2017年12月24日に大千秋楽を迎えた星組公演。※今日は2018年1月6日(土)です。ぼちぼち書き足していこうかな。
星組の皆様、スタッフの皆様、おめでとうございました。お疲れ様でした。
壱城あずさ様、夏樹れい様、愛水せれな様、ご卒業おめでとうございました。幸せと楽しさをありがとう。また、どこかでお目にかかれますように。第2の人生が実り多きものになる事をお祈りしています。
__
紅ゆずる・綺咲愛里の星組新トップコンビ就任イヤー2017のラストを飾ったのが、ミュージカル『ベルリン、わが愛』、タカラヅカレビュー90周年『Bouquet de TAKARAZUKA(ブーケ ド タカラヅカ)』のオリジナル2本立てでした。琴ちゃん(礼真琴)、2番手大羽根おめでとうございます。
本作で新体制の星組から見えてくるものというのがくっきりしてきたかなという気がしています。紅さんのインクルージョンは、コメディではなく、”お笑い”と”奉仕精神”なんだろうなと、大千秋楽で鹿(トナカイ)のかぶり物をして、大真面目に名曲セ・マニフィークを歌う紅さんを観て思ったりしたわけです。その隣でトナカイの角カチューシャをつけ、キリリとした顔つきで歌っていたあーちゃんもなんだか強くなって。
コメディとお笑いがどう違うのかといわれると明確な定義づけがあるのか知りませんが、ボケとツッコミの大阪人スピリッツの有無の違いかもしれません。吉本新喜劇は大阪人の誇りだし、大事なわけですよ!紅さんもあーちゃんも大阪人だからね!
お笑いをその精神に潜ませながらも、精密に丹念に作られ大事に使い込まれてきたアンティークのような輝きを放っているコンビだなと思って観ていた黒薔薇のデュエットダンス(『Bouquet de TAKARAZUKA』第17場フィナーレ③花夢幻(音楽:吉田優子、振付:若央りさ))。
二人に加えて、躍動感あるフレッシュさの白薔薇コンビ礼真琴・有沙 瞳、艶のあるしっとりとした色香の赤薔薇コンビ七海ひろき・音波 みのりの三組が踊り、専科から特出の凪七 瑠海が深みのある確かな声を響き渡らせる。大好きな場面でした。(おもにかいちゃんをみていました)。
星組の『Bouquet de TAKARAZUKA』、ブケタカは「清く、正しく、セクシーに」と古き良きレビューの王道をいく作品で、華やかで楽しくて夢夢しいかと思うと、笑いあり、おふざけあり、情熱あり、シリアスありの星組のショーでした。
シャンソンメドレーの「シャンソン・ド・パリ」や「オーシャンゼリゼ」、「ブギウギ・パリ」、「夜霧のモンマルトル」など名曲揃いのパリ。芝居のベルリンからパリに来るとは思ってなかったけれど、パリの下町で壱城 あずさ・天寿光希のピギャールの青年場面、かいちゃん(七海)、音波みのり・愛水せれなメインのアパシュの男女とギャング(?)の如月連の場面、これぞパリよ、下町こそパリというよくわからない説得力。中詰めでパリの下町の、それぞれの役柄のお衣装を着て銀橋にずらりと星組子が並ぶ姿は、星組の個々の押し出しの強さを現しているようで、酒井先生、さすがよと思いました。ベテランの味は複雑よね。
瀬央ゆりあ・紫藤りゅう・天華えまの「サ・セ・ラムール」は微妙な笑い(気恥ずかしさと嬉しさと楽しさと)成分をキャスト・観客双方が含んでいたけれど、3人が張り切っていたのが若々しくて楽しかった。
こうしてみると、星組のショースター十碧 れいや・麻央 侑希はもう少し前に出て欲しいな、と思いました。台湾公演+バウ公演2つあるし、星組成分を充満させたスターは多ければ多いほうがいい。
楽しみにしています。
- 紅ゆずる(上) 「個性ないならつくれ」集団を鼓舞― スポニチ Sponichi Annex 芸能
- 紅ゆずる(下) 清く、正しく、セクシーに― スポニチ Sponichi Annex 芸能
2017年は宝塚レビュー90周年。大劇場で観劇した、どのショーも座付き演出家が組の個性を打ち出そうとした苦心作だと思います。
- 月組レヴューロマン『カルーセル輪舞曲(ロンド)』(作・演出/稲葉 太地)、
- 花組レビュー・ファンタスティーク『Santé!!』(作・演出/藤井 大介)、
- 宙組レヴューロマン『クラシカル ビジュー』(作・演出/稲葉 太地)、
- 星組『Bouquet de TAKARAZUKA』(作・演出/酒井 澄夫)
- 雪組レヴュー・スペクタキュラー『SUPER VOYAGER!』-希望の海へ-(作・演出/野口 幸作)
稲葉先生は年2本(その前年末に雪組『Greatest HITS!』)は多かったんじゃないでしょうか。美しいショーだけれど、『クラシカル ビジュー』はやや単調さが出てきたように思え、充填して頂きたいなと思いました。大介先生は1年ぶりの大劇場作品でその華やかさ、大介ショーらしさを存分に味あわせて頂きました。『Santé!!』はほんと花組が堪能できたショーでした。野口先生が全力で萌えを巡らせている『SUPER VOYAGER!』はすっごい好きだけれど、野口先生の萌えストックってどのくらいあるんですかね?引き出しを増やしていってくださいね。