13日(昨日)23時8分頃に宮城県と福島県を中心に起きた強い地震は、2011年3月11日に起きた東日本大震災の余震と気象庁が発表したそうです。10年経っても余震か。現時点で怪我をされた方は100人を越えていますが、死者はいないとのこと。大きな家具類の転倒防止措置などの防備が施されていたのでしょうか。
津波が起きなくて本当によかったです。津波こわい。過去5年、毎年激甚災害が起きていますが、パンデミックだろうが、コロナ渦だろうが、日本は水害も多い地震列島なんだぜっていうことですね。みんな、がんばろう。
アメリカのブロードウェイ再開の時期は
前記事でも紹介しましたが、Jan. 9, 2021のニューヨークタイムズの記事に、米国立アレルギー感染症研究所のアンソニーS.ファウチ博士が、舞台芸術の専門家を対象に行ったオンライン講演の概要が掲載されています。
Dr. Anthony S. Fauci told performing arts professionals that if the vaccination program was a success, performances could resume with relatively few restrictions.
Fauci Suggests Theaters Could Reopen ‘Some Time in the Fall’ (Jan. 9, 2021).The New York Times
米国で感染症のトップエキスパートである米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー.S.ファウチ博士が、the Association of Performing Arts Professionals が開催した舞台芸術の専門家を対象にしたオンライン会議で講演。
アメリカでは新型コロナウイルス感染拡大のため、ブロードウェイ・ミュージカルは5月末まで休演するとThe Broadway Leagueが発表しています。
それについてファウチ博士は、ブロードウェイの劇場やその他のライブパフォーマンス公演が、通常通り公演できるようになるのは、ワクチン接種進行状況に応じて、「2021年の秋に」、再開できると信じていると語ったそうです。
ただしオーディエンスはまだしばらくの間マスクを着用する必要があるかもしれないとのこと。
ファウチ博士は、「2021年の秋に」という見込みは、米国内で、集団免疫の有効レベルに到達することにかかっていることを強調し、集団免疫とは、人口の70%から85%が、ワクチンを接種することと定義。ワクチン接種が普及する重要性を述べたとのこと。
劇場が取るべき感染拡大防止策
Americans for the Artsが、【February 8, 2021に発表した調査】によると、舞台芸術分野における全国的な経済的損失は148億ドル(日本円にして約1兆5,533億1,654万722円)と推定され、非営利の芸術および文化団体スタッフの3分の1以上が解雇または一時解雇されているそうです。
劇場再開にこぎつけるためにはスタッフや出演者達の安全が確保されること、劇場が感染拡大の場にならないことが前提でしょう。それに対してファウチ博士の助言は以下です。
- ワクチンの配布が成功した場合、換気が良く、適切なエアフィルターを備えた劇場は、秋までにパフォーマンスに多くの制限を課す必要はないかもしれない。
- ただしワクチン接種が普及しても、観客にはマスクを着用するように促すこと。マスク着用がしばらくの間、標準であり続ける可能性がある。
- ファウチ博士は、劇場の換気の質についてさらに研究を行い、空気の流れ(気流)の改善が伝染にどのように影響するかを調査するように促した。
- ドイツの研究では、昨年8月に1200人が参加した屋内コンサートの実験を行い、適切な換気、厳格な衛生プロトコール、限定的な容量(座席数制限)が行われている場合は、感染リスクが低いと報告されている。舞台芸術はこのような研究を行うことが勧められる。
日本では劇場再開してから、新型コロナウイルス感染拡大防止ガイドラインに則った運営がなされていますが、これは社会実験しているようなものですね。
劇場の換気については新国立劇場から、「新国立劇場における換気状況調査 結果報告」が出されています。これによると、空調設備能力による換気回数と空調配管系に設置されているフィルターが有効に機能しているため、「約2,000人が入ってもCO2濃度は外気と同レベル。空気が新鮮に保たれている」(オペラパレス)という結果がでています。
新国立劇場で行われている、新型コロナウイルス感染拡大予防への取り組みですが、[図解でご紹介!]されているページががわかりやすいので見てみるといいですよ。
劇場では様々な取り組みによって感染リスクを低く抑え込んでいることを忘れなないようにしたいものです。
まだしばらくは、マスク着用、こまめな手洗い/手指消毒、ソーシャル・ディスタンス、ノーマスクでの会話(会食等)による飛沫の回避、三密の回避の努力を続け、積極的にワクチンを受けることになるでしょう。
- 新国立劇場における換気状況調査 結果報告 | 2021年1月15日 | 新国立劇場
新国立劇場では、慶應義塾大学理工学部応用化学科教授の奥田知明氏に依頼し、2020年7、8月に各劇場及びリハーサル室の換気状況を調査いたしました。また、2019年10月~12月に各劇場の公演において計測したCO2 濃度を用い、実際の換気状況を検証いたしました。
IV. その他の実測データ評価(26ページ)
新国立劇場では、新型コロナウイルス感染症の流行以前から、劇場内の環境快適性の向上と現状把握を主目的として CO2濃度の計測を実施してきた。(略)今回対象とした利用者数の範囲においては、オペラパレス・中劇場・小劇場・A リハーサル室において、換気状態は良好であった。(略)また換気対策のみに目を向けるのではなく、接触感染や飛沫感染の防止に努めることが総合的なリスク低減のために必要である。
新国立劇場 換気状況調査結果(概要版、全2ページ)