千秋楽まで一週間を切り、ますます盛り上がっている星組公演『桜華に舞え』『ロマンス!!(Romance)』。もうね、クセになります。仕事が繁忙期に突入したのに、なぜチケットを追加したんだろう、とじっと手を見る。
『ロマンス!!(Romance)』は、アドリブがないのが、逆に良かったりします。→アドリブがあって、しかも紅さんのように受ける相手が勘が良いと、みっさま夢中になって、そこが妙にクローズアップされる上に尺が伸びる。
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物語の少女(妃海風)が、エンジェル4人(紫りら、真彩希帆、小桜ほのか、天彩峰理)に囲まれながら、本を手に、ロマンスの意味と語源を語りながら始まるロマンチック・レビュー第19作『ロマンス!!(Romance)』。
そしてみっさまが大階段を降り、白を基調に差し色が入ったお衣装をまとった男役が登場し、デュエットでの総踊り。「ロマンチック・レビュー」の冠が相応しい、美しい色調の夢夢しいプロローグ。
ロマンスの歌手S3(礼真琴)とS4(七海ひろき)で、ロマンスの歌手(女)S(妃海風)を挟んで、銀橋を渡る。そしてロマンスの歌手S2(紅ゆずる)がソロで続く。4人が銀橋を渡りきると、幕が開き、大階段にパステルカラーのピンクや水色のドレスをまとった娘役達に囲まれたロマンスの歌手S1(北翔海莉)が歌い出す。
しっかし…
ロマンス♪初めてのであーいで♪
ロマンス♪たちまちに Fall in Love
…岡田先生、歌詞がちょっと…そのこえは♪ぽえむ♪って…ぽえむ
って初見時は思ったものですが、歌詞の古式ゆかしいクラシカルさは、みっさまの朗々たる美声でカバーされる!!
第2章の『美しき人』の歌詞も中世かと思いましたが、紅さん(紅ゆずる)のくるくる髭と琴ちゃん(礼真琴)の髪型とカイちゃん(七海ひろき)の髭ピンクリボンが面白いので、気にしないことにしました!!!! (もう少し大きくても良いと思うピンクリボン)。三銃士、振付が面白いです。
第1章・第2章・第3章 音楽:吉崎憲治 振付:羽山紀代美
第3章の『初恋』は、ニジンスキーの北翔海莉の青年貴族ぶりと美しき令嬢アナスタシア妃海風に見惚れます。これこれ正当派がきちんと出てくるのが良いです、ロマンチック・レビュー。
この辺りはゆったりしているのですが、『桜華に舞え』で目まぐるしかったので、なんか落ち着いて見ることが出来ます(観客は)(たぶん舞台裏は大忙し)。
第4章『ロックン・ロール・エイジ』で、またまた登場する三人セット紅ゆずる・礼真琴・七海ひろき。まさこさんが退団して、琴ちゃんに番手が付いたので予想は出来たし、カイちゃんの出番が必然的に多くなるのは喜ばしいですが、ちょっとセット過ぎないだろうか(早変わりの連続と踊りまくり)。
ロックン・ロールエイジは1950年代が舞台らしい。ここはアドリブがかませるし、自由に動けて楽しそうなので、ニヤニヤしているんですが、ふと気付くと、おかっぱ頭を振り乱して踊っている、れんた(如月連)がめちゃめちゃ楽しそうなので、面白い。楽しけりゃ良い場面。髪をやたらと整えて自慢げな紅さんや、キメキメのキザぶりを発揮しているカイちゃん、結局、風ちゃん一筋のみっさまも良いですが、はるこ(音波みのり)の黒丸メガネを外してあげる琴ちゃんがオトコマエでした。
第10場『シークレット・ラブ』は、さやかさん(美城れん)の美声に加え、夏樹れいと真彩希帆の歌うまが加わり、じっくりと聞かせる場面ですが、さやかさんの声がコーラスで消される時があって、時々気になりました(いつもではない)。
第4章 音楽:吉崎憲治 前田繁実、振付:羽山紀代美
第5章『裸足の伯爵夫人のボレロ』は、薔薇を象ったセットと赤と黒のお衣装と照明がカッコいい。なぜか直立不動で歌っているボレロの歌手達(美稀千種、大輝真琴、ひろ香祐、白妙なつ、華鳥礼良、真彩希帆)を見てしまう。
そして琴ちゃんとカイちゃんの女装があると前評判が高かく、やはり二人とも極上美人さん。しかし、この2人、出ずっぱりなので、メイクは男役と女役の折衷みたいな形だった。カイちゃんは眉毛が金髪ショートボブの鬘で隠れるけれど、琴ちゃんは地毛で眉毛を隠しきれず、やや少年っぽい。ダンスはバルーンの豪奢で重そうなドレスながらもキレキレです。
男役精神の追求まっさかりの人達がする女装には、娘役とは違うものを期待したいです。カイちゃんはクール・ビューティーでも良いし、笑顔の男爵夫人でも可愛いし、お稽古映像で見た、緊迫感のあるカイちゃんとニヤリとしている紅さんも、スカーレットとバトラーの丁々発止のデュエットみたいで格好良かった。とにかく、男役の女装はかっこよく!もっとストーリー性を感じられると良いなぁ。
風ちゃん以外の組子が総出で踊っているボレロ。見応えのある場面なので、この場面は東京公演中も進化していってほしい。
ボレロに出なかった風ちゃんは、第15場『Amore Scusami』で銀橋を渡りながら、極上のソロを聞かせてくれます。しかし、ボレロの次がなぜこれなのか。風ちゃんの歌唱力が堪能できるのですが、切り換えがいきなりだったので、やや謎。(´・ω・`)
第5章 音楽:甲斐正人 振付:室町あかね
久々に真面目に書き始めたら、おわらん・・