【アクアマリンふくしま】名物(?)バックヤードツアーに参加しました。ギャラリーとして外側の表から見ている水槽の裏側を、ボランティアさんが案内してくださるのです。主な展示が終わる2階情報コーナー前で受付をしています。出発は人数がそろい次第(定員8人)で、受付は15時半までです。私が申し込んだ時は、ひとつ出発してしまった直後だったので、ボランティアさん含めて4人でスタートしました。 スタッフしか入れない裏側は、配管やポンプ、タンクで占領され、壁は機器類のコントロールパネルで占められています。水槽やタンクを見るために階段がいくつもあります。裏方はすごい。 |
【アクアマリンふくしま】では、東日本大震災の津波で、機器類がダメになり、水温が低下して、9割方の魚が死んでしまったそうです。バックヤードを見ると、そうだろうなと得心がいきます。水温や水質を細かく調整し、餌も膨大な量です。震災4か月後に各方面の支援も受けつつ、再開したそうですが、その苦労は想像を絶するものがあります。
こういう水族館の裏舞台を何かで見たことがあると思ったら、五十嵐大介の『海獣の子供』(全5巻、小学館)でした。W(わりと)、M(マジで)、W(忘れられない)バックヤードツアーでした。(ごめんなさいごめんなさい、WMWヅカネタです)。
海獣の子供 全5巻完結セット (IKKI COMIX) 五十嵐 大介 小学館 2012-08-13 by G-Tools |
【Tumblr-サードフロアー「北の海の海獣・水鳥」-トド】
サードフロアー海獣のつづきは、トド様です。オスは体長3m、体重1トンを超えこともあるそうです。でかかったよー。そして、ご飯の時間は、餌の魚を上から投げる飼育員さん。餌をキャッチした後に、咆哮を上げるトド様。まさしく、海の獣でした。
【Tumblr-オセアニックガレリア-海の博物館と 伊藤隆道展】 ここはささっと通り抜けてしまったのでした。
アジアアロワナは、1m近くに育った先代がいたそうですが、震災で死んでしまったそうです。バックヤードツアーのボランティアさんが、ものすごく残念そうな口調で、「大きいのがいたんですけど、震災で死んじゃったんです」と仰っていました。
【Tumblr-セカンドフロアー「サンゴ礁の海」エイの乱舞】
名物のチンアナゴは、私が行った数日後に展示が再開されたそうです。残念。マダラトビエイが2匹、ひらひらと蝶のように泳ぎ回っていました。
これが昨年、新種登録されたタマコンニャクウオかなぁ。水深650mあたりで採集された深海魚ということで、やはり目に特徴がありますね。
大水槽にダイバーが入っていたので、何をやっているのかと思ったら、内から水槽の透明プラスチックをお掃除中でした。回遊魚のカツオやイワシの群れが、目の前で泳ぐ姿は迫力です。
アクアマリンふくしまでは、サンマは震災で飼育施設が使用できなくなったため、展示を中止していたそうですが、静岡県の漁業業者の協力を得て、10cmの稚魚を収集して展示を再開したそうです。展示中のサンマはまだ細身で15cmくらいでした。魚が透明プラスチックに激突しないように、照明の当て具合などで誘導をしているそうです。細かな工夫がなされていますね。
アクアマリンえっぐは、子ども向けの体験型施設で釣り堀が設置され、自分で釣った魚をその場で調理して食べることができるそうです。えっぐの森は中庭で、広々とした野原です。
【Tumblr-蛇の目ビーチからアクアマリンふくしまを眺める】
「蛇の目ビーチ」は“PICHPICHいそ”、“JUBJUBひがた”、“RUNRUNはま”3つのエリアの総称だそうです。すぐそばには、「BIOBIO(ビオビオ)かっぱの里」という淡水ビオトープがあり、海水・淡水の生き物・環境に直接触れることが出来るようになっています。ビーチではちっちゃい子ども達が裸になって海に入っていました。保護者にしてみれば、本物の海より、「信頼できる海」というところでしょうか。
ということで、【アクアマリンふくしま】行編は終了です。 あまりにも見所が多くて、時間が足りなかった。【アクアマリンふくしま】は、海と人の関係についてきちんとした哲学をもって、設計された世界でした。その哲学が、あまりにも見事に楽しく美しく具現化されていて、親しみやすく足を踏み入れやすい。そのことが、まず素晴らしいと思いました。
”世界は繋がっている”