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お豆のカレー

いい加減、タイトルを変えようと思いつつ、変えられない……。こちらは、70%本読み部分です。


2006-01-17

_ [book][science][]福岡 伸一『プリオン説はほんとうか?』

 クロイツフェルト・ヤコブ病(本書ではヤコブ病)や牛海綿状脳症(BSE)などの伝達性スポンジ状脳症(伝達性海綿状脳症)を引き起こす病原体は、長らく正体不明だった。しかし、この病原体をプリオンというタンパク性感染性因子とすることは、このタンパク質の命名者であるスタンリー・プルシナーがノーベル生理学・医学賞を1997年に受賞したことで、ほぼ決着がついた……はずだった。しかし、『死の病原体プリオン』(→感想)もそうだったが、プルシナーの説に疑念を持つ声は根強く、本書もプルシナーの説を批判的に解析してみようという試みである。
 プルシナーへの批判は、まず彼が「プリオン」という名前をマスコミを利用して、売り出したあたりから始まっているようだ。つまり、研究者としてきちんとした研究論文があるわけでもないのに、派手な売名行為だけで一躍のし上がった、と見られているわけだ。
 著者はそういうプルシナーの派手な面も取り上げながら、プルシナーの発表した論文をひとつひとつ読み込み、疑問点をあげていく。この辺はかなり易しく解説しているが、専門的な範囲なので、本書を参照してください。私が間違えて要約しても自分で判りませんし。
 著者はウイルス説を考えているようで、C型肝炎ウイルスを例に挙げて、ウイルス探索についても触れている。
 著者がひとつひとつ解析していくのは、謎解きのように面白い。いや、まったく、一読者としては本書は「面白いよ」と言うしかないが、研究者としての著者は至極真面目に、「プリオン説はほんとうか?」と日夜、頭を悩ましているだろう、と想像する。

プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステリー
プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステリー福岡 伸一

講談社 2005-11
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