5月21日(木)に宙組6代目トップスター凰稀かなめさんの初コンサート”The Beginning”に行ってきました。
詳細は、以下の記事を参照するとして、感想だけ書き留めておきます。
スターファイル2015年5月25日更新
【公演評】「The Beginning」
新たなステージへと進んだ凰稀と客席が一体となる
凰稀かなめさんインタビュー 自身初となるコンサート『The Beginning』で宝塚退団後初登場 – エンタメターミナル (2015年3月20日/取材・文・撮影:住川絵理)
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”やってみたかったことを詰め込んでみた” という印象を受けるバラエティに富んだ構成。ダンス、歌、ME and MY Girl のコスプレ?、 ふんだんな客席降り、そして新喜劇(^_^;)。
ダンスは男役の補正のない、スレンダーなスタイルに黒のパンツ。たくましい男性ダンサー達と歌い踊る。「女性」としての踊り方はまだぎこちないけれど、自分の身体がどう動くか、きちんと思う通りに動くかを確かめるように、全身を使って躍動する。
自分の持てる力を振り絞って、確かめている。自分がいま、どこにいるのか。
これから、自分はなにを表現していきたいのか。
「宝塚歌劇の男役」としての凰稀かなめは、ピリオドを打った。そして、これから何が始まるのか。「わたし」は何を始めるのか始めたいのか始められるのか。
”男役 凰稀かなめ”から、「男役」を取り外したら、何が残されただろう。
歌って踊って演じながら考える珍しい人だ。あ、業界では珍しくないのか??←部外者にはわかりません^^;
「男役」を取り外した後を埋めるものを、乾いたスポンジが水を吸うように、吸収している。
息をして吐いて、踊りたいように踊り、歌いたいように歌い、「わたし」自身のやりたかった芝居をする。男役を取り外した”凰稀かなめ”と、本名の「わたし」を近づけ、”凰稀かなめ”という「わたし」を再構築する。そのための努力は、苦にならない。
儀式にも等しい神聖な行為を、彼女はコンサートという形で、ファンと共有することを選んだ。
そう。指令で、プリクラの聖地に向かい、初のプリクラを体験する。そこで「ファンの人が私の手が好きって言ってくれたから」と手のアップを撮る。「ファンの人が」と。もう少しナルシストになっても、ファンは許すよ、許してくれると思うけどな、とか勝手なことを思う失礼。
極めつけは、身体の線をだぼだぼのジャージ、しかも上下緑色のジャージで隠し、黒縁の大きな丸いにベレー帽のような変な鬘をつけた「付き人」役だ。この格好(→写真)で、”凰稀かなめ”を探してみて、ってやってた。容姿端麗でスタイル抜群の役じゃないけど、良いよね!?と、ファンの反応を探るように。
あんなに楽しげに、ボケと突っ込みの間やスローモーションでのどつきあいをカンペキにこなして、ゲストの白華れみにヒョウ柄の割烹着を着せて、 大阪弁でしゃべって、何を…恐る恐る反応を待っているんだろう。
表現することに飢えている。
”汚れ役でもボケでも突っ込みでも何でもやります!顔に騙されずに来てください!”←とか。逆説的。
多分、プロデュース的なこと、プランナー的なこともやってみたいんだろうな。舞台だけではなくて、デザイン的な事もやるのかな。次は舞台に出てくれれば良いけれど、何にどう出てくれるのか、ちょっと予想がつきません。大人しく待っています。ほんとに。
最後にかなめさんが歌ってくれた「Smile Again/中山真理」でボロ泣きしたのは、私です。優しい歌をありがとう。
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凰稀かなめ The Beginning
出演者構成・演出:
TETSU(Bugs Under Groove)
出演:
凰稀かなめ
白華れみ
平澤智
IYO-P(Bags Under Groove)
ダンサー
バーレスクTOKYO:SHIIINA,SHINO,KAEDE,KAREN