パンデミック雑記はまだ続いてます。主な用途は自分と家族向けまとめです。長いと言われたので2回に分けました。→COVID-19パンデミック雑記(4)感染拡大スピードが早い
感染スピードが早いのは、新型コロナウイルスの感染経路が多岐にわたっていて、ウイルスが拡散しやすいのもあるのでしょう。
飛沫感染と接触感染が、感染経路だとされていますが、まだまだ判ってないことが多い。霧状のエアロゾルの状態で3時間以上生存が可能とか、唾液や便からも新型コロナウイルスの遺伝子が検出されているそうです。それは広がるわ!と思ってたら、精液からも検出されたそうです。おそろしいな。
👉国立国際医療研究センターの忽那賢志先生のブログで関連記事が読めます。
現時点で取れる対策といえば、飛沫感染と接触感染への対策です。
飛沫感染
- 感染者の咳やくしゃみなどで、痰などの体液の飛沫(直径5μm(0.005mm)以上の粒子)が飛散する。飛沫には病原体が含まれている。
- 飛沫の飛距離は1~2メートル程度。くしゃみなら5メートル飛ぶこともある。
- その飛沫をひとが吸い込んで喉の粘膜に付着したり、
- 鼻や目などの粘膜組織に付着することで感染が成立する。
- ごくごく微細な飛沫が、直接的に肺に入ったりすることもあります。
気体の中に、小さな微粒子が多数浮かんだ物質(直径0.001μmから100μmの粒子)をエアロゾルといいます。湿気のある密閉された換気の悪い状態では、微小の飛沫などのエアロゾルが空中に浮遊し、飛沫中の新型コロナウイルスは数十分から最長3時間、感染性を保っている可能性があるそうです。
エアロゾル感染については、もうちょっと調査報告(論文)が必要とされています。
厚生労働省の三密=「密閉」「密集」「密接」への注意を喚起するポスターに描かれている注意事項は全て飛沫感染予防です。
換気が悪く、手の届く距離に多くの人がいて、近距離で会話するという3要件が揃うとクラスター(感染者集団)発生リスクが高いとされ、咳やくしゃみだけではなく、呼気や会話で微細小の飛沫が飛んで感染することまで想定されています。
身体的距離(対人距離、物理的距離)を2メートル取るというのが、社会生活状はなかなか難しいのですが、これについては別記。
マスクは着用したほうがいいらしい
手元にはまだ届いていませんが、政府が布マスクを世帯あたりに配布するのは、やんわりとしたマスク着用義務化ですね。不織布マスクを近隣で買えるほうが効率的だとは思いました。
欧州でも買い物や公共交通機関でのマスク着用を義務づける国が多いようです。
- 慣れぬマスク、欧州の新常識に 行動規制緩和で義務化:朝日新聞デジタル (2020/05/03)
👉【異なる種類の素材を重ね合わせることで、布マスクのフィルター性能を向上できる】(2020/04/27)という報告。素材は片方を綿、もう片方に、シフォン、天然シルク、フランネルなどの選択を推奨しています。布マスクも品質を向上させていくんでしょう。
マスクの付け方の説明はためしてガッテンがわかりやすかった。
👉【マスクの疑問あれこれ解決!正しいマスクの使い方)】(2020/3/25)
マスクは咳やくしゃみによる自分の飛沫の拡散を防止するためのものです。ウイルス感染(侵入)を防ぐためのものではないです。
マスク使用は吸気の湿度を保ち、気道粘膜の乾燥を防ぐ効果もあります。ただしいマスクの付け方を覚えましょう。顔にマスクがフィットしていることが大事です。鼻出しマスクは効果なし。手を洗わないで手や目を顔を掻いたりしないこと。
COVID-19 の小規模集団感染(クラスター)は現在、250例ほどあるそうですが、内訳は医療機関85件、福祉施設57件、飲食店23件その他だそうです。
- 加藤厚労相「クラスター約250件」 医療機関が最多:朝日新聞デジタル https://www.asahi.com/articles/ASN5C5TGQN5CULBJ00G.html
政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議による「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020年5月4日)(厚生労働省)には以下のように記載してあります。
医療福祉関係施設を除けば、接待を伴う夜間の飲食店や居酒屋において、多くのクラスター(集団感染)が発生したことが分かっている。
また、屋内運動施設(フィットネスジム等)やライブハウスでクラスターが発生した場合に感染者数が多い傾向がある。
このほか、カラオケ・合唱関係の場や通夜・葬儀の場などがクラスターとなったことについて、十分な留意と周知が必要である。
「医療福祉関係施設を除けば」とあっさり書かれていますが、医療機関と高齢者向け福祉施設の施設内感染は特別の対応が必要です。
- 接待を伴う夜間の飲食店や居酒屋→飛沫感染(疑い)
- ライブハウスとカラオケ・合唱関係→飛沫感染(疑い)
- 屋内運動施設(フィットネスジム等)→マシンの共用による接触感染?(疑い)
- 通夜・葬儀の場→飛沫感染(疑い)
私が行っていた屋内運動施設(フィットネスジム等)は、ほとんどの方が黙々とマシンを使っていたので、飛沫というより接触感染なのかなという気がしますが詳細は不明です。
歌うところと大声で騒げそうな場所にクラスターが発生しやすい。
通夜・葬儀の場というのは参列者が多い場合でしょうか。「火葬の待ち時間が、「3つの密」の条件が特に重なりやすい」(福島県田村市)という指摘もあります。
SARS-CoV-2の主な感染経路は飛沫感染という認識で概ねはいいようです。感染経路については、まだ調査報告(論文)の蓄積が必要だと思います。