[Zuka] 3回目ベルばら

3回目の月組「ベルサイユのばら」は、蘭寿とむ演じるアンドレと龍オスカルを観劇予定。

今日から役替わり公演で、花組トップ蘭寿とむ(7・8・10日)、雪組新トップ壮 一帆(11~13日)演じるアンドレ。
明日海アンドレの時の、龍オスカルは、「女のクセに!」とブイエ将軍に言われるとひるんで、「女でなにが悪いの!」と唇を噛む乙女で、明日海アンドレは「女の子をいじめる奴は許さないぞ」とナイトな年下の男の子♪(原作では1歳上の設定)にみえたわけですが、さてさて蘭寿アンドレと龍オスカルはどうなるでしょう。ベルナールが明日海 りおで、ジェローデルが美弥 るりかというのも楽しみ。

ちなみに4回目は明日海オスカル、龍アンドレの公演が入っております。今月ベルばらに使いすぎで、逆転裁判3が…

歌劇1月号を読むと、初演から出ている専科の汝鳥 伶が、後輩たちにハッパかけまくり(笑)。星条海斗が、刺激されて、闘争心を燃やしている。うんうん、星条アランはもの凄いリキが入っていた。アランは荒くれにみえるが、根は優しくて、情に脆い良い奴なのである。ただ、アランはあくまで脇なので、月組の華やかなで若いムードとの兼ね合いで観ると、その熱さは、もう少しうちに秘めても良いかな、とも思った。あおきが観たのが2日目と3日目なので、もう少したつと、周囲とのバランスが取れてくるだろう。舞台って最初の初々しくて勢いのある頃と、回数こなして程よく熟した頃とどっちも観たいよね。

[Zuka] わが家のベルばら

わが家にあるコミック版ベルばらは、1976年(昭和51年)初版のハードカバー全5冊。申し訳ないことに、扱いが悪く、ボロボロで門外不出の品となっている。恥ずかしい。新しい文庫版とかを買う気にもなれず、無線とじの背表紙が取れないように気を遣いながら、何十回と読み返している。

値段が書いてないのだが、1冊いくらだったんだろう。
まえがきには、著者の池田理代子氏が、「廉価版の単行本でさえ、私の主たる読者層である少女たち にとっては、かなりの負担であったに相違ない。…まして、”ベルサイユのばら”は、いろんな意味で未熟な作品である。・・で、こういった形(豪華保存版) で、この本を出すことに、わたしはのっけから強く反対した」と述べている。
それなのに、表紙は破れまくり、中は汚したり、落書きしたり…ボロボロ。いやもうひどいよ。すんません。

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タカラヅカの『ベルサイユのばら2』ドラマ版 LPレコード。
1975年花組。オスカルは安奈淳、アンドレは榛名由梨。フェルゼン松あきら、マリー・アントワネット上原まり、ロザリー有花みゆ紀。
最初の場面で、パリ・オペラ座の舞踏会のドレス姿のオスカルが登場するバージョン。このバージョンの脚本で再演して欲しい。これも傷があるので、かけると、音飛びすると思う。

ベルばら2 LP

[Zuka] 2006雪組ベルばら

 評判の良い、2006年雪組版『ベルばら オスカル編』をタカラヅカ・オン・デマンドで観た。

オスカルは朝海ひかる、アンドレは水夏希(役替わり)。ロザリーとベルナールの場面以外は、公演中の2013年月組版とストーリー構成はさして変わらない。朝海オスカルは、骨太で、「軍神マルスの子として生きましょう」と言った、己の道に確信を持つ堂々としたオスカル像を作り上げていた。朝海が脂ののりきったトップスターの輝きを思う存分発揮している。

水アンドレは骨太で野性的。渋くて苦悩が似合う大人のアンドレで、あおきのイメージぴったりでした。

ロザリー(舞風りら)はまだジャルジェ家で働いていて、オスカルに片思い中で登場。トップ娘役の舞風りらの場面を創るために苦心したんだろうなと思うがこのバージョンでは、ロザリーはいなくても話が成立する。

2013年バージョンのロザリーは、登場時点ですでにベルナールと結婚していて、出番は少ないが、位置づけがはっきりしている。市民活動をする夫ベルナールを支え、貴族にもオスカルのような理解者がいることを訴え、市民ベルナールと貴族オスカルをつなぐ役目を負っている、自立したロザリー像だった。

ベルばらは、男役トップ(オスカル)がヒーロー兼ヒロインで美味しいところを全て持って行くので、トップ娘役の処遇は難しいと思うのだが、ちゃんとストーリーの中に位置づけてあげて欲しい。

■雪組(2006)
マリー・アントワネット生誕250周年記念
三井住友VISAシアター 宝塚グランドロマン
『ベルサイユのばら』~池田理代子原作「ベルサイユのばら」より~
脚本・演出/植田紳爾  演出/谷正純

  • オスカル:朝海ひかる
  • ロザリー:舞風りら
  • アンドレ:水 夏希
  • ジェローデル:貴城けい
  • アラン:音月桂
  • メルキオール:壮一帆
  • ベルナール:未来優希
  • ジャルジェ将軍:星原美沙緒
  • ジャルジェ夫人:矢代 鴻
  • ブイエ将軍:一樹千尋
  • マロングラッセ:灯 奈美

[Zuka]2013月組ベルばら

1月2日3日と2連ちゃんで、宝塚大劇場:月組『ベルサイユのばら』-オスカルとアンドレ編-を観てきました。

月組トップスターの龍真咲と準トップの明日海りおが、オスカルとアンドレを役替わりで演じ、花組トップの蘭寿とむ、雪組新トップの壮一帆がアンドレ役で特出するという華々しい本演目(トップ達がはんぱなく忙しそう)ですが‥やっぱり『ベルばら』は凄いわと感服いたしました。

ごらんなさいごらんなさいベルサイユ~のば~ら♪

初演から変わらない、ピンクを基調にした、「ごらんなさい小公子小公女」オープニングで始まるのですが、その絢爛豪華で、大振りで、ちょっぴり古き良き時代っていう匂いがする「ベルばら」を観ると、妙に安心するというか、こんな大掛かりで、クサくて、観客の度肝を抜く大芝居はタカラヅカでしかできないよね。

ストーリーは、オスカルとアンドレを中心に、フランス革命前の貴族と平民の対立 を鮮明に描いているのだが、「何度も再演してるし、国民的マンガだから良いだろ」的に、詳細な説明をカット。人物関係の説明があまりなく、一見さんお断りバージョンでした。

今の月組はトップ&準トップコンビが安定していて、オスカルとアンドレ編はぴったり。オスカル@龍 真咲は凛々しく美しく、可憐。オスカルに可憐というのもヘンだが、衛兵隊を指揮するときは凛々しく、厳しさも垣間見せる武官ぶり。アンドレ@明日海りおとの愛を確かめあった後は、アンドレを呼ぶ声は柔らかく弾んでいる。ラストにアンドレとガラスの馬車に乗って歌う場面では、素敵な笑顔で、きらきらした可憐さが際立っていた。乙女である。かわいい。惚れる。

明日海アンドレは、声は良いし、演技は抜群のかっこよさ。人気があるのが良く判る。ただ、オスカルを見守って支えるというより、オスカルにおいて行かれないように、必死でくっついているような青臭さがあった。原作のアンドレは後半から(特に片目を失ってから)、オスカルを見守って付き従うんだけど、でもオスカルが道を誤ればいつでも意見するよ、的な包容力があるのだが、今回のアンドレは、オスカル大好きっこでオスカルへの熱い想いで、周りが見えなくなっている若造感。ブイエ将軍とオスカルの会話に割り込むのはさすがにおかしいだろう。これは龍オスカルとの釣り合いのため?その辺りは不明。

ラストの馬車上で真っ白な軍服を着た2人は壮絶に美しく、目にまぶしい。あとは、新聞記者ベルナール・シャトレ@美弥るりかや衛兵隊アラン・ド・ソワソン@星条海斗の見せ場を盛り込み、「俺たちゃ平民」の存在感を際立たせていた。ロザリー@愛希れいか(トップ娘役)の場面が少なかったんだけど、ソロで美しいソプラノを聴かせてくれました。がんばれ、ちゃぴ!

貴族側の代表格は、近衛隊長 ジェローデル@珠城りょう かな。これは、たまきちのパンパンの丸顔にびっくりした。龍オスカルの横に立つと…。鬘とコスチュームのせい??かなりイマイチでした。

1974年のベルばらの成功は、宝塚歌劇の大きなターニングポイントであり、宝塚歌劇の原点の一つであるということを改めて感じた公演でした。

■月組(2013)
三井住友VISAカード シアター
宝塚グランドロマン『ベルサイユのばら』-オスカルとアンドレ編-
~池田理代子原作「ベルサイユのばら」より~
脚本・演出/植田紳爾 演出/鈴木圭

  • オスカル:龍 真咲
  • ロザリー:愛希 れいか
  • アンドレ:明日海 りお
  • ジェローデル:珠城 りょう
  • アラン:星条 海斗
  • ベルナール:美弥 るりか
  • ジャルジェ将軍:汝鳥 伶
  • ジャルジェ夫人:花瀬 みずか
  • ブイエ将軍:越乃 リュウ
  • マロングラッセ:憧花 ゆりの