[Zuka] 2015年雪組『ルパン三世』『ファンシー・ガイ』

早霧 せいな様、咲妃 みゆ様の新トップコンビお披露目公演おめでとうございます。って、遅いですね。すみませんすみません。

2回観劇したんですけれども、小柳先生だし、ちぎみゆだし、鉄板でしたわ。初見より2回目のほうが、味わい深くなっているのは、どの公演でも同じですが、今回は初見は脚本に感激し、2回目は雪組生がどんどんルパン一家に同化していっているのに感激しました。

ちなみにお休みの間の観劇は、雪組公演2回、『モーツアルト!』1回、『風の次郎吉』2回でした。まだ頭の中は去年から今年への切り替えが出来ていません。

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ルパン三世と言えばっ、

私の場合は、

「ふぅじぃこぉ~ちゃぁあ~ん❤」

だったり、

「ルーパーァーン!!!」

だったり、

「また、つまらぬものを斬ってしまった」

だったりと、ルパン三世と言えば、ルパン一家の決めゼリフが彼らの特徴的な姿と共に蘇ってくる。

そして再度、ルパン三世と言えばっ、アルセーヌ・ルパンの孫であり、大泥棒で、したたかで抜け目がなく悪賢いが、女に弱い。しかも相手をちゃんと見ていて、素直で一途でいじらしい女性が困っていると義侠心を発揮しまくって助けてしまう。泥棒が先か、女性を助けるのが先か、というルパン。

タカラヅカ版『ルパン三世 ―王妃の首飾りを追え!―』は、そういうルパン三世(早霧 せいな)や次元大介(彩風 咲奈)、石川五ェ門(彩凪 翔)、峰不二子(大湖 せしる)、銭形警部の(夢乃 聖夏)の性格的な特徴を行動に落とし込んで、物語を展開しているので、ルパン一家の行動に違和感がない。ビジュアルの再現率も高くて(すっごく高いよ!)、さすが宝塚歌劇だ!!

残念ながら今回の舞台では、次元大介や石川五ェ門のセリフやエピソードが少ないが、キャスト達の仕草や立ち居振る舞いが、そっくりさん!裏ではきっと次元大介が、「おいおい、ルパン、女に甘いのもいい加減に城よ。さっさとお宝を頂いて、俺たちの時代に帰ろうぜ」とか言っているんだろうなぁ、と想像したり(笑)。

それからルパン三世と言えば、やはり『カリオストロの城』が思い浮かぶ。テレビシリーズは見ていても、『ルパン三世』を語る(語るほど詳しくないけど)には、『カリオストロの城』はかかせない。ヅカ版『ルパン三世』も、当然に『カリオストロの城』への意識を感じる。

ただし、登場するカリオストロ伯爵(望海 風斗)は、カリオストロ公国の伯爵ではなく、フランス王妃マリー・アントワネットの首飾り事件に関わったと言われる実在の人物をモデルにしたオリジナルキャラである。望海だいもんが、雪組に組み替えして初の配役で、ものすごく伸び伸びと演じている。この人物と王妃マリー・アントワネット(咲妃 みゆ)の扱いが、小柳 奈穂子氏が構築したヅカ版『ルパン三世』の突き抜けた世界観を象徴していて、面白い。

あんまり細かいことに拘らずに素直に受け取るのが吉な作品。計算し尽くされてます。

しかし有名な作品で、公に大々的に二次創作ができるって、すごいプレッシャーだけど、快感でしょうね。

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『ファンシー・ガイ』は、フランク・シナトラやエルビス・プレスリーはファンシーなのか?と思いましたが、よく判らず。台頭してきた若手を立てて、次に繋げようという意図があるんでしょうか。彩凪 翔彩風 咲奈が主軸の場面では、必ず鳳翔 大蓮城 まことがいて、下級生を盛り立てていました。

ショーでのきんぐは、生き生きしているなぁ。お芝居のほうの、ロアン枢機卿も良かったんだけれど、ショーのきんぐはすごく良い顔する。

■主演・・・早霧 せいな、咲妃 みゆ
NTT東日本・NTT西日本フレッツシアター
ミュージカル
『ルパン三世 ―王妃の首飾りを追え!―』

宝塚大劇場公演 公演期間:1月1日(木)~2月2日(月)

原作/モンキー・パンチ
脚本・演出/小柳 奈穂子

[解 説]
世代を超えて、今や世界中で圧倒的な人気を誇る大傑作。モンキー・パンチ氏原作による「ルパン三世」が宝塚歌劇の舞台に初めて登場します。
時は、現代のフランス。ベルサイユ宮殿で行われている“マリー・アントワネットの首飾り”の展覧会にルパン一行が出没。首飾りを盗もうとした瞬間、革命前夜のフランスへとタイムスリップ!そこで出会ったのはマリー・アントワネット。ルパンは現代へ戻れるのか…。お宝はどうなってしまうのか…。
新トップスター・早霧せいな、新トップ娘役・咲妃みゆの魅力あふれる宝塚大劇場お披露目公演、2015年の幕開けにお楽しみください。

NTT東日本・NTT西日本フレッツシアター
ファンタスティック・ショー
『ファンシー・ガイ!』
作・演出/三木 章雄

[解 説]
宝塚歌劇101年目の第一歩を飾るのは、早霧せいな率いる新生雪組が挑むいい男たちのレビュー。パリ、ローマ、ウィーン、マドリード…を舞台に、ダンディの極み、ザ・ガイが登場。時には甘く、時には切なく、時にはエキサイティングに、自由で遊びのあるダンスを繰り広げます。