8月7日(月)に千秋楽を迎えた星組 梅田芸術劇場「オーム・シャンティ・オーム -恋する輪廻-」。アンコールのフィナーレがマサラナイトもあって楽しくて、2017年の夏を満喫しました。
楽曲が配信されました。(iTunes)
星組 梅田芸術劇場「オーム・シャンティ・オーム -恋する輪廻-」
宝塚歌劇団・紅ゆずる、綺咲愛里、七海ひろき
J-Pop Nov 28, 2017
\2,000
紅さんの『不思議な気持ち』の歌声が優しくて、とても聞いていて心地よかったのを思い出します。オーム(紅さん)とシャンティ(あーちゃん)のデュエット『もし例えるなら』、二人にムケーシュ(七海)が入った『空虚な場所で』も音だけで聞くとドラマティック!
そしてムケーシュ役のかいちゃんの『バラ色の人生』は声に艶が増している。スカピンから続いて難曲でしたが、一曲丸々歌わせて貰えるとぐっと上手くなるね。ただね(「ミュージカル」である以上、ある程度の上手さは必要だと思いますが)、かいちゃんの芝居歌が好きなんですよ、わたし。解釈が深いからこそ出てくる味わいです。
- 覚書メモが出てきたので、一緒においておきます。
169分の映画版を短縮するのは難しかったと思われ、2幕はダイジェストで、ラストシーンだけはさすがに小柳作品の長所が活かされていました。
映画版においてシャンティの亡霊は、オームのほうを振り向いて、彼への恋心を告白して笑顔で涙をこぼして去る。オームはそんな彼女に手を振って、サンディに向きなおる。
宝塚版のシャンティは後ろ姿のまま振り向かない。彼女はムケーシュを連れて来てくれたオームに礼を言い、ムケーシュを一緒に連れて行く。
オームは、「あなたならあの星が掴めるわ」とシャンティと同じ事を言ってくれた田舎娘サンディに惹かれ始めていて、成就した復讐で過去に区切りをつけ、サンディと映画を作ろうと前をむく。
小柳先生の作品は、そういうところが美しい。
幕末太陽傳もそうだったけれど、ちゃんと収めるところに収まる。
ちなみに、ノベライズ版は、「いつかまた魂がこの身体を離れたら、『僕』はまた『彼女』を探しにいかなければならない」で終わっていて、魔の永久探索かよ!と思いました。