[Zuka] 2013年花組オーシャンズ11初日

や、や、やばい!やばすぎる!プロローグから、ハンパない大人の色香が漂う舞台

さすが、花組みっちゃん(北翔 海莉)!

ものすごいエネルギー溢れるハイクオリティな舞台だった。これは観るべし!!
…と勢いで前売り券を追加購入したあおきです。なにが2月は控えめにだよ、嘘つき(←自分に)。

蘭寿とむは、まず声が良い。もう開演アナウンスだけで、キタキタキターって思う。幕が上がり、囚人服のダニー・オーシャン(蘭寿とむ)がオーケストラピットから銀橋に現れる(ちなみに囚人番号は812のお誕生日)。あの深みのある声と計算された立ち姿で、弁護士ニック(紫峰 七海)を介した妻テス(蘭乃はな)からの離婚要求に翳りのある微笑を見せる。そして、一瞬で黒のタキシードに早変わりし、プロローグの男役群舞へと流れるような滑らかなテンポで進んでいく。

蘭とむの横で、専科から特出のみっちゃん(北翔 海莉)がすっごい良い笑顔で踊っているし!
二人を中心に、組子達の動きが揃っていて、指先までビシッと決まっている。

なんですか!この歌って良し踊って良しの、ちょい悪イケメン軍団はっ!!

星組版【→感想】から少し脚本と演出が変更され、キャラクターの魅力が増幅する効果を生み出している。

ヨーヨーを得意とする中国系イエン(華形 ひかる)は、すっかりオーシャンズ11に溶け込んでいるが、堅気の雑伎団員である。それなのに金庫強盗のメンバーになってしまった。星組版では、その動機は描かれていなかったが、花組版では、生い立ちを歌う「我是悠悠達人!」が追加され、説得力が出た。金庫の前でヨーヨーを使うイエンの姿は、強盗というよりも、得意とするヨーヨーの技を活かせるのが嬉して嬉しくてという、不思議な魅力を醸し出していた。

望海 風斗は、ラスベガスのホテル王ベネディクトを悪役というより、壮大な野心家として演じていた。ラテン風アレンジの「夢を売る男」では「売っているのは人の欲しがる夢 金 金 金」と歌うが、ベネディクト自身は金に興味がない。貧しい暮らしの中から這い上がり、金が目的を達成するために有効であることを知っているが、本当の目的は「勝ち残る」ことであり、カジノホテルを増やして権力を握ることである。テスは、自分の手が汚れていることを自覚しているベネディクトが、自分とは正反対のものとして憧れる、きれいで美しいものの象徴なのかもしれない。望海 風斗は、ベネディクトの根本から役作りができていて、演技に揺るぎがない。

テス@蘭乃はなは、白地をベースに、薄い黄緑のグラデーションが入っているドレスがとても似合っていた。繊細で、礼儀正しく、きちんとした教育を受けて育ってきた知的な女性である。愛した夫ダニーが詐欺師という反社会的な人間であると知り、男を見る目がない自分に罪悪感を抱いてダニーが服役中の4年間を過ごしてきた。それなのに、目の前に現れたダニーに心が揺れた自分が信じられなくてダニーに怒りをぶつける。テスはベネディクトには明らかに他人行儀だが、ダニーには遠慮がない。というわけで会えばケンカであるが、夫婦げんかは犬も食わないというケンカで、見ていてニヤニヤしちゃう。さすが大恋愛物!!!!!の蘭蘭コンビである。離婚届を破るときのテスの笑顔ったら微笑ましい(笑)。

ラスティー・ライアン北翔 海莉:EL CHOCLO登場時の光沢のある緑色のスーツが、金髪に抜群に似合う。かわいい面白いみっちゃんNice!!
バシャー・ター春風 弥里:仕草がいちいちオシャレだ。ダンスシーンではバンバン踊り、銀橋ではばしばし決めポーズである。素敵すぎる。
クィーン・ダイアナ桜 一花:誇り高きラスベガス・ショーの女王様そのもの。ラストでトランクをゴロゴロひいての「フン」も楽しい。
ポーラ@花野じゅりあ:素直で可愛くておきゃんなダンサーを演じている。とても魅力的な女性で、ラスティー@北翔とのラブラブが嬉しい。
ライナス・コールドウェル@芹香 斗亜:初々しい未知数を感じさせる男の子かな。ソールのペンを拾ってあたおたしているシーンが良い。

フランク・カットンの瀬戸 かずやはカードを切る姿が格好いいディーラーで、リビングストン・デル@鳳 真由は引きこもりの天才ハッカーが奇天烈で良い味を出している。バージル・モロイ@水美 舞斗とターク・モロイ@ 柚香 光  はもう少し出番がほしいくらい、それぞれの個性を活かして立ち姿が決まっていた。

終わってから、ああ、壮さん組替えして、名古屋で羽根を背負っているんだった。みわっち(愛音羽麗)は今度、玉様と共演なんだ。という事実を思い出した。公演中は、夢中で観ていたので、忘れていた。花組すごいよ。

エトワールは見てのお楽しみです。

0208

2013/02/08
花組 宝塚大劇場公演 休演者(部分休演)のお知らせ
花組宝塚大劇場公演『オーシャンズ11』の休演者(部分休演)をお知らせいたします。

花組 華形ひかる

怪我のため、2013年2月8日(金)15時公演(花組公演初日)より部分休演いたします。

ダンスシーンのみの休演で、お芝居に変なところは無かったけれど、早い回復をお祈りします。

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ところで今日(2/8 15時の回)、一花様、銀橋から落ちたような気がするんですけど、怪我はなかったんでしょうか。

【あらすじ】

刑務所での4年間の服役を終えて、仮釈放されることになった詐欺師ダニー・オーシャン(蘭寿とむ)は、妻のテス(蘭乃はな)が、ラスベガスのホテル王テリー・ベネディクト(望海 風斗)のフィアンセと噂されていることを知る。テスは服役中のダニー に11回も離婚届を送りつけ、離婚を迫っていた。

ダ ニーは、ムショ仲間から、ベネディクトが金儲けのためなら手段を選ばない冷酷非情な男であることを聞いており、テスを取り戻し、ベネディクトに一泡吹かせ るために、いかさまトランプ師のラスティー(北翔 海莉)にカジノ強盗の計画を持ちかける。ベネディクトが経営する3つのホテルにはカジノが設置され、莫大な収益を上げているのだ。ラスティーは、恋人の ポーラ(花野 じゅりあ)の祖父リカルド(高翔 みず希)が経営するクラブの土地をベネディクトが狙っていることを知り、計画に賛同する。

一 方、ベネディクトは、エコロジーをテーマにした新しいホテルを造り、環境保護運動に関わっていたテスをそのホテルの看板スターとしてデビューさせることを 考えていた。テスは、ベネディクトが環境保護団体エバー・グリーンに資金提供を申し出たことに喜び、ベネディクトの求愛を受け入れる。

警 備が厳重なホテルに潜り込むため、ダニーとラスティーが集めた仲間は、ベネディクトに自分のカジノを潰されたルーベン(紫峰 七海)や、昔仲間の詐欺師ソール(悠真 倫)、大道芸 師イエン(華形 ひかる)、マジシャンのバシャー(春風 弥里)、天才スリ 師のオヤジに比べられるのがコンプレックスになっているスリのライナス(芹香 斗亜)、ディーラーのフランク(瀬戸 かずや)、ハッカーのリビングストン(鳳 真由)、映像加工が得意なバージル・モロイ(水美 舞斗)とターク・モロイ(柚香 光)兄弟の9人。オーシャンズ11の誕生である。

というのが一幕目まで。二幕目は、ホテルに潜入したオーシャンズ11がまんまとカジノの収益を強奪し、テスの奪取に向かうダニ達ーを一気に描く。

■主演・・・蘭寿とむ、蘭乃はな
ミュージカル 『オーシャンズ11』
OCEAN’S ELEVEN and all related characters and elements are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc.(s12)
脚本・演出/小池 修一郎

  • ダニー・オーシャン :蘭寿 とむ
  • テス・オーシャン:蘭乃 はな
  • ラスティー・ライアン:北翔 海莉(専科)
  • リカルド:高翔 みず希
  • ソール・ブルーム :悠真 倫
  • クィーン・ダイアナ: 桜 一花 
  • イエン:華形 ひかる
  • ルーベン・ティシュコフ/ニック・スタイン:紫峰 七海
  • ポーラ:花野 じゅりあ 
  • アン・ウッズ:初姫 さあや
  • バシャー・ター :春風 弥里
  • ハリー・ウッズ:夕霧 らい
  • ベス :華耀 きらり
  • テーラー:月央 和沙
  • テリー・ベネディクト:望海 風斗
  • チャールズ:彩城 レア 
  • ルビー(3ジュエルズ):芽吹 幸奈
  • テレサ: 梅咲 衣舞
  • フランク・カットン:瀬戸 かずや
  • エディ :冴月 瑠那
  • リビングストン・デル:鳳 真由
  • ブルーザー : 天真 みちる
  • ジョー: 日高 大地
  • ライナス・コールドウェル:芹香 斗亜
  • サファイア(3ジュエルズ):菜那 くらら
  • ボブ: 真輝 いづみ
  • マイク: 大河 凜 
  • ハロルド :航琉 ひびき
  • エメラルド(3ジュエルズ) : 仙名 彩世
  • ディック:和海 しょう
  • バッキー:羽立 光来
  • バージル・モロイ: 水美 舞斗
  • ターク・モロイ: 柚香 光