秋くらいには再開できるだろうとの見込み。再開できても聴衆はしばらくの間、マスク着用を推奨。

Dr. Anthony S. Fauci told performing arts professionals that if the vaccination program was a success, performances could resume with relatively few restrictions.

Fauci Suggests Theaters Could Reopen ‘Some Time in the Fall’  (Jan. 9, 2021). The New York Times

こちらはイギリスのウェストエンドの劇場の状況。この春に一部、再開予定だが、やはりワクチンの接種状況によってソーシャルディスタンスや座席数制限などの制限を緩和していくとのこと。