宙組『FLYING SAPA』日生劇場公演、雪組『NOW! ZOOM ME!!』宝塚大劇場公演、星組『眩耀の谷』『Ray-星の光線-』東京宝塚劇場公演、千秋楽おめでとうございます。
天瀬はつひ様(宙組)ご卒業おめでとうございます。印象に残ってるのは『パパ・アイ・ラブ・ユー』(専科)のレズリー(留依蒔世)の母親役かな。小劇場公演は下級生でも体当たりしないといけない大役がくるのでとても頑張っていた覚えがあります。
華形ひかる様(専科)ご卒業おめでとうございます。明日から世界の彼氏、元花組で星組の兄貴分みつるさんのいない宝塚歌劇か。夢の世界も変わっていくんですね。
幸せと楽しさをありがとう。第二の人生が充実したものとなりますように。
※近いうちにこの記事から移動させます。取り急ぎ。
音高の不文律や規則の見直しに関して続報
宝塚音楽学校(音高)の不文律である「予科事」や規則の見直しに関して音高側に取材した記事が2つ出ています。
ほかに卒業生がSNSやブログでコメントを出されていますが、その中から彩羽真矢さん(元宙組・男役90期)のコメントが入った記事と彩羽さんのコメント動画を載せておきます。ただし、卒業生の体験は、彼女たちが卒業した当時のものだという事を前提にしてみる必要があります。
音高の見直しについて新聞各社報道が一斉になされたために、去年あたりから見直しを行ったのかと思いましたが、音高側は見直しは「数年かけて徐々に行ってきたもの」という姿勢です。
学校によると毎年の学年末、新しく入学してくる生徒を指導することになる“新・本科生”が全員で学校側と協議するそうです。そして1年間受けてきた指導方法に過度なところはないか、自分たちが指導するに当たって足りていない部分は何かなど、後輩への指導方法の見直しを話し合います。
指導の見直しはこうした協議などを通して少しずつ行われてきたのです。
不文律見直し 宝塚音楽学校に聞いてみた(2020年9月15日) | NHKニュース
報道は朝日新聞の取材(朝日新聞の報道)がきっかけで始まったそうです。朝日新聞は、宝塚歌劇団の関連記事も多く、なにか見直しについて話を聞き及んでいたのでしょうか。
「実は、朝日新聞から取材を受けたのは新型コロナよりも以前のことです。どういうきっかけで取材に来られたのかは分かりません。その後、コロナ禍もあり、安倍首相の辞任などもあり、記事はいつ掲載できるかわからないとのことでした。(後略)」
宝塚が「スパルタ不文律」を廃止 朝日新聞の仰天報道に困惑する音楽学校の言い分(2020年9月19日) #デイリー新潮
彩羽真矢さんのコメントには、生徒は改善項目を自分たちで考えるという時間も設けられている様子もわかり、生徒たちの話し合いの末に見直しが行われているものもあるようです。
「私たちの時代は先輩たちが学校まで来られて、“決まりを変えていこう”という時間も設けられて、教わってきたことを変更して下級生たちに教えてきたので、その時々によって改善や見直しは行われてきました。時代が変われば考え方も環境も変わってくるものなので、それに合わせて一気に廃止したんじゃないかな」
阪急電車へのお辞儀・予科顔…宝塚音楽学校が“不文律”廃止 元タカラジェンヌ「誇らしく思っていたものも」(2020年9月16日)ABEMA NEWS
彩羽さんはYoutubeでも体験者として真面目に語ってくれています。
阪急電車に礼など…不文律を廃止する宝塚音楽学校について(2020年9月12日)| 彩羽真矢のChamiチャンネル(Youtube)
タカラジェンヌとしての心構えを身につける場所
ところで下記の写真は、去年の宝塚舞踊会(宝塚大劇場)の幕間に撮った写真です。劇場内トイレ待ちの列ですが、手前に音高生が並んでいます。
音高生達は姿勢よく等間隔に立ち、その指先は下向きに揃えられ、歩くときの足は付け根からまっすぐ前に出される。
この姿を見て、星組の『Éclair Brillant』のボレロ群舞を思い出しました。集団で動きを規律正しく揃えて踊る荘厳な美しさ。音楽学校の時に群舞の基礎となる集団行動やタカラジェンヌの所作を身につけるんだなと思いました。
音高生は宝塚音楽学校に入るまではバレエやスポーツ、演劇などで活躍してきた人も多いと思います。その人達が音高に入学し、宝塚歌劇の舞台に立つために宝塚歌劇特有の考え方やルールを身につける。
タカラジェンヌとしての動きや所作を身につけるまで鍛錬し、同期同士で注意し合ったり、本科生や上級生が見て指導したりするんでしょう。10代の人達が必死で連帯責任でがんばるんだから、過剰が出ることもあるだろうなぁと想像してます。
宝塚音楽学校側の考えは広報担当者のコメントに端的に示されています。
⇒2年間は『修行』
⇒『舞台人としての心構え』がすべてに優先
⇒上級生から下級生へと伝達されるもの
宝塚音楽学校 広報担当者
「私たちは宝塚歌劇団で舞台人となるためだけの学校です。ここで過ごす2年間は『修行』ですし、『舞台人としての心構え』がすべてに優先されます。それは学校側がああしなさい、こうしなさいと言って育つものではなく、上級生から下級生へと伝達されるものだと考えています」不文律見直し 宝塚音楽学校に聞いてみた(2020年9月15日) | NHKニュース
朝日新聞の記事にもありますが、生徒との話し合いも行われて、見直しが進められている様子です。生徒自身が理解することが改善の早道です。
同校は、こうした不文律も舞台人の育成に不要と判断。生徒からは「伝統」を肯定するような声もあったが、話し合いの結果、生徒側も理解したという。
阪急電車への一礼、やめます 宝塚音楽学校が不文律廃止(2020年9月11日):朝日新聞デジタル
こういう取り組みが長年続いているということが判って、私は安心もしました。
時代の潮流に敏感に、その都度、計画や決まりごとの見直しを繰り返して改善を進めていくのが、PDCA、品質管理(Quality Control)と言われるものです。
ファンとしては、宝塚音楽学校の生徒が心身ともに健やかに芸道に励めるように、環境を整備して頂きたいと願うばかりです。
ハラスメントという概念について
「パワー・ハラスメント」という概念は2000年代に入って成立したものなんですね。それまでも嫌がらせやいじめは家庭内でも学校でも職場でもありましたが、それが人権侵害に結びついて「ハラスメント」という概念に発展し、個々の問題と捉えられてきたものが組織的課題になってきた。
パワハラの定義が公的に整理されたのは2018年です。⇒パワーハラスメントの定義について(PDF)(平成30年10月17日)雇用環境・均等局
セクシュアル・ハラスメントという概念が出始めたのが1990年代です【ソースPDF】。なので世代間による認識の違いもあってですね、セクハラについてはSNSでの議論も激化してたりするのです。
おまけ
関東在住だった時は小田急線や東武東上線沿線に住んでいたんですが、車両やサービスだけじゃなくて沿線の雰囲気も違うんですよね。
阪急が持つ高級感は、阪急自身が強い信念のもと、守り育ててきたものである。(中略)。
観光事業に強みを持つ西武や小田急、近鉄なども、それぞれの発展の経緯や理念の違いが、車両やサービスに大きく表れている。
鉄道やグループ会社を利用する際には、それらが持つブランド力やその源について、思いを馳せてみるのも楽しいかもしれない。
電車から「週刊誌広告」を排除した阪急の美意識 車両や運営施設に共通する「高級ブランド戦略」 | 通勤電車 (2020/09/17 ) 東洋経済オンライン