9月7日(月)1日限りの無観客ライブ配信、真彩希帆”1Day Special LIVE”『La Voile(ラ ヴォアル)』として開催されました。本来はミュージック・サロン形式での開催予定で、きぃちゃん(真彩希帆)の初めてのディナーショー形式のショーになるはずでした。中止になったのは本当に残念でしたが、退団後にリベンジしていただけないかと願っています。
<boso>(SARS-CoV-2のばか)</boso>
<タイトル> 真彩 希帆 1Day Special LIVE『La Voile』
<構成・演出> 藤井 大介
<振付>若央りさ
<出演者>(雪組)真彩 希帆 / 綾 凰華 / 眞ノ宮 るい / 一禾 あお/ 壮海 はるま
<演奏>宝塚ニューサウンズ
13:45と19:45を視聴したので、共通事項について書いていきたいと思います。雪組トップ娘役・真彩希帆ちゃんを筆頭に、先行き楽しみな雪組の男役で構成された、濃厚で楽しいショーでした。構成・演出は藤井大介先生。宝塚の楽曲を中心にジャズも馴染みのあるものが多かったですが、構成と演出の妙を見ました。
通常のディナーショー形式の歌唱よりカメラを意識した芝居歌になっていたような気がします。表情の変化がばっちり見える。特にきぃちゃん(真彩)のソロは一人芝居を見ているようでした。演奏も生演奏で、歌の変化にもぴったり寄り添う。藤井先生と関係者の皆様に感謝です。
タカラヅカ、夢と希望の世界
開演。宝塚ホテルの正面玄関が流れるようにするりと両側に開き、ホテルマンが出迎えてくれる映像。そして画面に映る舞台中央にドレス姿の真彩希帆のシルエット。「宝塚歌劇団雪組の真彩希帆です」と名乗りあげる。
「大好きな皆様のもとに」そこにアクセントを置くか!
「この思いが届きますよう、どうぞ最後までごゆっくりお楽しみください」。
この声、大好きなんですけど。この時点ですでに夢中。
そして始まる。第一声は、ひとすじの虹の橋 渡り続けて↑↑ キタ真彩希帆の高音。100周年記念式典で歌われた「虹の橋 渡りつづけて」のよう。続いて「すみれの花咲く頃」。
きぃちゃん(真彩)は、デコルテを出した薄紫色のドレス、まとめ上げた髪に薄紫色の羽飾り。きぃちゃんの両側には、白のタキシードと薄紫のベストを着た男役がふたりずつ並んで踊る。
優雅に翻るドレスの裾、白いタキシード。タカラヅカの夢の世界。
男役は、あやな(綾凰華)98期、はいちゃん(眞ノ宮るい)100期、いちくん(一禾 あお)102期、しゃんたん(壮海 はるま)103期。
タカラヅカにハマり、音楽学校を受験する
きぃちゃんがMCで、『La Voile(ラ ヴォアル)』の意味を教えてくれる。出帆や船出という意味があり、真彩希帆の帆にかけて、「(藤井)大介先生が名付けてくれました」。
「冒険の始まり、これから進むぞ」という意味が込められているという。それから新しい宝塚ホテルの紹介。『La Voile』は移転開業後、初めてのショーになるオープニングセレモニーなのだ。無観客ライブ配信だけど、舞台に近くにテーブルをセッティングしてあるのが映る。食事なしでもいいから有観客にして欲しかったが、無理は言えない (;´д`)トホホ…
MCが続き、男役達に宝塚歌劇にハマったきっかけを聞いていく。ひーとかキャーとかいう声が上がってて微笑ましい。
そして真彩希帆がハマったエピソードというと。いきなり突入する『スサノオ-創国の魁-』(2004年・雪組)よりアメノウズメ(音月桂)の実演。
真彩希帆がタカラヅカにハマったきっかけは、これです!
さぁあ皆さん、私って男だと思う?女だと思う?どっちだって出来ちゃうの!
どうして彼女が歌い始めるといちいち衝撃が走るんだろう。めっちゃ楽しそうに歌ってるよ。
音高を受験すると決め、1回目の受験は男役リーゼントで受験して不合格。2回目は娘役として再受験。課題曲で歌った曲は!
受験番号3014番!松島音頭!
ここは笑うとこですか、真彩希帆の歌声に感動するとこですか。音楽学校の受験会場では摩訶不思議な事象をいっぱい観測できるんだろうな。アメノウズメに続いての松島音頭の不意打ちを食らって呆然としながら聞き惚れている。(゜ロ゜)
きぃちゃんがお着替えに去り、男役4人で『エンター・ザ・レビュー』から「夢を見れば…」。おお、花組。タカラヅカに戻った。さっきまで明らかに世界は真彩希帆一人勝ち独走状態でした。男役4人では、やはり綾凰華は男役の経験値が高い。ついで眞ノ宮くん。
新人公演メドレー
青いドレスに黒いファー姿のきぃちゃんが登場し、男役に囲まれて、「マダムヴォルフのコレクション」(『エリザベート』2014年・花組)を歌い出す。新人公演か!
続いて「A Bushel and a Peck」(『ガイズ&ドールズ』2015年・星組)。ああアデレイド(本役:礼真琴)。この時点、新人公演できぃちゃんが演じた役のメドレーだとあたりをつけたが、次に来たのは「Gato Bonito!」(『Gato Bonito!』2018年・雪組)。新人公演メドレーに雪組での曲を差し込んである。
続いたのは「ようこそあなた」(『黒豹の如く』2015年・星組)はアルヴィラ(本役:妃海風)。ピンクのドレスに早変わりし、「失礼な冗談ね」(『こうもり』2016年・星組)はアデーレ(本役:妃海風)。
星組に組替えしてからの新人公演は礼真琴か妃海風のお役だったんだ。この歌うまの仲良し95期のお役ですか。難しい曲ばっかじゃん。今、歌われて大変だったろうなと気づく。私の星組きぃちゃんの印象は『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』のシェリル・アン。機転よくアドリブをこなす舞台度胸の良さに感心しました。
愛奈姫のカデンツァ「会津の魂」(『桜華に舞え』2016年・星組)。大好きな曲です。視聴後にダウンロードしてある「会津の魂」を久しぶりに聞いた。会津藩主・松平容保(天華 えま)の激に続いて、愛奈姫(真彩希帆)の歌声が響き渡る。当時はわからなかったけれど、きぃちゃんなりに精一杯の声を張り上げているんだな。でもこの曲は真彩希帆のために作られた曲なので、歌い手は真彩希帆しか想定されていないのだ。
シャロンのテーマ曲(『琥珀色の雨に濡れて』2017年・雪組)。朝の目覚めとまだ気づかぬ生きていることの喜びへの希求を軽やかに歌うシャロンは新たな真彩希帆を見た役でした。今まで私が持っていた「真彩希帆」という舞台人のイメージを塗り替えた。望海風斗を相手役に得て、真彩希帆は激しい進化を遂げていった。
君が照らす未来(『鈴蘭(ル・ミュゲ)』2016年・星組)は綾凰華とのデュエット。この時は新人公演ヒロインの前に初めてのバウ公演ヒロインという異例な配役で、きぃちゃんは一所懸命だった。自分で物事を考えて決められる姫という像は似合っていた。
トップ娘役を3年経験した今、再び懐かしい曲に挑戦してみて、どうだっただろう。スカイ・ステージ・トークDream TIme#55「真彩希帆」(MC縣千、彩海せら)で、きぃちゃんは、あみちゃん(彩海せら)が好きだと言ったシャロンのことや縣くんに答えて『20世紀号』の話を熱弁しているのですが、『La Voile』のアフタートークがあるといいのに。
続きます。