[Zuka] 星組バウ『龍の宮物語』(3)

12月9日(月)に千秋楽を迎えました宝塚バウホール公演『龍の宮物語』。千秋楽おめでとうございます。瀬央さん2度目のバウホール単独主演公演、おめでとうございます。有沙瞳ちゃんも陰影のくっきりしたヒロイン玉姫でした。おめでとうございます。キャストの皆様、スタッフの皆様、お疲れ様でした。

3日14時30分公演を観劇してブログを書き、6日14時30分公演が2度めの観劇でした。2度めのラストは虚無ではなかったので、初見時の感覚を反芻したりしていたのですが、キャストの感情は日々変動し、進化していったんだろうなと思ったりします。

龍の宮物語 3日に載せたのと「完売御礼」の札の色が違うのです。

(あらすじ)※今回はあらすじを書いただけ。続く。

明治中期、実業家である島村政光(美稀千種)の書生たちは夏の夜を、百物語を語って過ごしていた。

乗り気で語るのは松二郎(天路そら)と桂介(隼玲央)、竹雄(鳳真斗愛)で、山彦(天華えま)は聞き手、清彦(瀬央ゆりあ)は夜ふかしを気にして彼らをいさめるほうに回るのが常だった。

ある日の夜に桂介が語りだしたのは、近くの峠に連なる夜叉ヶ池に伝わる雨乞いの伝説。

夜叉ヶ池一帯で干ばつが続き、村の長者は自らの娘を生贄として池に棲む龍神に捧げ、村には再び雨が降るようになった。だが生贄となった娘は成仏しておらず、池に近づくと娘のすすり泣きが聞こえるという。

清彦は幼い頃に夜叉ヶ池の近くに祖母の家で過ごした事があり、娘の幽霊話を信じない。松二郎や桂介は、清彦に夜叉ヶ池で一晩過ごす度胸試しに行けとけしかける。そんな書生たちに声をかけて驚かしたのは、島村家の一人娘・百合子(水乃ゆり)であった。

清彦を憎からず思う百合子は、母屋まで送ってくれるように清彦にお願いする。百合子と歩きつつ、子どもの頃のことを思い出した清彦は、夜叉ヶ池付近で桜に似た花をつける、桜蓼(サクラタデ)という小さな花を一輪手折ってくると約束する。

百合子を探しに来たお滝(澪乃桜季)とお梅(侑蘭粋)に百合子を任せ、清彦は部屋に戻っていった。

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百合子に求愛する白川鏡介(朱紫令真)が島村家を訪れ、百合子が書生と親しげにしている噂を聞いたことを、父・政光と母・松子(都優奈)に問う。百合子が現れて、白川のためにヴァイオリンを弾き始め、立ち聞きしていた書生たちはバツが悪くなる。

清彦は、桜蓼を探しに山道に向かい、村人(拓斗れい)が、この辺りには物騒な輩が出ると声をかける。雨が降る山道に残された清彦は、不審な男たち(蒼舞咲歩、夕陽真輝、紘希柚葉)に追われる娘を見かける。見過ごせずに男たちの前に飛び出した清彦は有り金を差し出して、娘を守ろうとする。

娘は御礼がしたいと言い、自らが住まう龍神の城、龍の宮に清彦をいざなう。娘は夜叉ヶ池の奥底の城、龍の宮に棲む龍神の姫、玉姫(有沙瞳)であった。

島村家では清彦が帰って来ずに書生達が心配するが、山彦は清彦がしばらく帰らないかも、と謎の言葉を呟くのだった。